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大企業って、それほど良いことないですよ^^
とにかく動きが遅くて変化に対応できない。巨大組織は規則と前例主義で管理するしかないので、社員の裁量範囲は狭く、新しいことはできない。個性は潰される。
変化が早く、従業員の独創性、多様性と判断力が重視される今の市場では、通用しないでしょう。
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まあ、その前に、なぜ大企業がもてはやされたのかを考えた方が良いと思います。
社員としては、
理由1.倒産しない
今はします。東芝、シャープ、三洋証券、日本航空、東京電力、サンヨー、日立、三菱電機、いずれも死んだか、死にかけたか、いま死につつあります。
もうじき、このリストにトヨタ、ホンダ、ソフトバンク、みずほ銀行が入りそうです。
理由2.高給
初任給は良いかもしれませんが、斜陽産業で昇給することはないです。新人の採用が少なければ、昇格することもない。
そもそも倒産したら高給もへったくれもない^^;
それに、大企業だから高給というわけでもない。「大企業には高給の人がいる」というだけの話です。人数が多いですからね。中小企業でも、高給の人はたくさんいます。もちろん安い人もたくさんいますが。玉石混交です。
また、幹部クラスは確かに超高給ですが、そのポストに就けるのは一部の人だけです。残りは左遷されて子会社に行きます。銀行などは50歳ぐらいになると、同期はほとんど残っていないようです。
理由3.肩書?
大企業に勤めていることは、かつてはステータスでした。しかし、当人が高給でもなくて、いつ解雇されてもおかしくないとバレれば、それまでです(笑)
そもそも、この多様性と個性が重視される時代に、大企業の肩書が自慢になるか怪しいものです^^;
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経営者の目から見たら、
理由A:量産効果
これがあるのは大量生産品(工業製品)だけだ。しかし、すでに工業は日本の主要産業ではない。GDPの7割はサービス業だ。
理由B:ブランド・知名度
たしかに大量生産品を売る企業の知名度は高い。例えばトヨタ。しかし、ブランド価値の高い企業は、大企業にも中小にもある。
フェラーリ、シャネルなどは大企業とは呼べない。むしろ生産数が少ないことで、ブランド価値を維持しているからだ。
あと、身近なところではペヤングですね。アレだけの知名度を持ちながら、生産している「まるか食品(株)」の社員は、わずか135人しかいない。
理由C:売上高
そもそも経営者・資本家の目から見たら、企業が大きいこと、売上高が大きいこと自体にはメリットはない。投入貸本に対してどれだけの利益があるか、その比率が重要であり、それ以外はどうでも良い。
理由D:寡占
おそらく大企業の数少ないメリットの一つが寡占だ。
しかし、度をすぎれば独占禁止法に抵触する。Google、Facebookの事例を見ると、世界は独占、寡占を嫌う方向にある。市場支配力が大きすぎて危険だし、腐敗し利権の温床になるからだ。
理由E:社会的信用
かつては大企業の看板があれば、銀行は簡単に融資してくれた。しかし、もう無理でしょう。東芝ですら破綻した。
また銀行は融資先がなくて金が余っている。大企業でなくても融資は受けられるのです。
また、三菱電機やみずほ銀行の立て続けの不祥事を見れば、もはや大企業は信用するに値しないことも、分かる人にはわかるでしょう。
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要するに、大企業、特に日本の大企業は、かつてはメリットが豊富に有ったのですが、それは過去の話です。
高度経済成長期からバブル期には、通産省(現経産省)と大蔵省(現財務省)が、大メーカーと大銀行を保護してくれたので、既得権まみれで、とても美味しい企業体だったのです^^;
残念ながら(?)、その時代は終わりました。
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まあ、ぶっちゃけ、私はオススメしません。
私はコ○ツという、東証一部上場、連結売上1兆円の企業にいましたが、ロクなことがなかったです(笑)
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おまけ
実は経営的に言うと、(大昔から一貫して)企業が大きいことは特に良いことでもないのです。長所も短所もある。
無条件に中小よりも大企業が良いと考えるのは、幻想です。日本では、マスゴミが競って大企業は素晴らしいと宣伝したので、みなさん騙されたのでしょう^^
おかげで、大企業には多くの新社会人が入社を希望しました。希望者が多ければ給与が安くても人を雇えます。賃金は需要と供給のバランスで決まりますからね。
大企業は、これで相当に得をしたはずです。うまいやり方です^^
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繰り返しになりますが、経営で重要なのは[利益/投資」の比です。企業は慈善活動をしているわけではないので、「従業員の幸せ」とか「多くの人に幸せを」は、口先だけです(笑)
端的に言うと、株の配当が大きい経営者が「偉い」のです。その言い方は語弊がありますが、とにかく、それが「成功した会社」であり、そうでないところは倒産します。
