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死にたい夜にかぎって
1発目に何を書けばいいかと思って悩んで
ふと本棚に目をやった時に見えた本についてを。
(内容については是非とも買って読んでいただきたい)
5年前、僕は絶賛失恋中だった。
当時の僕は恋愛の余韻に浸っていて
SUPER BETTER DOG の「サヨナラCOLOR」や
THE BACK HORN の「冬のミルク」を聞いていた。
失恋した人間の模範回答のような浸り方だった。
今思うと、そんな自分に酔っていたのかもしれない。
そして酔った分だけ二日酔いは酷いのと同じで
これまで好きだった物事に一切興味が持てなくなった。
大好きだったカープも、遊ぶことも、日常生活でさえ
ままならなくなっていた。
凄くありきたりで安っぽい言葉だけど、
本当に世界がモノクロに見えた気がした。
そんな絵に描いたような失恋ドン底の僕を
救い出してくれたのは
爪切男さんの「死にたい夜にかぎって」という本だった。
本屋でこの本を見て気になった点は
タイトルのインパクトと帯に銀杏BOYZの峯田さんがコメントを寄せていたことだ。
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早速購入し読み進めると、自分が著者の爪切男さんの半生を追体験したかのような感覚になり
あっという間に読み込んでしまった。
読み終えた時、お酒が入っていたせいか、
はたまた部屋で流していた銀杏BOYZのせいか僕は泣いた。
しかしこれは失恋が辛い涙では無かった。
例えバカバカしくても「まぁいいか」の気持ちで進んでいこうと自分を切り替えるための涙だった。
それから僕にとって「死にたい夜にかぎって」は
死ぬ時に棺桶に入れてほしい本の一つになった。
嫌なことがあっても、これを読めば大半のことは
笑いで済ませれるような気がする一冊。お守りと一緒だ。
もしもこの先、爪切男さんにお会いできるのならば
是非とも風俗代を支払わせていただきたい。
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