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長寿で発生する膨大な社会的コスト:払っているのは若者です。

 福祉の事を言っているのではない。老人が多すぎて社会が硬直化し、環境変化に適応できないのです。

 高齢の人間が新しい常識を学び直す事は、基本的にありません。社会的常識の変化とは「人々の改心」ではない。「人の入れ替え」です。

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 量子力学が受け入れられるまで40年かかりました。重鎮が受け入れを拒否したからです。アインシュタインのことですよ。
 アインシュタインは、死ぬまで量子力学を認めなかった。だから物理学は彼が死ぬまで停滞したのです。

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 「事実は受け入れる」のが金科玉条である物理学でさえ、これだ。社会的常識の変化を受けいる人はレアです。
 特に老人は「古い常識」に従って生き残って来たので、それを捨てたりしない。
 特に「成功した老人」は自分の常識が正しいと信じている。当然です。

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 だから、「新しい環境に適した新しい常識」が、文字通り常識になるには、老人が死ぬのを待つしかない。

 しかし日本は、世界一老人が死なない(死なせない)社会だ。これが「失われた○十年」の背景でしょう。「彼ら」はやり方を変えません。

 そのために膨大な社会的損失が発生した。これが長寿のコストです。

 世界史的に見ても、最も成長が目覚ましい社会は、寿命が短い社会なのです。

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 毎度のことですが、私はこれが良いとも悪いとも言うつもりはないです。

 ただし私自身は、子供たちに道を譲るつもりです。私の「常識」は既に古いのです^^;


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