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日記 : 満天の星と、ジャズシンガーに教わった人生の極意

このnoteは、わたしが日々のちいさなできごとを備忘録的に書き留める、ひとりごとみたいな日記です。飾らず無理せず、素直に生きるための練習でもあります。

日記の総称を「瑣末な日々のアラカルト」としましたが、かっこつけてておもんなさそうなのでnoteのタイトルからは取りました。今日で5回目!

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230715-230716_満天の星と、ジャズシンガーに教わった人生の極意

たぶん気絶しながら過ごしてたと思うんだけど、前回日記書いたのがもう2週間前ですごい。しかもこの日記に関しても2週間前くらいの出来事でやばい。だがしかしここは俺の独壇場なので、好きなときに好きなことを書かせていただく。


7月15日〜16日、主人公の誘いで伊豆旅行に行った。
主人公というのはわたしの大学のサークルの友達で、好きな友達同士を超積極的に繋げたり、「自分探しの旅に出る!!!」と声高に宣言して海外に行ったり、勉強が大好きでGPA4.0(大学の成績が満点ということ 超難しい)を取ったり、にっぱり爽やか笑顔の超高身長だったり、とにかくあらゆるムーブと資質が太陽属性すぎるため、敬意を込めて主人公と呼んでいる。

そんな主人公と主人公の友達たち、合計8人と、車で伊豆に向かった。友達たちは、爆裂優秀東大生だったり、料理人だったり、主人公が塾講師をしていたときの生徒だったり、バラバラの出自。みんなやさしくて面白くて、たとえば失恋して爆泣きしながら電話をかけたら、たぶん全員が出てくれる。わたしも出るよ。

宿泊先は、主人公が赤坂でマネージャーをしているミュージックバーで仲良くなったジャズシンガーの方の別荘。どういうこと?

その旅行がはじめましての友達もいたから、恋愛リアリティー番組(彼氏ごめん)と面接のハーフアンドハーフみたいな気持ちで車に乗ったんだけど、みんなほんとうにほがらかで、すぐに全員と打ち解けた。助手席兼車内DJを担っていたわたしは、険しい山道でインディー・ジョーンズのテーマ曲を流し、車じゅうの爆笑をかっさらうなどして楽しんだ。

別荘に着くと、まあ「伊豆の別荘」という字面から想像がつくとおり、クソデカ家とクソデカ庭がわたしたちを待ち受けていた。なんならGoogle Mapに名称付きで所在があった。どういうこと??????

クソデカ庭ではラフなジャズコンサート(ラフなジャズコンサート)が行われていて、口が悪くてほんとうに申し訳ないが、クソうま飯(手作りのピザ、肉の串、自家製サングリアなど)を振る舞ってもらいつつ、プロのクソうま演奏を聴いたり踊ったりなどして、ほんとうにどういうこと???????と叫びそうになって危なかった。人生のボーナスステージがすぎる。

夜は主人公一行でクソでか庭を貸し切らせていただき、みんなで机を囲むように座ってBBQをした。主人公の主人公ムーブが出て、「よしこれからひとりずつ順番に人生の目標について話していこう!!!!!」と言い出して、ほんっとうに気持ちいいくらい主人公で大笑いしてしまった。

たらふく食べてお酒を飲んだあとは、ジャズシンガーの方とその旦那さん含めて、みんなでクソでか庭に寝っ転がって星を見た。寝っ転がってしばらくしていると、わたしたちが見ている中心部分だけ円の形に超気持ちよく雲が消えて、わたしは積極的に神様を信じたりしていないけど、超越的ななにかってきっとあるんだな、と思った。

スマホの光も電気も消してしばらく空を見ていると、だんだん星空の解像度が上がってきて、プラネタリウムみたいに(むしろ空が本家だが)びっしり満天の星を見ることができた。数分に一回は流れ星が流れていて、こういう豊かで溢れる偉大な自然を、なるべく解像度高く感じられる人生でいよう、とちいさく決心した。あとは、文字通り星がゆらゆらぱちぱち瞬いていて、星程度でもブレるんだから人間もブレて然るべきだし、むしろゆらいでいる方が生き物としてデフォルトだよな〜などとキショイ考えがポンポン浮かんだりしたが、さすがに野暮すぎるので口に出すのはやめておいた。

BBQが終わったあとはみんなで布団を敷いて恋バナをしたり、みんな音楽が好きだから各々自由に楽器を演奏したり歌ったりして、青春〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!を超まっすぐやってしまった。なんぼあってもいい。ちなみに布団は主人公一行のためにジャズシンガーの方が大量に買ってくれたらしい。どういうこと??????????

そんな最高フルコンボで1日が終わるかと思いきや、次の日提出の爆弾責任重資料作成を抱えていたわたしは、なんとみんなが寝静まったあと朝までリビングを拝借して作業をした。その空間にいた唯一の最悪人間がわたしである。日が登るとジャズシンガーの方がみんなより先に起きてきて、最悪人間にもにこやかにおはようをしてくれて、しかも朝ごはんを用意してくれた。大好き以外のなにものでもない。

わたしは「プロフェッショナル」的な人と話すとき、己の無知ゆえにあずかり知らないところで失礼なことを言ってしまいそうな気がしてあまり上手に会話ができないのだが、せっかくふたりきりだし聞きたいことはたくさんあったので、思い切って人生相談をしてみた。

「わたしは人生の大義についてすぐ考えてしまう性分で、大好きなクリエイティブをつくったり表現をして生きていきたくて、でもかなり悲観的で、人の目もすごく気にしてしまう性格だから、取り組んでいる目の前のことに対してすぐ辛さを感じてしまうのですが、ジャズシンガーとして歌うのが苦しくなったことはないですか?」

義務教育むなしくまとまりゼロで吐露してしまったわたしの悩みに対し、「う〜ん、ない!苦しいのは自分の歌が届かないときだけ!」とめちゃくちゃ頼もしい回答をしてくれたあとに、「歌の生徒にもよく言うんだけど、できないって言うのはやめたほうがいいよ。言葉で自分の可能性を制限してしまうから。Can'tをWant toにしなさい。」とアドバイスをくれた。ブチ食らいすぎて脳が痺れて、いまだにパソコンの常に見える位置に「Can’t をWant to に変える」と貼り付けている。話すか話さないか迷ったときは、積極的に話しかけるべきである。



帰り道、乗っていた車が側溝に落ちて死にかけた。わたしは御多分に漏れず助手席兼DJをやっていて、ノリノリで曲を選んでいたら、車体が傾いて左の窓に突然側溝のコンクリートが見えて、ぽかんとスマホを片手に無防備なまま窓が近づいて近づいて景色がスローモーションになって、ガガガ、ドーンと音がして、やっと事の重大さに気がついた。窓が割れていたり、もう少しスピードを出していたら完全にやばかった。

幸い誰にも怪我がなくてよかったけど、運転していた子が完全に顔面蒼白パニックになってしまっていてとっても可哀想だったし、きっとこうやってポカンとしているうちに人生は終わってしまうんだ、とびっくりした。生きることに意味なんてないと思うけど、こんな感じでパッパと終わっちゃうなら、もっと日々に愛おしさを増やしておきたい。

最後にそんなことがあってふわふわした気持ちのままバイバイをしたけど、とにかくすごくすごく優しくて楽しくて嬉しくて、宝物みたいな2日間だった。こうやって、行ける場所、食べられるもの、話せる言葉、好きな人が増えていくなんて、ほんとうに大人って最高である。またすぐみんなで旅行に行きたい。

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