イグBFC3感想&評価 グループL/M/N

警告

 本記事は絶対にグループL/M/Nの投票を済ませてから読んでください。

 気づくのが遅れてしまってすみません。
 本感想内にはイグナイトファングマンの着ぐるみに入ってる人が書いてる作品が含まれてます。本記事が他人の投票に影響を与えてるなどと過信しているわけではないですが、世の中はなにがきっかけに判断が狂うかわかりません。だから必ずグループL/M/Nの投票を済ませてきてください。

 よろしくお願いいたします。

はじまり

 デススティンガーは目の前の有機生命体群に対し脅威度測定を実行した。結果、片方は金属製の武器を持っており、片方は徒手空拳であることを確認した。より脅威度の高い有機生命体をロックオン。荷電粒子砲のエネルギーチャージを開始する。
「イグナイトファングマンくんは私が守る! イグ美ちゃん、合わせて! イグエクステンション!」
「しゅーとー!」
 だがデススティンガーのEシールドを貫通することはできない。主砲から輝く火線が放射されていく。
 イグナイトファングマンは適当に出てきた適当なデススティンガーで女の子が被害にあうような軽々しい悲劇展開を許さない。イグナイトファング! 
 イグナイトファングマンに荷電粒子砲が直撃し、彼は粒子の輝きのなかへ消えていった。
「うそ……うそだよね……?」
 火の爆ぜる音が戦場にゆっくりと広がっていく。

 その燃え上がる影のなかからゆらりと出てくる物体がひとつ。
 そう。
 死んでも死にきれないパンダ、イグナイトファングマンである。

 オレは、死なない……!

イグナイトファングマン 2nd IGnition

グループ・L

富永夏海「痛覚Any%」

 イグナイトファングマンはイグしようとしてイグする作品を許さない。また同じモチーフを最初と最後で繋いで如何にもそれっぽく仕立て上げるようなことも好まない。真イグナイトファング! 真イグナイトファングはいままでのイグナイトファングの5倍の威力がある。ときどき真理じみたことを書き添えて微妙にブンゲイに寄せようとするその心根にイグナイトファング! お前の痛みの本質をみせろ。イグナイトファング!

ミガキ「反省文」

 イグナイトファングマンは形だけの反省および意図的にそれを破ることでいかにも反省していないというイグをみせることを許さない。シャイニングイグナイトファング! シャイニングイグナイトファングはいままでのイグナイトファングの3倍の威力がある。きさまら、FANZAと書けばおもしろいと思ってるようだな。反省を促すイグナイトファング! 最後の最後でラードを叩き込むんじゃあないッ! 神経が苛立つ! イグナイトファング!

 あれが本当にイグナイトファングマンくんなの……? 私の好きだったイグナイトファングマンくんとなにかが違う……。それとも、それは私が大人になってしまったってことなのかな。教えて、イグ美ちゃん……。

DaysXMa≠na「Boys Of Summer」

 ほう。こいつはブンゲイだな。どこにイグがあるんだ? イグナイトファングマンはイグという場にブンゲイ的アプローチで殴り込んできてイグしないものを無視する。
 ああーっと、イグナイトファングマン、敵の攻撃を華麗にスルー!
 え?
 い、イグ美ちゃん!?
 そんな……どうして守護ってくれなかったの、イグナイトファングマンくん! 答えてよ! どうしてイグ美ちゃんが死ななくちゃならなかったんだよーっ! 待って、待ってよ!
 イグナイトファングマンく-ん!

卷潮「天職」

 イグナイトファングマンはただの140字小説みたいなものにイグの炎を感じない。イグナイトファングマン、これを黙殺。

 デススティンガーはイグナイトファングマンとイグ宮のどちらを攻撃すべきか即断できなかった。その間隙を縫って、怒るイグ宮のバールバティが直撃する。デススティンガーはただでは破壊されない。コアをオーバーロードさせてイグ宮もろとも自爆する。
 イグナイトファングマンくんがおかしくなっちゃったのは私のせいなんだ……。私が彼を止めなくちゃ。そのためにはもっと、もっと力が必要なんだよ……。
 力が欲しいか?
 だがイグナイトファングマンはどこかで聞いたような話を許さない。イグナイトファング!

