見出し画像

にゃんこと二人ぼっちの高尾山

今年の夏も北アルプスの奥地を歩く。
その為に少し長い距離を歩いて体力をつける予定のお休みの日が雨降りだった。

蒸し蒸し暑い日、家にいるのもなんだかなぁ。

少し歩いてこよう、と歩きなれたホームマウンテン「高尾山」へ。

なんか雨の日ばかり高尾山を歩いている気がする。でも好きだ、雨の高尾山。
雨の森。

しっとり

苔やキノコが瑞々しく、生き生きとしている。

赤ちゃんキノコ


うっすらとモヤがかかっている森も幻想的でいい。
そして人がいない、鳥のさえずりと雨音。

雨の音、心が落ち着く。

山頂に一人立つ。
真っ白、案の定何も見えない。でも

「山頂ひとりじめー!」

雨でも、山頂へたどり着いた達成感。
清々しい。

誰もいない山頂では、茶屋も店じまい作業をしている。
屋根のある東屋へ行って、コーヒーにしましょう。

すると、
独り占めだと思っていた山頂に、
先客が、いらっしゃいました。

ジロリと睨みを利かせるにゃんこ。

「この場所は私がとってるのよ!」

と言わんばかりの目つき。

「ご一緒させて頂いて、よろしいですか?」

そっと隣に座る。

「あなたも雨の高尾山が好きですか?」

体を触らせてくれたので、ちょっとお話する。

そしてコーヒーを入れて、

「うーん、あなたが食べられるもの、何もなかった、ごめんね。」

コーヒーと、ナッツでしばし休憩。

この人は、何もくれないと思ったのか、
にゃんこはさっと席を立ち、何処かへ行ってしまった。

雨降りだけど、鳥は盛んにエサをついばんでいる。そんな鳥の食事風景を眺めてコーヒータイムをしていたら、
にゃんこがこっそり戻ってきて、
ベンチに座っていた。

「雨の日は、屋根のある東屋は安心しますね。」

おしりを向けているにゃんこに、お別れのあいさつをして、
下山して、温泉に向かう。

下山は稲荷山コースを歩く。
今年の1月に高尾山を訪れた時は、稲荷山コースは登山道修復の為通行止めだった。至るところに木道や木の階段が設けられ、雨でも靴を汚さず歩けるようになっていた。

木道は、雨の日は滑りやすい、気をつけて。
稲荷山コース、展望デッキ
晴れていればスカイツリーも見えます。
ここの東屋は屋根がなくなって、おしゃれな木のイスに整備されていた。


下山後は、駅に直結している温泉へ向かう。
温泉も雨とあってガラガラだ。湯船も一人占め。

雨降りの一人登山、
にゃんこに会えた癒しの登山でした。
体力作りの登山は、また次回。


がく紫陽花
ドクダミ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?