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【文鳥の病気】トリコモナス症・卵詰まりについて知る

文鳥を飼っている方が知っておくべき病気は
トリコモナス症と卵詰まりです。

トリコモナス症と卵詰まりは
文鳥に起こりやすく有名な病気になります。

ここでは文鳥がトリコモナス症や卵詰まりになってしまう原因から
実際に起こる症状、対策方法までわかりやすくお伝えします。

文鳥の病気を予防するには
飼い主が理解しておくことが重要になるので
ぜひ参考にしてください。

トリコモナス症

トリコモナス症とは
トリコモナス原虫という特定の寄生虫が
原因となって発症する病気です。

この病気は文鳥をはじめとする
セキセイインコやオカメインコなど
多くの鳥類に発症し
感染しやすい病気として知られています。

文鳥がこのトリコモナス症に感染すると
主に口腔内や咽頭、さらには食道に影響を及ぼし
症状が進行すると、活動量が顕著に減少し
食欲不振や呼吸困難を引き起こす可能性があるのです。

以下では、トリコモナス症における具体的な症状や原因
そして万が一トリコモナス症にかかってしまった場合の
対策法について詳しくご説明いたします。

トリコモナス症の症状

文鳥がトリコモナス症に感染した際に起こる
代表的な症状は食欲不振や体重の減少です。
その他にみられるトリコモナスの症状は
以下のとおりになります。

  • 呼吸時の異音

  • 嚥下(えんげ)障害

  • 口から白濁した粘液を分泌

トリコモナス症に感染した文鳥は
口腔内が炎症して食べ物を摂取するのが困難になることで
食欲不振となってしまいます。

食べ物を口にできず栄養が取れないことから
体重が減少して免疫力も低下するため
トリコモナス症を放置してしまうと
文鳥の命に関わるケースも珍しくありません。

また、トリコモナス症の症状では
喉や食道に潰瘍(かいよう)ができ
食べ物を飲み込めない
嚥下(えんげ)障害が起こることがあります。

さらに、トリコモナス症によって気道が炎症している場合
文鳥が呼吸するたびに「パチパチ」や「キューキュー」などの
異音が聞こえるケースもあります。

文鳥の飼い主から見えるトリコモナス症の症状としては
口から白濁した粘液を出したり舌が
クチバシからはみ出たりすることが挙げられるでしょう。

トリコモナス症にかかる原因

トリコモナス症にかかる原因は
トリコモナスという原虫が文鳥の体内に入ってしまうことです。

トリコモナス症に感染する具体的な原因としては
以下のような要因が挙げられます。

親鳥からの垂直感染

  • トリコモナス症に感染した鳥との接触

  • トリコモナス症に汚染された水やエサを摂取

文鳥がトリコモナス症に感染する主な要因として
トリコモナスを保有している親鳥や成鳥からの感染が考えられます。

親鳥や成鳥の場合
トリコモナス症に感染していても無症状であるケースがあり
トリコモナスを保有しているかどうかを判断するのが
難しい傾向にあります。

免疫力が低下しているヒナ鳥が
トリコモナスを保有する親鳥からエサをもらう場面は
トリコモナス症に感染する典型的な例です。

その他にも、トリコモナスを保有する文鳥と
エサ入れや給水器を共有することで
トリコモナス症の感染経路となり
結果として他の文鳥たちへの感染を引き起こすことがあります。