グループ・L投票先

 炎のさだめによって生き残ったイグナイトファングマンは堕落したイグブンゲイファイターに真の反省とはなにか深く考えさせるために、わざとらしいミガキ「反省文」に投票した。
 このブロックは通常のブンゲイという点で考えるとこれより優れた作品があり、そちらに投票しようかとも思った。だがそれはイグの精神に反することになる。あのデススティンガーを見てきたイグナイトファングマンだ。面構えが違う。

グループ・M

クラノ・テキニマスセ「彼振動カットバック'83」

 灼熱イグナイトファング! 威力についての説明は省略しよう。イグナイトファングマンは単語チョイスによって達成されようとする安直なイグを許さない。また、こうしたナンセンス単語の羅列によって構成される物語的イグというものを認めることもない。そして最後の最後で鶏油(これまで説明してこなかったが、ラーメンハゲが自らの最高傑作として作ったはずのラーメンに客を信じられずに浮かべたのが鶏油というギミックである)を垂らしてこの作品はイグですよと宣伝するようなわざとらしさを許さない。裏百八式イグナイトファング! 月を見るたび思い出せ!

持野キナ子「心の穴」

 本文を読む前にイグナイトファング! イグナイトファングマンは自らをイグと僭称する作品を許さない。また、イグナイトファングマンはそうしたギミックを利用して感動ポルノ的なものを構成するという見え透いたブンゲイ的アプローチを許さない。真空イグナイトファング! その威力はこれまでのイグナイトファングとは比べ物にならない。おまけのジェノサイドカッター! イグナイトファングマンはわざとらしいフェイントに引っかかりやすい。それゆえにこれほどまでに沸点が低いのだ。

 目を覚ましなさい、イグ宮レナ。
 誰……。
 わたしはシン・イグナティウス・ロヨラMkⅩⅩ。イグナイトファングマンを消すために生み出された者。
 私は死んだの?
 そうです。ですがあなたは前世のイグナイトファングマンに対する愛情によって転生ボーナスを得ることができます。さあ好きな転生ボーナスを選びなさい。
 要らない。
 なん……だと……。
 要らない、なにも。(どこかで聞いたことのあるメロディと共に)捨ててしまおう。

 同じネタをリサイクルするのはやめましょう。

鮭さん「ゾン日」

 ライトニングイグナイトファング! イグナイトファングマンは過去からやってくるイグらしきイグを許さない。イグナイトファングマンは明日のイグを守護るために地球へやってきた。また、イグナイトファングマンは文体や語り方、そしてわざとらしい文章配置や名称のつけかたで簡単にイグを達成しようとする性根を許すこともない。波動イグナイトファング準備。トリガーはお前が引け! 波動イグナイトファング!

斎藤優「鬼がいた公園」

 イグナイトファングエーテルちゃぶ台返し! 時々それっぽいイグ単語を挿入してイグろうとするその考え方にイグナイトファング乱舞の太刀! よいかイグのものよ。これは本当にそなたが書きたかったものなのか。ただイグしようとしたイグ成分がどれほどあるか今一度考えてみよ。それでもなおこの作品が己の心のままに書かれたイグだというのならば、ちょっとかわいそうなので銀色イグナイトファング!

グループ・M投票先

 イグナイトファングマンは怒っている。なんだこのわざとらしいイグどもの数々は。貴様ら、わかっているだろうな。
 その中でも持野キナ子「心の穴」に投票した。この作品はブンゲイ構成的に主題があまりにも明確になっており、不本意ながらわかりやすいイグブンゲイ作品となっている。まさにイグのブンゲイであるというものを知るときにひとつのモデルとなるだろう。こういうものをわざとらしいイグというのだ。こうはならないよう、画面の前のみんなは自分の固有のイグを燃やせ。

グループ・N

倉阪鬼一郎「怪奇漢詩」

 ナイトメア・イグナイトファング! イグナイトファングマンは水と油かもしれない題材を組み合わせていかにも奇妙だろうというような形でお出しされるイグを許さない。イグナイトファング・デイブレーク! イグナイトファングマンはぜんぜんまだやれるという余力を残したイグを許さない。闇を切り裂くイグナイトファングの一閃で塵となれ!

