50 伊織さんのエース

伊織さんのエース…
初めて見た。
見た目は気のキツそうな、だけど
おおらかな感じ

龍星「パッショングループの子や」
ワタシ「龍星、知ってるの？」
龍星「俺の客ではないけどナンバー入ってる子やで」
……って事は風俗嬢か。
ワタシは最近は風俗嬢に対して偏見が無くなってきていた。
リアルを毎日見てるからか

伊織さんが普段見せない顔でその子を接客している
ワタシ「……」
龍星は勘づいたのかVIPにワタシを押し込む
龍星「さくら、今日は違う飲み物から行こう？」
ワタシ「う…うん」

ホストのショウ、ケン、レイ君が
VIPに入ってきた
皆ランキング常連である
ショウ「龍星さぁん。僕にも構って下さいよぉ」
ショウは実はホストをしているのに
男性が好きだった

今でもそういう子は沢山居ると思う
ホストになった理由は
「相手ホストがかっこいいから」
らしい。
＊ここで補足情報だが関東と関西は
大きく違う所がある
関東＝整形する
関西＝整形？意味がない
関東では女性が整形している子が多い為、ホストにも美を求める傾向がある
関西は逆で女性は整形あんまりしない。化粧で誤魔化す感じだ
ホストにはノリと面白さを求める傾向がある。それ＋で男前だったら尚良いだろう

話戻します
ショウに抱きつかれている龍星を置いておいてワタシはケンとレイと話す
ケンが言う「今日はほぼ伊織さんのお客様で埋まるけど、僕らも売り上げ上げなあかんのですよ…」
ワタシ「あっそうなんだ」
レイ「イベントですからね…。伊織さんのお客様が帰らはったら店に入れて何か卸させて帰らせます笑」
ワタシ「ホスト…怖ぁ〜…」

何だか龍星とショウ君が飲み物の話でわちゃわちゃしている
龍星はワタシにワインを飲ませたかったらしい。が、ショウ君が飲めないらしい
龍星「お前だけ水な笑」
ショウ「ビール持ってきます！ありがとうございまぁす！」
…と言って箱でビールを持ってきた
ワタシ「笑」
龍星「あ〜もう面倒くせぇ。いいよ笑」

その時ワタシは今さら気付いてしまった
《ワタシお金1円も払った事無い》
龍星にめちゃくちゃ申し訳なくなった
ワタシ「龍星！今日はワタシ払うから！」
龍星は笑う
龍星「さくらの収入じゃ無理だよ笑」
レイ「スカウトマンでも龍星さんはホスト並みに貰ってますよ」
ケン「かっこいいからウチ来てほしいです」
龍星「ホストはヤダ」
ワタシ「えっ皆凄い泣ワタシどうしよ」
龍星はワタシの黒のドレスを触りながら
「隣に居てくれたらいいよ」
と言う
レイ「うわぁ俺でもそんなセリフ言えない笑」
ケン「何かさくらさんのパパみたい笑」
龍星「パパ？！」

皆で仲良く談笑していた
そしたら
*ありがとうございます！
姫よりっロマネコンティ頂きました〜！*
と、マイクが。
皆、失礼します！と足早にその席に行った
見たかった
覗いてみる
*あれ？シャンパンタワーの予定の子が卸してる！*
龍星がワタシを引っ張って
*バレるぞ！*
と言われてしまった

これからイベントと言う名の恐ろしいパーティが始まる
続く