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居候の苦悩について その二

東京に移り住んで4ヶ月が過ぎた。
未だに私はカモメくんの家に居候の身だ。

カモメくんはいつまでもここで一緒に暮らせばいいという。
というか今はお金がなさ過ぎて、その選択肢しかない。
でも、いつかは出て行って一人暮らししないとな、と最近強く思い始めた。

その原因はカモメくんの家にいる、カモメくんの母親だ。(以後、Rさんと呼ぶ)

以前太陽と月のカードで、Rさんとは同居しないほうがいい、冷戦が続くと出ていたのだが、今まさにその状態になっている。
というのもこのRさん、なんにもしないのだ。
厳密にいうと老骨に鞭打って毎日働いているので私より断然働き者ではあるのだが、それ以外は本当になんにもしないのだ。

本人曰く、午前中働きに出ると帰ったらくたくたで何もできない、そうだ。
掃除なんてもちろんしない。物は置くか積むの二択。
おかげで部屋はごみ溜めのようになっている。
お風呂にも入らない。この暑い中でもシャワーすら浴びない。
ご飯は主にお惣菜。(私が作ろうかと申し出たけれど、偏食がひどいのでいらないと断られた)
食べた後のごみはそのへんに積み上げる。
たまに炒め物などをするときもあるが、フライパンは油まみれで放置、お皿も放置。(流しにあればいいが、部屋に放置の場合もある)
それを洗うのは私なんだけどね。お礼なんて一度も言われたことはない。

あと困るのが、物を大量に買ってくること。
食べもしないのに割引の食べものを大量に買ってきては冷蔵庫を独占し、そのまま腐らせて放置。
トイレットペーパーや洗剤を買ってきてくれるのはありがたいが、ストックが3つもあるのにまたプラスで2個買ってきたりするので置き場所もない。

言ってしまえば、私がこの家にきたときもひどい状態だった。
こんな親と何十年も同居しているカモメくんも、もう諦めていたからだ。
いたるところに物が積み上げられ、足の踏み場はもちろんないし、異臭も放っていた。
何がどこにあるかもわからない。キッチンも物が多すぎて料理のできる状態ではなかった。
こんなところに住んでいたら病気になる、と体が危険を察知した。
それを、一生懸命私が掃除してなんとか暮らせるようにしたのだ。
Rさんの部屋については、本人のプライバシーもあるので一切手は出していない。(というかそこまでする義理もないと思っている)

そのかわりと言っていいのか、Rさんはこちらのすることには一切干渉しない。
色々思うところはきっとあるだろうが、何にも言ってこない。
いっそ吐き出してくれたらと思うのだが、遠慮しているのか我慢しているのか、ああ…とお茶を濁されるのだ。
相談のしようがないので解決のしようもない。
こちらも何もしないから、そっちも何もしてこないでね、ということなのだろうか。
(息子であるカモメくんとは普通に話してるので、私を故意に避けてるのはすごくわかる)
私が料理をしているときはガン無視だけど、カモメくんがキッチンに立とうものなら「何を作ってるの?」と周りをウロウロ。私はイライラ。


今すごく懸念しているのが、カモメくんのお兄さんのこと。
知的障害を持っていて、普段は施設で暮らしているのだがお盆と正月は1週間ほど帰省してくるらしいのだ。
ここ3年ほどはコロナの関係で帰れなかったらしいが、なんと今年は帰ってくるという。
マジか…。正直私は複雑な思いだった。
なぜかというと、普段私たちがいる部屋に来るというから。
Rさんは最初は「私の部屋に置けばいい」と言っていたが、あのごみ溜めに人が二人も入るスペースはない。
カモメくんは「あの人が自主的に片付けはしないと思うから、こっちの部屋にいてもらうことになると思う。期待しないで」と言っていたが、やっぱりそうなった。

休みの日にでも片づけ手伝ってと言ってくれれば手伝ったのに、とカモメくんが伝えると「だって、帰ってきたら疲れていて動けないんだもん。休みの日は病院とか用事があるし。」で終わり。というか答えになってない。
ああ、この人は私が大嫌いな口だけ星人なんだな。とすごく冷めてこの人とは関わらないようにしようと思った。
もうすでに家の癌と称した叔父さんと同じランク。

障がい者でなくても、異性と同室は嫌ではないですか?
着替えることもできないし、同じ空間に寝るのだって本当は嫌。
カモメくんは否定していたけど、襲われない保証はない。怖い。
(しかも暑いと服を脱いで全裸で寝るらしい。見たくない…)
お兄さんにとっても家に知らない女性がいるのは嫌ではないんだろうか。
いっそのこと嫌だと暴れて殴りかかりでもしてくれたら、危険だからと強制的に外泊できるようになるのだけど。

ここに来る以前はカモメくんと通話を四六時中ずっとしていたため、お兄さんの声は聞いたことがある。
1日中ずっとなにかをぶつぶつと呟いたり、時々わーっと声を上げたりしていた。
その他にも引き出しや押し入れの中身がとても気になるらしく、開けては取り出して散らかしたりするという。
その中には私の下着など、触られたくないものも当然ある…。
Rさんが𠮟りつけてお兄さんが外に出て大声を出し暴れる、というのがお決まりの流れなんだそうだ。

いやらしい気持ちはなくて、ただ単に何が入っているのか知りたいだけだから、とカモメくんは言うが、それにしても気色悪いと思ってしまうのは私の心が狭いのだろうか。

カモメくんにとっては家族だけど、私にとっては他人なのだ。
踏み込んでほしくないこともある。
でも、ここにいる以上それは我慢しなければならない…。
たったの1週間だけど、耐えられるのかと不安しか感じない。

本当に気が重いです。
嫌すぎるので、帰省中の何日かはホテルで過ごすことにした。
色々触られてるかもしれないけど、見なければまだ我慢できると思うので…。
後半は仕事が続けて入っているので、日中は会わずに済むのが救い。
でも同じ部屋で寝るのはやっぱり怖いなぁ。

愚痴を書いたら2,000字超えてしまった(笑)
ああ、どこかに逃げたい…。

新しい土地で心機一転、新しいスタートとなりました。 今は一人暮らしのためにお仕事頑張り中です。 もしよかったら応援してください。