呉エイジ「タラチネ興産第四工場 単独保全マニュアル」

 Ωイグナイトファング! イグナイトファングマンはこうしたJ系SCPのような既視感をおぼえるイグを許さない。でもどこかリアリティがあるから始末に負えないな。SFってのは文明批評……誰かがそう教えてくれた……。だがこの作品はどちらかというとただのナンセンス寄り現実風やっぱりイグってこういうもんだよね小説の空気を感じてしまうな……。やはりΑイグナイトファング!

サクラクロニクル「Kとサイゼのミラノ風ドリア、」

 消えろ。興味もない。

 イグナイトファングマンくんが最後まで感想を完走できるように……そのためだけにわたしは戦う。転生ボーナス? バカにしないでよ。私は頼まれなくても生きてやる! イグナイトファングマンくんが道を踏み外すなら私が私だけの力で止めて見せる! そのためにはあなたみたいな女神風のアンドロイドなんて邪魔なんだよ。バールバティ!

 グボオオオオ。たかが、人間如きにィィィ…………。

淡中圏「目眩の楽園」

 イグナイトファングマンはブンゲイの力を信じず総合視覚芸術的に構成されたオルタナティブブンゲイ面をするイグを好まない。それはもしかするとブンゲイというものの幅を狭めてしまう器のちいささなのかもしれない。だがイグナイトファングマンはエインシェント・ブンゲイの力を信じる古式ゆかしきパンダであった。またここに書かれているイマージュはさして新規性に富むものではない。テキスト外の視覚刺激という補助線が引かれる必要のあるような弱さをイグナイトファングマンは許容しない。
 感情的なイグナイトファング!

グループ・N投票先

 サクラクロニクル「Kとサイゼのミラノ風ドリア、」に投票した。

 え……?
 しょ、正気なの、イグナイトファングマンくん!? それ、自分の……
 
イグナイトファングマンは自分を信じないものを許さない。また応募要項を見てみたところ自作に投票してはならないというルールはなく、だとすればもっともイグ的な作品に投票するべきなのだ。なんだこの小説は。ああ? こんなものがブンゲイ的に成立してると思ってんのかお前は。オレは許さないからな。イグの不名誉を受けて存分に反省しろ。
 そっか。そうだよね。あははははは! イグナイトファングマンくん。それでこそイグナイトファングマンくんだよ! これで心置きなくヤれるね☆

総評

 デススティンガーの荷電粒子砲を受けてなんで死なないんだイグナイトファングマンは。おかしいだろ。こいつ、まともな生命体じゃねえ……。
 まあ公平に見ようと努力してみたんですが、わざとらしいイグとブンゲイしようとしてイグになりきれない作品が多かった。まあそうなるわなという感じで作品を読んでいました。刺激としてわかりやすいから、まあそれはそれで楽しめるけど、すごい面白いって思ってワーキャーできたかというと今日は疑問が多かった。それは本記事を読み返してみて「おや、文字数が少ねえな……」となったことからも読み取れるでしょう。ネタが切れてきたのかもしれない。
 健全な殴り合いのためにはもっと命を燃焼させるべきだったなという自己反省は確かにある。なんか苦しかったんだな……と過去を振り返る。だがイグナイトファングマンは反省と自己憐憫を混同するものを許さない。イグ警告。スタートしろ。まずはそれからだ。

 イグナイトファングマン 2nd IGnition ここに開幕。
 
イグブンゲイファイターの修羅場が見れる。

 運営から予告された明らかに何かが操作されたグループ。
 それが明日に来るのか明後日に来るのかはわからない。
 だがイグナイトファングマンは恐れない。

 次回「イグは出ているか」
 見てください!

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