トリコモナス症の対策

トリコモナス症の対策として
まず文鳥にするべきことは動物病院での検査です。

特に新しく迎え入れる文鳥やヒナ鳥は
トリコモナスを保有している可能性が考えられます。

実際に行われるトリコモナスの検査方法は
以下のとおりです。

  • 糞便検査

  • そのう液検査

これらの検査を行うことで無症状の文鳥であっても
トリコモナスを保有しているかどうかを判別でき
感染していた場合には早期に治療を開始することができます。

筆者が日々ともに生活を送る文鳥も
過去にトリコモナス症を患っていた経験があります。

また、文鳥の飼育環境を常に清潔に保つことは
トリコモナス症の発症を予防するうえで非常に重要なポイントです。

文鳥のケージからエサ入れ、給水器まですべてを定期的に清掃し
熱湯を使った消毒・殺菌作業を忘れずに行ってください。

さらに、飼育している文鳥に
トリコモナス症と思われる症状が見られた場合には
迷わず速やかに動物病院で診察を受けることが大切です。

卵詰まり

卵詰まりは、特に文鳥のメスに起こりがちな病気であり
医学的には卵管閉塞とも表現されます。

この状態では、卵が適切に排出されずに産道内で停滞し
結果として深刻な健康問題を引き起こすことになります。

生み出される卵が柔らか過ぎるあるいは形が不正である場合
その排出が非常に難しくなることがあるのです。

卵詰まりは放置してしまうと
最悪の場合、文鳥の命に直結する深刻な問題に発展するため
飼い主としては適切なケア方法を知り
適時に対応することが重要な責務となります。

ここでは、卵詰まりの特定の症状やそれが発生する主な原因、そして卵詰まりに対する効果的な対策方法について、詳しく説明していきます。

卵詰まりの症状

文鳥の卵詰まりで起こる症状は、下腹部の膨張や硬化です。
卵が卵管内に停滞するため、文鳥の下腹部が膨らみ
触ると硬くなっていることがあります。

その他の症状としてみられるのは
次のようなものが挙げられます。

  • エサを食べず水を頻繁に飲む

  • 呼吸が早くなり苦しそうにする

  • じっとしていることが多くなり動かない

卵詰まりを起こしている文鳥はエサを食べず食欲不振になる一方
水を頻繁に飲む様子がみられます。

さらに卵が卵管内に停滞すると
他の器官を圧迫し呼吸器系にも影響を及ぼしてしまいます。

卵詰まりに陥った文鳥は産卵を何度も試みますが
卵は一向に排出されないため
徐々に元気を失い活動量も減少するでしょう。

卵詰まりにかかる原因

文鳥が卵詰まりになる原因としては
カルシウム・ビタミンDの不足が関係しています。

カルシウムは正常な卵を形成するうえで欠かせない栄養素であり
ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートする働きを持つからです。

カルシウム・ビタミンDだけでなく
シード(種)のみのような栄養バランスが偏った食事を
文鳥に与えていると、健康状態にも影響して
卵詰まりを発症するリスクを高めます。

また、卵詰まりになる要因としては
以下のようなことも挙げられます。

  • 過剰な繁殖行為

  • 運動不足による筋力の低下

  • 卵管機能が低下している高齢の文鳥

過剰な繁殖行為は短期間の産卵を助長し
体力と栄養を消耗させるため
卵詰まりを引き起こす要因にもなるのです。

運動不足の文鳥は
卵を排出する体力・筋力がないことで
卵詰まりを起こしてしまいます。

また、高齢の文鳥は卵管機能から体力までも衰えているため
卵詰まりしやすい傾向にあると言えるでしょう。

卵詰まりの対策

まず、文鳥に卵詰まりさせない対策として
カルシウムとビタミンDをバランスよく取れる食事を与えましょう。

文鳥にカルシウムを取らせるなら
ボレー粉を食べさせるのがおすすめです。

ボレー粉を食べさせるときは
エサに混ぜたり副食として用意したりしてください。

ビタミンDは太陽光を浴びることでも生成されるため
文鳥が日光浴しやすい環境を整えましょう。

また、文鳥のオスメスが複数羽いる場合は
ゲージを隔離して繁殖行為の頻度を飼い主が調整してあげてください。

過剰な繁殖行為を防ぐことは
卵詰まり対策としても有効になります。

定期的な検診で大切な文鳥の健康を保ちましょう

トリコモナス症や卵詰まりは文鳥に起こりやすい病気となる一方
きちんと対策すれば起こるリスクを減らせる病気です。

文鳥は繊細な生き物であり病気を隠す癖があるため
飼い主はより一層気にかけてください。

文鳥は自然界でも下層に位置し
弱っている姿を見せると捕食されるという通説があるため
元気な姿を装っている可能性があります。

そのため
飼い主でも文鳥の病気に気づかないことがあります。

大切な家族の一員である文鳥も
定期的に動物病院で検診を受けさせるようにしましょう。

他の病気は別記事で紹介しています。

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