大国の法治の限界:一億人を同じ法律で治めるのは無理なのです^^;

 日本人は価値観や倫理観がほぼ均一だったから何とかしてきた。

 でも米国は無理だ。だからあの国では連邦法はざっくりとしたことしか書いていなくて、州法に依存している。

 中国に至っては14億人がてんでバラバラの価値観のもとに生きているから、最初から法治国家ではない。

 旧ソビエト連邦も「無理やり連邦」だったので崩壊したし、今のロシアも似たりよったり。共産党が軍事力を背景に支配している。

 インドでは、現実には法ではなくヒンドゥー教が支配している。インドネシアでは法の上にコーランがある。アラブ世界の多くも同様。

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 住人の価値観が異なれば、法律も異なるのが当たり前です。だから欧州では小国が多いのではないですかね。

 価値観の差と言えば、イスラム教は民主主義と相容れない。コーランは宗教の自由を認めていないからだ。また法の下の平等も認めていない
 だから、イスラム教徒とキリスト教徒に同じ法を適用するのは無茶なのです。
 そもそもイスラム文化では、法よりもコーランが上位です^^;

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 もう少し細かい話になると「中絶や死刑を認めるか?」。これは米国では州によって異なります。連邦法で統一するのは無理なのです。(唯一の)正解なんて無い。死刑を認めない人は、死刑が存在しない州で生きるのが現実解です。

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 日本も価値観が多様化したので、そろそろ法治に無理が出てきました。
 例えば、都会(例えば東京)の人間と地方(例えば静岡)の人間は価値観が違う。私の両親は静岡の出ですが、男女が同権などとは考えていませんでした。

 これもどっちが「正しい」とは言えない。男尊女卑を正しいと信じている人に「改心」を迫っても無駄です。その土地の文化というものがある。(注1)

 注1:私はこれを残念に思いますが、今でも世界の過半数の文化で「男尊女卑」は「正しい文化」です。
 人類は2千年以上も奴隷制を当然と見なしていました。「人は皆平等」だという理念はローカルルールにすぎないのです。

 だから、せめて東京だけでも女性の人権を守った方がいい。それには「強力な国法」は邪魔です。自治権を強化するのがいいのではないかと思います。
 本質的には、米国流のゆるい連邦制に移行するのが正解でしょう。
 そうすれば男尊女卑を忌避する人は、地方を離れて東京に移り住む。選択肢があることが重要なのです。

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 と私は思います^^


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