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大企業は、たしかに多くの金と人を動かし、目立ちます。カッコいいし、社会的な影響力も大きい。その企業で働く人、特に経営者は楽しいでしょう。
でも、それを目的とした組織は、資本主義社会における営利企業ではない。金は儲かりません。つまり競合に負けます。
実際に、日本の大企業はことごとく海外勢に負けました。目的意識が違うからです。日本の経営者は、ただ大きくしようとした。人生を捧げた会社をより「成長」させたかったのです。
日本では「大きいことは良いことだ」という価値観が根強いですからねえ^^;
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一方、Amazonは同様に巨大化を目指して成功しましたが、ベゾス氏が狙ったのは巨大化ではなくて、寡占です。寡占は儲かりますから^^
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一つ良い事例があります。銀行です。
日本で、みずほ、三井、三菱のメガバンクの名を聞けば、みなさん「すごい会社」だと思うんじゃないですかね。
そして、メガバンクは預金額が世界トップクラスだと自慢している。
○ホです。
世界で一番儲かっているのは、NYやスイスのプライベートバンクです。預金額は小さい。でも金持ちしか相手にしないので、めっちゃ儲かるのです^^
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経営的に成功している(投資に対するリターンが大きい)企業は得てして小さい。Googleやマイクロソフトは目立つだけです。真に儲かっているのは起業した人々だけで、従業員や(雇われ)経営者は大したことはない。
たしかにGoogleのピチャイCEOの年俸は200億円を超える。でも、それを一生もらうわけじゃない。10年ぐらいで交代だ。
Amazonを創ったベゾス氏は20兆円を所有しています。それと比べたらどうということはない。
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また無名企業で年俸100億円単位は、それほど珍しくないはずです。本当の金持ちは、有名になることを嫌うのです。税金を取られるし、何を言ってもやっても批判されたり攻撃されたりしますからね(笑)(注1)
そういう人達の収入は第三者には全くわからないので、フォーブスの長者番付に載ったりはしません。ましてや総資産など推定すらできない。
注1:Facebookのザッカーバーグ氏を見れば、有名になると、いかに損をするかがわかるでしょう。世界中から叩かれています^^;
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追記
ちょっと面白い記事がありました。
大企業では適正な人事評価ができないという話です。営業は契約件数で評価できるでしょう。しかし、研究開発、経理、総務などの職種や、管理職の能力を客観的に評価するのは困難だ。
それでも、その人の人間性を知っていて、日々の仕事ぶりを見ているならば評価できるでしょう。
しかし大企業の人事部がそんなことをできるはずもない。
一人の人間が掌握できる人数は50~100人です(注2)。だから社員が100人ならば、同じ尺度で評価できる。
そして評価者が二人以上になると、評価者同士で意見の一致を見ることが無いので、ほとんど評価不能です。(注3)
大企業が年功序列になっている理由はこれです。20年ほど前に「能力主義」が大企業でも流行りましたが、すぐに立ち消えになりました。能力など現実には(大企業では)評価不能だったのです。
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自分の能力、成果を適正に評価してもらいたかったら、100人以下の企業が良いでしょう。つまり社長が全社員を知っている規模です。
必ずしもそれが良いとはいいませんが、大企業ではまず間違いなく「不公平感」を感じるでしょう。特に若い人は「高齢者優遇」の社風にうんざりすると思います。
あと、上司に対して「やってますよ感」をアピールする人ほど、昇給・出世します。これはシステム的に避けられない。
だから、それが苦手か嫌いな人は、大企業はやめたほうが良いでしょうね^^; (注4)
注2:これは陸軍の小隊の人数です。一人の士官が指揮できる人数はこれくぐらいだと、軍人は血の犠牲を払って学んだのです。
注3:大企業の人事評価はこんな感じです。
開発1課課長「うちの鈴木は優秀だ。A評価をつけろ」
開発2課課長「うちの田中はもっと優秀だ。田中をAにしろ」
人事「どっちの方が優秀なのだ?」
1:「鈴木だ。オレにはわかる」
2:「田中だ。間違いない」
人:「2の方が推しが強い感じがするから、田中にするか」
私は1回だけ「S」(Aの上のSpecial。最上級)の査定をもらったことがあるのですが、単に「推しの強い上司」の下にいただけです。ボーナスが2倍になりましたが、実はその年は、私は何もアウトプットがありませんでした。全て失敗したのです(爆笑)
注4:さらに悪いことに、今の20歳の人が50歳になる頃には、年功序列の企業は激減しているでしょう。グローバルの競争に勝てないからです。
だから何とかして能力主義を取り入れるか、倒産する。
つまり、20歳の人が、今日、年功序列の企業に入ったら、若いうちは「若いから」と低賃金になり、年をとっても「能力主義だから」と低賃金になる可能性がかなり高いです^^;
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