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読書メモ5 レジリエンスの時代ジェレミー・リフキン著 第1章

半導体不足。パンデミック。
アダム・スミス「見えざる手」「予定調和」が、綻びを見せる。

「アメリカのビジネス思考を支配してきた、効率飽くなき追求のせいで、グローバルな経済システムが衝撃に対して脆弱になっているのだとしたらどうだろう?」(p.27ウィリアム•ガルストン元米大統領ブレーン)

効率が向上するにつれ、レジリエンスが低下した」(同)

「アダム・スミス以来、ビジネス思想家たちは、無駄の排除を経営の聖杯と見なしてきた。だが、効率追求の弊害が、その恩恵を帳消しにするとしたらどうなるのか?」(p.29ロジャー・マーティン)

「カリフォルニア州のセントラルヴァレーは「アーモンド栽培の最適地」。効率を求めて、世界の八割以上がこの地域に集約された。しかし、受粉を担うミツバチの激減、温暖化による旱魃等で、将来が脅かされている」(p.31)

セントラルヴァレー アーモンド

「効率と生産性はどちらも、直線的なプロセスであり、有害な副作用には注意を払わず、責任も引き受けない。効率と生産性の向上によって生み出される有害な『負の外部性』を否定することで、企業は利益を増やせる」(p.33)

デカルトの叡智=分析理性による解釈で、乱暴傲慢に地球生態系に力を加えるとき、思わぬ返答が還って来る。

「地球は(線形的ではなく)自己組織化する系のように振る舞」(う。p.32)
適応力は、東洋の..『調和』の概念とよく似ている」(同)
「大隅(良典)はオートファジーが生命体のリサイクル・メカニズムであることを発見した」(p.34)

オートファジー

「パンデミックと気候の温暖化」二つの危機が、現代文明を揺るがしている。
過去これに匹敵する危機は、一三四八年から...~二億人の死者を出したペスト。カトリック教会の統治と世界観への大規模な幻滅..中世から近代へのパラダイムシフトが起った。

現代科学、テクノロジー、市場資本主義の新しい三位一体が、
父と子と聖霊に、
効率が「進歩の時代」の新しい神として、従来の神に、
取って代わった」(p.37)

それと同じ様に、現在の危機は、新たなパラダイムシフトを要請している、とリフキンは主張する。
        光

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