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【CS修行の道:93日目】答えのない答えを見つける大変さ
CS(カスタマーサポート)は、困ってるユーザーさんを解決に導くためにいます。
ですが、ユーザーさんは問い合わせをしたいからしてるのではありません。
プロダクト(ユーザーさんにとっては「サービス」)を使ってやりたいこと、実現したいことがあるのに、それが思い通りにいかないから問い合わせています。
本来は「問い合わせなくても使える」「ストレスなくやりたいことができる」「画面表示の通り、案内に沿って操作すれば実現できる」のが理想です。
いわゆる「エフォートレスな体験」を提供できるか、が重要です。ユーザーさんが使いこなすのに高度な知識が必要だったり、そもそも手間がかかるようなものは、使い続けてもらえません。
ただ、完璧なプロダクトなどは存在せず、世の中に出されたものであっても常に改善しながら、より良いものにアップデートしていくことが多いと思います(SaaS系はほぼそうだと思います)。
だとすれば、「ユーザーさん自身が、マニュアルやヘルプを見れば解決できる」環境を整えてあげるのが、CS(カスタマーサポート)がやるべきことと言えます。
いわゆる「自己解決」ってやつですね。
ユーザーさんの声を基に「エフォートレス」なプロダクトに改善していく方が優先的じゃないかと思われますが、実際のところは、開発のリソースはあらかじめプロダクトの年間計画に割り振られていて、日々の問い合わせから生まれた要望に全て応えることは難しいです。
もちろん開発メンバーは最大限、ユーザーさんの声を反映できるよう対応はしてくれています。
ですが、ユーザーさんの声をそのままプロダクト改善に結びつけることはなく、より良い解決方法はないか、本当にその改善は必要なのか、といった議論をする必要があり、時間がかかってしまうこともあります。
こういった背景から「ユーザーさんが自己解決できる準備」をするのがCS(カスタマーサポート)の役目になるわけですが、問題はここにあります。
自己解決したかどうかって、どうやって計測するの?
いわゆる「自己解決率」という指標が必要になります。
改善をするには定量的に計測できないといけません。
今はどのくらいの数値で、これをどこまで改善すればいいか。
そのためにはまず何をやるべきなのか、と仮説検証をしていくんですね。
でも、ユーザーさんが自分で解決できたかどうかを計測するのって難しいんですよ。
だって、ユーザーさんは「ヘルプ見たから解決したよー」って教えてくれるわけじゃない。
プロダクトやヘルプのデータからも、それを正確な指標として集計することはとても難しいです(適切な答えを持ってるCSの人っているのかな・・?)。
なので、自己解決率の改善・向上と謳うのはいいのですが、じゃあ「自己解決率って何を基に計測するの?」ってところから決めないといけない。
答えがない答えを見つける、ってのはそういう意味です。
今の自分達には基になるデータ自体が揃っていないので、まずは採れるデータは全部採れるように環境を整えようとしています。
開発チームの皆さんの力を借りて、まずはそこから始めていきます。
全てはユーザーさんのために。
僕らを頼ることなくサービス・プロダクトを使いこなせられる環境を作るために。
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