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ことしの梅仕事は黄熟、青梅とはひと味ちがう美的シロップの完成度。

今年は運良く、たくさん梅をいただきました。

いつもは実家で、中玉サイズの青梅を収穫しますが、今回のいただき物は梅の王様的存在の南高梅です。
タイトル画像にしてみたら、セザンヌが描くリンゴの静物画みたいです。

黄熟の梅の香は甘くてうっとりします。
事務所の窓辺に置いたら、来る人みんなが
「いいにおい〜」と言って笑顔に。

販売している梅を摘み取った後の、余った実を譲ってくれたとのことでしたが、立派な大玉!ふくよかな梅の香は見事でした。

今年は黄熟の実で、夏の元気の源「梅シロップ」を漬けることに。
今年も梅仕事の始まりです。
初めて漬ける黄熟、どんな仕上がりになるんでしょうか。

最初に水洗いして、水気を拭き取ります。
水に浮かぶ大玉の姿、とてもきれいです。
ヘタの部分を竹串ではずします。
青梅は実に十文字の切り込みを入れますが、
今回は黄熟なので、省略。
ヘタをはずしたら、ホワイトリカーで消毒。
ホワイトリカーの量は適当です。
ボールを揺らしてリカーをくぐらせます。
チャック式の袋に入れて、冷凍庫へ。
冷凍して梅の組織を壊すことで、
梅の漬かりを促進します。
漬けるのは翌日以降。
冷凍庫から取り出した梅に、
軽く砂糖をまぶします。
梅と砂糖を交互に入れて漬けます。
梅1kgに対して砂糖800g。
青梅は上白糖のみで漬けますが、
黄熟なので半量を氷砂糖にしてみました。
翌日にはこのように、カサが落ち着きます。
色味の雰囲気もあって、絵画の様な美的な雰囲気。


氷砂糖だけで漬けると、なかなか溶けなくて気を揉みます。上白糖を上手く使うのがコツ。

カビが怖いので、冷蔵庫の野菜室で保管して、毎日ビンを上下反転させて混ぜ合わせます。

それでも、氷砂糖はなかなか溶けにくいです。
日中は冷蔵庫で管理しますが、夜だけ冷蔵庫から出す日を設けて、漬かりのスピードを上げます。
今回は2週間のうちに2回、夜だけ常温に出す日を挟みました。

漬けてから、きっかり2週間で完成。
青梅より色づいたシロップ。
淡い琥珀色に、風味への期待が膨らみます。
期待どおりの琥珀色。
ウイスキーみたいです。

飲んでみると、青梅よりも甘くて濃い印象。
青梅はあっさり派に、黄熟はこっくり派に。

今年も次女に、初物の試飲をお願いしました。

次女「くーーっ、やっぱ来るね〜〜。
   お腹がポカポカするー。」

今年も梅シロップ成功です。
黄熟梅シロップで、娘の夏を応援します。

黄熟のグラスは青梅より色づいて、
穏やかなムーンライト風。