見出し画像

『実例からわかる 特許化の要点』は、新規性・進歩性に対する理解を底上げしてくれる一冊でした

今日は、『実例からわかる 特許化の要点』を読み終えました。

本書の第1章に記載されている花粉症薬のアレグラの特許の話を知り、特許の独占力の強さを知りました。特許期間満了後に、何十社もの会社が一斉に販売しだしたようです(p.7には会社のリストの一覧が掲載されていました)。医薬分野の特許って熾烈さがほんの少しだけ垣間見えました。

また、第2章にて、写真付きのハンガーの例を用いて説明されていたパートが非常にわかりやすかったです。同じ構成要素でも要素同士の関係性などを変えることで、異なる発明になることがわかりました。一般的なハンガーを基に、発明の付加・除去・形態変更・数量変更・分割などについて、それぞれハンガーの具体例が画像を付して説明されていました。わかりやすい文字だけで説明されるよりも、実際のハンガーの写真例を用いることでわかりやすさが段違いでした。

他にも、トッポ、修正テープの特許の例が想像しやすくてわかりやすかったです。トッポも好きですし、修正テープも学生の頃に使っていたことがあります。やはり、実際に自分が触れたことのある物に関する特許は、わかりやすくていいですね。自分が今後、特許などの説明するときはこういう観点も大切にしていこうと思いました。

そして、本書はなにより、数十ページを用いて、新規性・進歩性について
わかりやすく丁寧に説明されていることが特徴です。
上手く言語化できなかったけれど、「こういうの知りたかったんだよな」と自分が思ってたことが書かれており、新規性・進歩性に対する理解が底上げされました。