「伝えた」と「伝わった」の違い
ワタクシは以前、サイエンスライター・竹内薫さんの著書
『教養バカ(SB新書)』の構成のお手伝いをしました。
そこに【伝えた】と【伝わった】の違いについて書きました。
上司と部下、同僚、友達、夫婦。
多くの人たちは、仕事やプライベートでコミュニケーションを必要としています。
自分が伝える側に立った場合
「自分の伝えたいことは相手に確実に伝わる」と思っていませんか。
しかし、そう思うのは危険です。
「自分の話は伝わる」と思って
相手に接すると自分本位の話し方になりがちです。
自分が使い慣れた言葉を使ったり、
自分の都合の良い順番に話したり、
とにかく自分のペースで話します。
そして、もし相手に伝わらなかった場合、
「なんで俺の言っていることがわからないんだ!」
と、怒りを覚えてしまうかもしれません。
一方、「伝わらない」を前提にすると「どうしたら伝わるだろう?」と
相手の顔を思い浮かべるはずです。
これは一般的に「他者意識」と言われています。
他者を意識する
つまり「伝える相手」が見えてくると
どんな言葉を使えばいいか、どんな話し方をすればいいか考えるようになります。
伝える相手を意識する。
これがわかりやすい話し方、そして文章を書くときのスタートになると思います。
コロナ禍で政治家がぶら下がり会見でよく使っていた
「説明し続けている」
「県境を超えないでくださいと申し上げている」
トップとしての発言なんだから発信の仕方とか言葉とかを
もう少し変えてみたらどうかなぁと思います。