【海外駐在】子供にとって素晴らしい体験になるとか言われても困る。
アメリカの学校の夏休みはとにかく長い。場所によって異なると思うが、だいたい丸々2カ月くらいはあるだろう。2カ月も学校がない、子供がそんなに長い間家にいるなんてどうしたらいいの!?という親の弱みにつけこんだ(偏った私の意見が大いに含まれている)サマーキャンプ(子供を預かってくれる)ビジネスがアメリカでは盛んである。
この時期、ママ友と会うと「夏どうするの?サマーキャンプ申し込んだ?」とだいたい聞かれる。夏休み前、ド定番の会話なのだ。
先日も息子の友達の親とサマーキャンプの話をしたのだが、そこは3人子供がいて上2人はスリープアウェイキャンプに行く予定で、下の子は行きたくないらしいからどうしようかなぁみたいな話をしていた。スリープアウェイとは長い(1カ月以上が多い)お泊りキャンプの事を言う。日本の林間学校のような感じで自然豊かな場所でコテージなどに泊まり、皆で野外活動などをして過ごす。親と離れて自然豊かな場所で知らない子供達と野外活動をしながら、共に生活をすることで素晴らしい経験をすることができ、自主性や協調性が身に付き、一回りも二回りも成長できるらしい。成長できるのは本当によくわかるのだが、このスリープアウェイキャンプ、子供の成長と引き換えに家庭の経済崩壊が待っている。(我家の場合)
例えば、この↓キャンプの場合、5週間と3日で一人約9000ドルらしい。円換算すると140万円くらいだろうか。このキャンプが特別高いという事はなく、だいたいこんな感じだ。
子供をスリープアウェイキャンプに行かせたママ友は「〇〇にとって本当に素晴らしい経験になったと思う!すごく成長した!」と言うが、そんな事言われても・・・という感じである。子供が素晴らしい体験をして成長してくれたとしても、スリープアウェイキャンプから帰ってきた後の子供に成長に必要な食事を提供してあげることが出来なくなってしまっては本末転倒である。この時期はサマーキャンプの話をママ友とする度に経済力の差を痛感する。子供をスリープアウェイキャンプに行かせることができる富裕層は、子供達がキャンプに行っている間は夫婦でリゾートでのんびりしたり、また子供がキャンプから帰ってきたら家族で海外旅行へ出かけたりするのだ。あれ、使ってるお金って本当に同じだっけ?と意味不明な事を思ってしまうくらいにすごい。
ちなみに、もちろん皆がスリープアウェイキャンプに行かせることができる訳ではなく、日中預かってくれるお預かり保育的なデイキャンプというものや、何かのスポーツを練習するスポーツキャンプ、音楽に特化したミュージックキャンプ、算数キャンプ、クッキングキャンプなどありとあらゆるサマーキャンプがある。スリープアウェイのように家庭の経済崩壊とまではいかないが、家庭の経済に打撃を与えるくらいにはどれも費用がかかる。
学校や教会が主催しているキャンプは非常に安い、もしくは無料だったりするので経済的に余裕がない場合は要チェックだ。
夏休み、2カ月もなくていいよ、長すぎだよとアメリカで感じているのは庶民だけなのかもしれない。毎年、夏休みは子供はスリープアウェイキャンプに行き、親はリゾート・・・その後、家族旅行をして・・・だとしたら2カ月ってちょうどいいのかも。
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