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【文鳥の病気】クラミジア症・自咬症(じこうしょう)について知る

クラミジア症と自咬症(じこうしょう)は
文鳥に起こる病気の中でも身近な病気です。

そのため、文鳥の飼い主であるならクラミジア症と自咬症について理解しておくことは、文鳥と健やかに暮らすうえで必須の知識とも言えるでしょう。

ここではクラミジア症と自咬症の症状から原因、対策法までわかりやすく解説するので、文鳥の病気について知識を深めることができます。

文鳥は繊細かつか弱い生き物なので、大切な家族の一因である文鳥の命を守るためにもぜひ一読してください。

クラミジア症

クラミジア症とは
クラミジアシッタシと呼ばれる細菌によって引き起こされる病気です。

クラミジア症は
鳥類で初めてクラミジア症にかかったのがオウムであったことから
「オウム病」ともいわれ、文鳥を含む多くの鳥類に感染しやすく
場合によっては飼い主にまで伝染する可能性があります。

クラミジア症の感染経路として挙げられるのは
文鳥の糞便や口からの分泌物です。

ここでは文鳥がクラミジア症になると起こる症状から発症する原因
クラミジアを予防するための対策について詳しく解説していきます。

クラミジア症の症状

クラミジア症は感染してから潜伏期間があり
症状が出るまでには1〜2週間を要します。

文鳥がクラミジア症を発症すると
口を開けたままの状態になっていたり、
頻繁にくしゃみしたりする様子がみられるようになります。

その他にも目と鼻まわりの粘膜の炎症や
活動量が低下して羽を膨らませるなどの動作があるでしょう。

クラミジア症に気づかずに放置してしまうと
呼吸器系や消化器系にも症状が及び
合併症を誘発するリスクも高まります。

また、クラミジア症は他の病気とも症状が似ているため
素人目で判断するのは難しい傾向にあります。

少しでも文鳥の様子に異変を感じたら
動物病院で診てもらうことが重要です。

クラミジア症にかかる原因

文鳥がクラミジア症にかかる原因となるのは
クラミジア症に感染している文鳥の糞便や、口や鼻からの分泌液です。

クラミジア症に感染している文鳥の体内にはクラミジアが潜み
糞便や口や鼻からの分泌液にもクラミジアが含まれます。

クラミジアを含む糞便や分泌液がケージや止まり木、エサ入れなどに
付着することでクラミジア症の感染経路となります。

クラミジア症は感染している文鳥自身が無症状のケースがあるため
知らずのうちに他の文鳥へ感染するのが厄介なポイントです。

また、クラミジアを保有する親鳥から免疫力が低いヒナ鳥へ
感染するケースも少なからずあります。

クラミジア症の対策

クラミジア症の対策として最初に行うべきことは
飼っている文鳥がクラミジア症に感染していないかを確認するために
動物病院で検査を受けることです。

クラミジア症に感染していても
文鳥自身が無症状なケースがあることに加え
クラミジア症を発症していても他の病気との区別が難しいため
文鳥を検査して陰性であるかどうかを確かめるのは重要です。

たとえ検査でクラミジア症にかかっていなかったと診断されても
クラミジア症を蔓延させないために
清潔な飼育環境を整えてあげましょう。

ケージの底からエサいれ、給水器、おもちゃなどはこまめに清掃し
消毒する際は熱湯や次亜塩素酸を使って殺菌してください。

また、新しい文鳥を迎え入れたときは
隔離スペースを設け動物病院で検査してから
触れ合わせるようにしましょう。

補足として
クラミジア症は文鳥から人に感染する可能性も少なからずあるため
スキンシップした後は手洗いをして予防してください。

クラミジア症にかかった場合は
テトラサイクリン系の抗生物質などによって治療が行われます。

また、人に感染した場合は発熱や頭痛、関節痛だけでなく
重症の場合は肺炎となるケースもあります。

自咬症(じこうしょう)

自咬症(じこうしょう)とは
文鳥が自身の羽や体をかじったり、むしったりしてしまう症状です。

文鳥が自咬症を引き起こす要因としては
飼育環境下でのストレスやダニなどの寄生虫によるかゆみ
栄養バランスの乱れなど多岐にわたります。

自咬症が悪化すると羽毛はボロボロになり出血し
ひどい場合は皮膚がえぐれてしまうケースにまでに至ります。

ここでは文鳥の自咬症を予防するために
症状の概要から原因、対策方法まで詳しくお伝えするので
ぜひ参考にして自咬症を防いでください。

自咬症の症状

自咬症の症状としてまずみられることは
文鳥が自身の体をクチバシでついばみ羽を引き抜く動作です。

文鳥が自身の体をついばむ様子は日常でもよく目にしますが
自咬症を発症していると普段以上に体をついばみます。

自咬症を放置してしまうと羽毛が抜け落ち肌が露出しながらも
ついばむことをやめないため、皮膚が傷つき出血し炎症にまで至ります。

その他にも自咬症と疑われる文鳥の行動では
落ち着きがなかったり攻撃的になっていたりする様子がみられるでしょう。

自咬症にかかる原因

文鳥が自咬症を発症する原因としては
ストレスや栄養不良、寄生虫の感染などと多岐にわたるため
原因を突き止めるのが難しい傾向にあります。

文鳥がストレスと感じる場面では
引越しや新しい文鳥を迎え入れたことによる
環境の変化などが挙げられます。

文鳥は繊細なため
普段とは違う状況下に置かれると
ストレスを感じて自咬症を引き起こしやすくなるのです。

また、食事面では栄養バランスが偏っていると
自咬症になるケースがあります。

文鳥の食事がシード(種)のみだと
ビタミンやヨウ素などの栄養素が補えないため
ペレットやサプリメントを併用する必要があるでしょう。

文鳥が寄生虫に感染している場合では
体にかゆみや痛みを感じクチバシで取り除こうとするため
自咬症の発症につながるケースがあります。

文鳥の寄生虫を取り除く場合には
動物病院へ受診し専門家に薬を投与してもらうのが安全です。

自咬症の対策

自咬症を予防する方法として
文鳥がストレスにならない環境を提供してあげましょう。

普段から飛び回れる広いケージへの変更や
退屈させないよう、おもちゃを設置するのが有効です。

なるべく騒音のない静かな場所を選ぶことに加え
日照時間も規則正しく設定し、睡眠サイクルを整えてあげます。

栄養面で偏らないように副食にはボレー粉や新鮮な野菜を与え
不足しがちなヨウ素やビタミンは
サプリメントやペレットを併用してください。

仮に飼っている文鳥に自咬症の様子が見られる場合には
なるべく早く動物病院で診てもらいましょう。

自咬症の原因が寄生虫や何かしらの疾病だった場合にも早期発見でき
適切な治療を受けさせられます。

また、自咬症は原因不明なケースもあるので
文鳥の飼い主は広い心もって寄り添ってあげることが大切です。

文鳥に少しでも異変を感じたらすぐに動物病院で受診を

クラミジア症と自咬症は
文鳥と暮らすうえでよく起こり得る病気です。

クラミジア症を防ぐためにも文鳥の定期検診は欠かさず
清潔な飼育環境を維持することを心がけてください。

自咬症の原因は心因的なストレスや栄養バランスの乱れ
寄生虫による体のかゆみなど多岐にわたるため
一番の予防策は飼い主が常に気をかけてあげることです。

文鳥の様子に異変を感じた場合は自分の知識だけでなく
専門家である動物病院の医師に相談して診てもらいましょう。

他の病気は別記事で紹介しています。

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