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おじさんとおばさんが気にし出したこと

30年前にバイトしていた居酒屋の仲間たちと新年会をした。

当時私たちは10代の終わりから20代の終わりぐらいの年齢で、当たり前だけれど、とにかく若かった。
海外旅行にワーホリ、お酒と夜のクラブ活動、キャンプなどアウトドア・スポーツが共通の話題で、好奇心の塊で向こう見ずな若者たちは誰もダイエットなんかに興味がなかった。
(女子は一応、口では「ダイエット」「ダイエット」と言っていたけれど)

「いくら食べても太らない」のは、古今東西、今も昔も、元気でアクティブな若者の特権であると共に、少々ぽっちゃりしていてもそこは若さ。
度を過ぎていなければそれなりに可愛いのである。

あれから30年。

私たちは立派なおじさんとおばさんになった。

見たところ度を越して太っている人はいないが、この数年のコロナ禍の影響は私たちの身体にいささかの変化もたらしたらしい。

まさかの話題の一発目が「ダイエット」だった。

流行りのダイエット

ときはコロナ禍。

ジムを止めたアラフィフのおじさんおばさんの口からは、あっちからもこっちからもネット情報から引っぱってきたに違いないダイエット法が出てくる出てくる。

筋トレ
1日1食
16時間(オートファジー)ダイエット
サラダ・ダイエット
糖質制限
ランニング
山登り
テニス

かつて流行ったバナナ・ダイエットやリンゴ酢ダイエットなど偏ったダイエットが出てこないのは、ネットのお陰か、極端なダイエットをして体調を壊すことを恐れる年齢になったせいなのか。

「やっぱり食事と運動だよね」

という誰かが出したふんわりとした結論に一同頷いて、さっさと話は横道にそれていった。

誰かがダイエットの裏にある闇を語り出す前にお茶を濁して場を和やかな雰囲気に保つのは、おじさんおばさんたちの得意技だ。

ダイエットごときで、なぜ喧嘩せねばならぬ?

美しさの基準は人それぞれ

人はなぜ痩せたいのだろうか?

毎年毎年新しいダイエットが考案され、さまざまなダイエット食品やサービスが生まれ、流行ったり流行らなかったりして、大抵はそのうち廃れていく。

多様性が声高に叫ばれるようになって、プラスサイズ・モデルが堂々とパリコレのランウェイを歩くようになった今の時代でもダイエット産業は旺盛だ。

美しさの基準は人それぞれだ。

ガリガリちゃんが好きな人もいれば、ちょっとぽっちゃりの人がいい人もいる。
マッチョじゃなきゃ嫌とか、おっぱいはボインに限るとか手がキレイな人が好きとかパーツにこだわる派もいれば、二次元でなければ恋ができない人もいるのが現代だ。

見た目にこだわる人もいれば、無頓着な人もいるし、人には厳しく自分には甘い人もいれば、逆もまたしかりだ。

ちなみに私の自分自身の身体の理想は若い頃から今も変わらず、ちょっとぽっちゃりしているけどボン・キュン・パーンのナイス・ボディである。

だからBMIが18前後で、やや痩せ気味と評される自分の身体については常々不満がある。

人生で一番太っていた20代で60キロあった頃も、周りに「デブ」とか「痩せろよ」と言われようとどこ吹く風、私自身は結構自分の身体を気に入っていたのだ。

私の場合は「痩せたい」のではなく、「ちょっと太りたい」のである。

ちょっと太った方が美しいのに、なぜ皆は痩せたがるのだろう?

私が痩せたくないわけ

私がダイエットという言葉に敏感になるのには、もう1つ理由がある。

30代の半ば頃、持病のアトピーが大暴走してアトピーの炎症が全身に広がったとき、私は全く食べれなくなったのである。

当然体重はみるみる落ちて30キロ台になり、骨が浮き出て脂肪に隠れていた腹筋が分かるほどになってしまった。

痩せたくない私はがんばって食べた。

と言っても喉を通るのはお粥や果物、具の形が分からなくなるくらい煮込んだスープぐらいで、気力も体力も低下しまくっていたが、とにかく食べなければ治るものも治らないし、太れないと思って食べれるものを食べていた。

それでも炎症によるエネルギー消耗の方が上回って、悲しいかな、その頃は自慢のおっぱいも梅干し状態。

我が人生最大の恐怖体験である。

その後、いくら食べても太れない日々が1年以上続き、アトピーの緩解と共に徐々に体重が少しずつ増えてきて、おっぱいも歳相応に垂れてはいるがおおよそ元の形を取り戻した。

炎症とは、病気とは、かくも恐ろしいものなのだ。

健康が一番

若かりし頃はダイエットに全く興味がなかったおじさんとおばさんが、あるとき急にダイエットを始めたら、その理由は大きく2つぐらいかと思う。

老化と病気だ。

なにしろ何をするにしても若い頃のように軽快に素早く動けないし、力も出ない。
疲れも取れにくくなってくる。
カラオケに行っても声が出ない。

若い頃に元気でアクティブに動けていた人ほど、肉体的な老化に気がついたときにショックを受ける。

毎年の健康診断にも油断ができなくなってくる年頃だ。

オールAが並んでいたのは過去の話。
異常所見有りや再検査を勧められる機会が増えてくる。

不安になってネットを検索すれば、恐ろしい情報が山のように出てきて、自分の老後や家族の未来が心配になってくる。

そこでダイエットなのだ。

老化を少しでも遅らせるために。

大きな病気になるリスクを少しでも減らすために。

賢く痩せよう

おじさんおばさんになってくると、痩せたい理由は若い頃のそれとはちょっと違ってくる。

見た目はもちろんそれなりに気になるが、TPOをわきまえ、そこそこ小綺麗にしていれば十分で、見た目以上に人格や経験がその人の価値を上げることをもう知っているからだ。

それにお気づきだろうか?

痩せているおばさんより、太っているおばさんの方がお肌がぷりぷりでシワが少ないことを。

ある程度の年齢になってくると、否が応でも骨も筋肉も衰え痩せてきて、それがたるみやシワになるのだ。

年寄りほど少し肉がついていた方が若く見られるから、下手な痩せ方はできない。

ダイエットは賢く行わなければいけないのである。

noteではこれから、おじさんとおばさんのための健康的なダイエットについて語っていこうと思う。

まずは久しぶりにInBodyで体内年齢を計測してみようか。






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