虎に翼72話(一美)

ラジオ出演する寅子

「今日は 最高裁判所長官
山本紘作さんと共に、
間もなく設立 3年を迎える
家庭裁判所の活動について  
お伝えしています」

長官「言わば  多岐川さんは家庭裁判所の父
佐田さんは  家庭裁判所の母
と でも言ったところでしょうか」

多岐川「家庭裁判所は  冷たく厳正なる刑罰ではなく
暖かく 柔軟に更生と、生活の立て直しを支援する場所。
これ迄の裁判所とは異って
特殊な存在なんです」

これを受けて
長官「だからこそ女性である佐田さんが輝ける、佐田さんの持つ愛情、女性本来の特性を遺憾無く発揮できる。
家庭裁判所は女性裁判官にふさわしい場所と言えるでしょう」

寅子「はて…」

寅子「家庭裁判所の裁判官の適正は  個々の特性で決められるべきで、男女は関係無いのではないでしょうか？
長官の発言は  今、家裁で頑張って働く男性裁判官への
配慮にも欠けますし
家裁は女の場所という思考が  いずれ必ず間違った偏見を生みます。
私は 真の女性の進出とは
【女性用の特別枠】が
あてがわれることではなく
男女平等に同じ機会を与えられることだ と思います。
私は裁判所から変えていきたいんです」

寅子節に喜ぶ 竹中記者

一方、
このラジオ放送を  
不快そうに途中で切ってしまう 花江

＊ 私(一美)は
長官の言う
女性裁判官が輝ける、女性の持つ愛情、女性本来の特性を遺憾無く発揮できるのが 家庭裁判所。

というのも あるでしょうし…

寅子の言う
家裁は女の場所という思考が  いずれ必ず間違った偏見を生みます。
↑
これも確かに ある と思います。
『こうだ！として』
決めて  止めて  固まってしまうと…ね

………….……
続いて
離婚調停に加わる 寅子

そのなかで…
申し立て人に、

寅子「福田さん  もう少し相手の気持ちに寄り添ってみては…」

「もう少し相手の気持ちを考えて…」

と 声をかけているんですが…

＊寅子が寅子に
"言ってあげたらいい言葉"
の ように聞こえました
　　　　　　　一美

………………
家裁事務所に帰るや否や
寅子に
多岐川「佐田君 行くぞ！」

寅子「え!  どこへ」

向かった先は
最高裁判所。

多岐川「山本長官  これは先日(ラジオ放送)の 当てつけでしょうか⁉︎」

長官「あてつけ……?」

多岐川「佐田君の移動の件です」

虎子「え…」

多岐川「佐田君を判事に任命し新潟地家裁  三条支部勤務を命ずる。こりゃ  一体どういうことですか⁉︎⁉︎」

寅子「えーっ  えぇーっ‼︎」

桂場「怒りを💢ぶつける相手を間違えてる。
佐田君の移動を決めたのは
人事局長の俺だ」

多岐川「俺は絶対 納得できんぞ‼︎  納得できん‼︎」

……………
猪爪家

直明「新潟か…ずいぶん遠いね」

寅子「判事補から 判事への昇進ではあるんだけど ね」

寅子「新潟には私たち(私と優未の2人)で行こうと思うの」

直明「申し訳ないけど  それには僕… 賛成できない」

寅子「えっ…?」

直明「だって  お姉ちゃんには仕事があるでしょ
優未が  一人で居ることが多くなる。慣れない土地で寂しい想いさせちゃうんじゃない?」

寅子「優未は 私の子ども
置いていく訳にはいかないわ」

花江「寅ちゃん  何にもみてない　何にもわかってない」

寅子「何… なんの話？」

花江「直明ちゃんの言う通り  優未は置いていって
私が責任を持って面倒みますから  どうぞ寅ちゃんは
お仕事に専念なさってちょうだい」
＊どことなく…ぶっきらぼうな 物言いで  棒読みのような話し方

寅子「ね…  何を怒って💢るの   言いたいことがあったら言ってよ」

花江「言ったってしょうがないでしょ💢‼︎」

＊声を荒げる花江

まるで夫婦ゲンカ
　　　　　　一美

花江「そう思わせてきた(=言ったってしょうがないって)
のは
寅ちゃんよ。この家の主人は寅ちゃんなんだから…」

＊こんなふうに↑
潜在意識に
家父長制が残ってるんですよ　　　　　　　          一美

寅子「こっちは家族の為に
毎日必死で休まず働いているのに」

花江「そういう態度よ‼︎
そんなふうに家族に目を向けられないくらい迄
頑張ってくれ‼︎  なんて
私  頼んでない💢‼︎」

＊う〜〜ん
夫婦ゲンカ以外の 何でもない ね

花江「優未は あなたに甘えたくても必死にガマンして
いい子  を頑張ってる
あなたに喜んでもらおうと
いい子のフリをしてる
わかる💢⁉」
寅ちゃんの見てるのは ね
ホントの優未じゃない‼︎」

男はつらいよ　by寅子

女もつらいわ　by花江

……………
以前『マガジン』の夫婦研究で 書いたnoteの 一節に
↓
昔 むかし
山へ柴刈りに行った お爺さんは
柴を刈ることで
アタマが いっぱい！

お婆さんのこと…？
何？  それ…

お婆さんのこと…
それどころじゃない
柴を刈らなくちゃ！
"仕事第一" だ！

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男性性 って
こうなりがち なんですよ
                        一美