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食事と姿勢と歯並びのこと(1)

歯科医師ばあばのさくらです。

今日は、歯医者さん目線で書いてみようかなって思います。


うちの孫、ランは2歳3ヶ月です。

昨日の記事にも書きましたが、一番大きな乳歯がまだ生え揃って無いです。

ですので、上下16本の歯で食べています。


臼歯って呼ばれる歯は、まだ上下4本しかないのに、しっかり噛んでよく食べています。

もう少ししたら、第二乳臼歯が萌出して、奥歯の噛み合わせも安定してくると思います。


私が診療で、小さなお子さんを連れていらしたママに食事のことでお話することがいくつかあります。

その一つが食べる時の姿勢です。


上下の歯をしっかり合わせて噛むためには、姿勢が大事なんですよ!

じゃあ、どんな姿勢?


ちょっと歯科的なお話をすると・・・(眠くならないでね^^)

下の顎って、「顎関節」というところでぶら下がっているのね。

そして、それが「咬筋」という筋肉が中心となって、噛みたいものがお口に入った時に、アグッ!て噛むわけです。

これ、重力に対して真っ直ぐ作用した方が効率(咬合力が出る)がいいんですよ。


つまり!!!

背中が真っ直ぐになっている状態、頭が糸で釣られているかのような姿勢が良いわけです。

私が幼い時には、母が姿勢の悪い私に向かって、『昔は姿勢が悪いと、親に背中に板を入れられたのよ』とよく話していました。(ほんと?)

真面目なママさん、頑張りママさん、マネしないでくださいね><


でも、昔の人も、姿勢が悪いとしっかり噛めないってことを生活から知っていたんだなって思います。


姿勢が悪いと、噛む効率が悪いだけではなく、口が閉じにくかったり、飲み込みに時間がかかったりします。


姿勢の悪い人って、私はこんなイメージです。

くちゃくちゃ音をさせて、口の周りにはソースが着いていたり、白いお洋服はいつもシミをつけてしまう。そして、食べるのが遅いか、丸呑みでとても早く食事が終わってしまう・・


昔の人が、背中に板を入れたくなる気持ちがわかります。


でも、姿勢良くしてって言っても、そんな簡単に言うこと聞かないのよね〜

(2歳、絶賛イヤイヤ期!)

そりゃあそうですよ。


でも、ちょっとだけ工夫して、環境を整えてあげることはできるかもしれませんよ。


それは、『足裏がしっかり着いている』こと。

足裏がぶらんぶらんしていたり、指先だけしか着いていないと、姿勢が保てないんです。

ちょっと試してもらいたいなって思うんですけど、椅子に座って足をぶらんぶらんさせてみてください。

まず、腿に力が入ってしまいます。そして、腿の力を抜くとお腹、凹みませんか?

食事をしようと手を前に伸ばすと、さらにお腹がくにゅっ凹みます。


それが、お子さんの姿勢としてどういうことかというと・・・

足裏が浮いている → お腹が凹む → 背中が丸くなる → 頭が前方に傾く

→  咬筋が働きにくくなってしっかり噛めない

そして、そのことから

・・・食べこぼし、くちゃくちゃ食べ、時間がかかる、丸呑み などなど

となります。

「もう、こぼしてばっかり!早く食べてよ〜!」って思ったら、お子さんの姿勢を気にしてみませんか?


噛むということ、歯並びということ、シリーズで書いていきたいと思います。

気まぐれ投稿になってしまうと思いますが、どうぞ温かい目で応援していただけたらありがたいです。


※正座でご飯食べているお子さんもいらっしゃるかしら?

そういうお子さんは、お尻の下にクッションなど入れて、おしりと膝が安定するようにしてみてくださいね♪