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ぶどう会は、こんなふうに
葡萄を105種類たべてきました。
とつぜんですが、そんなすごい会にいってきたのです。
105種類なんてねぇ、想像できますか?
葡萄なんて、紫か緑の2色くらいしか普通想像できないじゃないでしょう。
まさか、そんなに沢山あったなんて。
でも、ほんとうに色々あったんですよね。
ルビーやサファイヤ、宝石にいろいろなものがあるみたいに、いろんなみためのうつくしいものが。
少し枯れかけた薔薇のような色のもの、美しい翡翠色のもの、はんぶんだけ粒が色づいたもの。こどもの指のようにほそ長いものや、まるっとボール状に太った大粒、表面に筋のような模様がある粒とか。
難しいことはすべて語ると長くなりますが、今の時代においしいといわれ流通している葡萄は勿論、その歴史をつくってきたこれまでのふるめかしい味の品種まで、なんでもあります。
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ただただ生きていては出会えなかったはずのめずらしく貴重な葡萄たち。
それらをなんと、5時間かけてたべ続けるこれまたすごい会でしたが、始終会場の熱は下がらず、すばらしい会でした。
そこには葡萄をこよなく愛する先生のような人と、私含めその生徒のような人たちがいて、先生は生徒たちにぐるりととり囲まれたまん中で、私たちが差し出す皿に房からもいで一粒ずつの葡萄をのせていきながら、その葡萄にまつわるストーリーを目を輝かせてかたってくれました。
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ちらっと周りを見ると、その場にいる誰もがその先生、もしくはその葡萄だけに意識をかたむけ。熱いまなざしを注いでいる。
それぞれ粒を口にほうりこむと、小さな歓声があちこちであがります。「さっすがこれはうまい!」とか、「スポーツドリンクのような甘さ!」とか、「蜂蜜のあまさ」「ジェリービーンズみたい」とか。
他にも「ピーマン臭がする〜」とか、「おばあちゃんの仏壇の葡萄の味」とか。。
その反応を横目に、口にいれるのが楽しかった。
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うう…
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「きらめき」
そうか~、じぶんが今感じている味を、まわりのくだもののプロの人たちは、こんなふうに表現するんだなあ、と思いつつ。
(周りの人たちのすごい表現力が飛び交う中、自分は微妙な味の違いを感じながらもそれを的確に表せることばを持ち合わせておらず、結局「おいしい!」という言葉しかいえず、そのうちにそれも恥ずかしくなってきて言葉を発しなくなりました。苦笑)
ものすごい俯瞰視点ですが、人はこんなにも果物に熱をもてるものなのかと知って感動しました。私がまだ知らないだけで、葡萄ひとつとってもこんなにわくわくできることが、これからまだまだあるみたいです。
はじめは周りの熱に圧倒されていましたが、いつのまにか自分もその心地よい熱に一体化していて、その熱の名残を帰路にもちかえりながら、そう思ったのでした。
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この会を主催しているのは、農学生のはたんきょーさん。若くして、果物好きのあいだでは知らない人はいないのでは…と思っています。
https://note.com/hatankyo/n/n3f85f7b18593
くだものの世界を深く深く知りたいかたは、はたんきょーさんの記事なりTwitterなり、みてみることをおすすめです。
それでは、また。
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