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【ゼロから学べる広告運用3】知らないとヤバイ損する!LTVの話

※本文無料で読めます。
公開後1日経過するとスモールビジネス大全限定部分が設定されるので、スキをして早めに読んでおきましょう。

三作目です。前作はこちら

第二回のまとめ

「初心者の99%がやってしまう失敗について」では、広告運用初心者がやってしまいがちなNGケースを9つ紹介しました。

「商品を作る前に認知獲得の最大化を考えてしまう」とか、「フロントエンド商品しかないのに広告を出す」とか、「ターゲットを絞り過ぎてCPC激高になる+露出激減」とか、あるあるを紹介してます。

いくら「やっちゃだめ!」と注意喚起をしても、恐らく痛い目を見るまで分からないんだろうな。と思いながら書きました。

いつかあなたが広告を出稿してみて「利益が出ないな……」と思ったときに読み返してみてください。恐らくどれかのNGケースに当てはまっていることでしょう。

今作で学べること

【ゼロから学べる広告運用3】では、利益を残す事業を作るなら知っておかなければならないLTVについてのお話です。

LTVについて理解しないまま広告で集客しようとすると

  • 売れているのに利益が残らない(利益率低下)

  • 広告を出せば出すほどお金が無くなっていく(赤字)

  • 利益が増えたはずの他のチャネルに使うお金が無くなる(機会損失)

などの結果につながります。

今回のnoteでは「出来立ての商品でLTVが計算できない……」といった悩みにもお答えしているので是非最後までご覧ください。

noteで扱う"広告"について

私たちスモールビジネス事業者が出す広告は「レスポンス広告」と呼ばれる消費者に行動をとらせるための広告です。「イメージ広告」のようにブランドを創り上げるためのものではありません。

そのため、スモールビジネス大全で"広告"と書いている場合、原則としてレスポンス広告を指しているとお考え下さい。

初心者が広告を出すために理解しておくべきLTVの話

では、さっそく本題に入っていきましょう。

あなたがもし、”本格的な集客を”広告で行おうと思ったなら必ずLTVについて理解しておきましょう。

LTV(顧客生涯価値)とは

既にご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、一応説明しておきます。

LTVとはLife Time Valueの略で、一人の顧客が自社との取引でいくら売上をもたらすか?を算出したもの。"生涯"とつくものの、実務的には1年間のLTVを計算して利用することが多いです。

サブスク事業をするならLTVが数倍になってほしい

ちなみに余談ですが、サブスク事業をするなら売切り型のビジネスモデルと比較してLTV(生涯)が数倍にはなってほしいですね。

以前のnoteでも計算しましたが、サブスク型事業が売切り型事業とLTVを並べるためには結構な工夫が必要です。そうなると、キャッシュフローが潤沢な売切り型事業の方が良いという結論になってしまいます。

それを避けるためにもLTVが爆増するというような見込みがある場合にのみサブスク型を選択したほうが"事業的には賢い"という結論です。

つまり、スモールビジネス大全の運営はバカってこと!

LTVはどんな風に役立つのか?

ちょっと話は逸れましたが、ここからは真面目に、LTVがどのように役立つのか?といったことを説明していきます。

簡単に言うと、LTVは売上を伸ばすためのとっかかりになりやすいです。

例えば、顧客ごとのLTVを計算しておけば、「あれ?なんか異常にLTVが高い顧客が居るな?」など、いわゆるお得意様を見つけ、分析することができますよね。


とある化粧品メーカー(スモビジ化粧品)を考えてみましょう。

顧客を「最初に購入した商品」という切り口で分類してLTVを計算したとします。

  • 基礎化粧品Aだった顧客群

  • クレンジングBだった顧客群

  • 化粧水Cだった顧客群

LTVを各群で計算したところ、「化粧水Cを最初に購入した顧客のLTVが他の群と比較してLTVが高い」という結果がでました。

化粧水Cを分析すると、「他社にはないベネフィットを提供しており、スモビジ化粧品に対するブランドイメージが高まった結果、基礎化粧品やクレンジング製品も購入するようになった。」という仮説が立てられ、化粧水Cに対するキャンペーンを売ったところ、売上が前年比150%まで成長。


これは簡潔に説明したものですが、LTVを分析することで、売上を伸ばすための示唆が得られることがよくあります。

そして、LTVは「広告を出して商品販売」するときにも重要になってきます。……まさか、LTVが分からないのに広告をメイン販路にして利益を伸ばそうなんて思ってませんよね?

LTVが分かっていないのに広告を出すとどうなる?

LTVが分かっていないということは、広告を出して利益を残そうとした場合、購入1回で採算を合わせる必要があります。

商品粗利3,000円の商品であれば、1個の商品を売るために使える広告費はMAXでも3,000円。いや、人件費など各種コストを考えるともっと低くなります。

一方で、LTVを把握しており1顧客あたり、15,000円までなら広告費が使えることが分かっている会社があったとき、どちらが広告を使ってより多くの売上が立てられると思いますか?

他の条件が同じだったとした場合、当然、後者が勝ちますよね。

LTVが分かっていないのに広告を出そうとすると、1回の購買で利益を残す必要があり、不利な状況で戦わざるを得ないのです。

偶に、「CVはしているのに利益が残らない」と不思議なことをおっしゃる事業者の方にお会いするのですが、CPAとLTVが釣り合っていないことに起因していることがあります。

冷静に考えたら分かりますが、利益=売上-コストですよね。売上(LTV)が分からない中で利益を出そうとするなんて、ちょっとばかし戯れが過ぎるんでは?って感じです。

でも!商品ができたばかりでLTVが計算できないことだってあるじゃないか!

LTVを計算しないまま広告をだして赤字になって、自滅してんじゃないよ(意訳)。というと「作り立ての商品だからLTVが分からなくて……。」と相談してくる人が居ます。

いや、その状況下で「なんとか現実的な落としどころはないか?」と考えるのがあなたの仕事ですよ。

過去の実績からLTV計算ができないにしても推測はできませんか?

作り立てのサブスク事業でLTVを推測する方法1

3ヶ月ほど無料チャネルで集客してみて、解約率から逆算すれば年間LTVは推測できますよね?いっそのこと割り切って3ヶ月だけ赤字で広告運用するのもありかもしれません(LTV=単価×3~5ヶ月くらいで見積もって)。

例えば、3ヶ月間運用してみて、平均月次解約率が10%だったとしましょう。

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