親ガチャ:おめでとう!あなたの親は人間です!
私の親は人間だ。ああ、牛じゃなくてよかった^^;
最近、親ガチャという言葉が流行っているのですね。少し広く解釈すると、「人生は運で決まる要素が多い」という意味でしょう。
そして、「だから努力をしても意味がない」とつながるらしい。
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私は前半は同意です。投資やビジネスだってほとんどは運だ。
ビル・ゲイツ氏だって1980年代に20代じゃなければ、どうにもならなかった。
イチローさんだって、英国人だったら世界的スターにはなれなかったでしょう。クリケットを知っている人は少ないですからね^^;
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話を大きくすると、我々人類が今こうして存在するのは、進化論的には非常に運が良かっただけです。
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だから、残りわずかの「努力で変更できる部分」で勝負するのは当たり前なのです。別に今に始まったことではない。30億年前から、そうです^^
ただ、そこで努力をするかどうかは個人の価値観によるので、リターンに見合わないと判断するならば、しなければいいと思います。そういう人は古今東西無数にいたし、これからもいるでしょう。
これは皮肉でもなんでも無い。選択肢の一つです。
ただ、その種の人は早死する可能性は高い。生き残る努力をしない人は、相当に運が良くない限りは早死します。
これは動物の進化を調べればわかります。努力をしても運が悪ければ死にます。しかし努力をしないと、ほとんどの場合に死ぬのです。例えば、食料を手に入れる努力をしなければ1週間以内に死ぬでしょう。驚くことでもないと思いますが。
なお、世の中には努力しなくても運だけで成功する人も(わずかだが)いるはずだ。でも、それって自分の人生と関係ないでしょ。どうでもよくないですか?
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おまけ
それはそれ、この議論で次のことは大事だと思います。
成功者は成功の方法を知っているとは限らない。
例えば、株のトレーダーが1万人いたとします。そして彼らが何も知らない小学生だとしても、その内の10人ぐらいは株の上がり下がりを10回連続で当てるはずだ。五分五分の賭けに10回連続で勝つ確率は、約1000分の1なのです。
つまり、億万長者の言うことを鵜呑みにはしない方が良いです。たぶん、いいことも言っているのでしょうが、割り引いて受け取るべきです^^;
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おまけ2
実は、この親ガチャ諦念思想は、中国人の大半の価値観に近いです。あの国では親が共産党幹部でなければ、明るい未来はない。人脈が物を言う社会だからです。
農民など、ほとんど農奴のようなものだ。田畑すら自分のものではない。「上京」しようにも、国内の移動は自由ではない。例えば、香港に移住するには共産党へのコネが必要だ。
14億人のうち13億人ぐらいは、「親ガチャ外れ組」なのです。
ただ、中国人は日本人と違うところがある。彼らは「努力しても仕方がない」と活動を停止するのではなく、「努力しないで一発当てる」方法を考えるようです。
「どうせ生きていてもいいことなどない。賭けに敗れて命を失っても、まあいいや」的な感じみたいです。
だから、彼らは不動産バブルが起きたときに、我先にと借金をしまくってでも投資した。その結果が今です。そして一部の人は成功して豊かになった。
それでいいのです。ほとんどの人はこれから悲惨でしょうが、どのみち悲惨な人生だったので、大差はないでしょう。
付け加えると、彼らが基本的に攻撃的なのは、このような背景があるかららしいです。波風立てずに80年も生きたいと思うような人生ではないのです。そして、そんなのはどうせ無理です。(注1)
注1:彼らの親、祖父母は、文化大革命や大躍進で何千万人もの中国人が死んだ(殺された)ことを覚えている。今の「豊かな(?)平和」が束の間の夢に過ぎないことは知っているのです。
彼らにしてみればウイグルの惨状は他人事ではない。明日は我が身です。負け組になれば、そうなるでしょう。
例えば中国経済が崩壊して無政府状態になったら、中国の半分ぐらいはロシアに支配される可能性がそこそこある。あるいはインドに占領される可能性もある。
そうなったら臓器移植のために「飼われる」立場になるのは漢民族かもしれないのです。
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