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三島由紀夫とキムチ納豆豆腐

こんにちは。さくひとです。アドレスホッパー道を書き進めつつ、今日感じたことも忘れないようにここに書き留めたいと思います。

先日、大学の友人たちと5人で山梨県でドライブをしました。先日と言っても先月の話です。友人のうちの1人は三島由紀夫に憧れて東大を目指したというほどの由紀夫ファンで、山中湖文学の森公園にある三島由紀夫文学館に行ってきました。恥ずかしながら三島由紀夫に何の思い入れもない私は同様に意識低い系の友達と、「由紀夫ってボディビルしてたんだって。あんたも体鍛えなよ」とかいうしょうもない話を小声でしていました。展示品の中で私たちはなぜか『絹と明察』というタイトルの本にひどく惹かれました。だって「絹」と「明察」を並列することって普通の生活を送ってたら絶対ないですよね。一緒にいた友達なんかは気に入りすぎて「絹と明察 僕がなりたいのは 警察」とかいう訳の分からんラップ調の川柳を書いて専用ボックスに投函してました。

ということで前置きが長くなりましたが、先週図書館で『絹と明察』を借りてきました。この作品は約400ページあるんですが、長編小説を読むのは実に中学の読書感想文ぶりだという私と、由紀夫特有の難解な文体が奇跡のコラボを果たし、1週間経った昨日で50ページしか進んでないという文系としての意地もプライドもない状況に陥っていました。今日は祖母とランチやウィンドウショッピングを楽しみ存分におばあちゃん孝行をしたのち家に着いたのは15時半。普段ならInstagramとTwitter、そして漫画アプリを徘徊して夕食の時間まで無為徒食の生活を送るのですが、今日の私は一味違いました。何と図書館で『絹と明察』を読むという選択をしたのです。これは"ひとえに"三島由紀夫ファンの彼と語り合うため、いや、タイトルだけを愛してやまない彼に読破したことを自慢するため、いやいや、私自身が東大生としての尊厳を保つため、、、まあ全部読めなかったんですけど。

読み進めていくと「誰に見しよとて紅鉄漿つけうぞ」という言葉が出てきました。貧相なボキャブラリーを誇る私がその言葉の意味を知るはずもなく、Google先生にお聞きするとすぐに答えが返ってきました。

元は歌舞伎の台詞で女性が男性に向けて言う恨み言の一種らしいです。単純なんです私は。「「「めっちゃかっこよ!!!」」」こんなのを日常会話で使って、通じる人がいたらもう教養があるとかいうレベルじゃなくないですか?(もちろんこれを日常会話にブッ込もうとしている私の気持ち悪さが相当なのは重々承知しております)

だから私は決めました。男性とデートに行って「今日かわいいね」って言われたら「誰に見しょとて紅鉄漿つきょうぞ❤︎」って言うの。(❤︎が大事です。元は恨み言なので)そしてそれに対して明確な反応を示してくれた人と結婚する。絶対。だからその大前提として「今日かわいいね」って言われなければならないんです。だから私は今日もYouTubeでメイクの研究をし、Instagramで流行ってる豆腐と納豆とキムチを混ぜた謎のダイエット飯を食べます。あれって別々に食べたらダメなんですかね。

終わり

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