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2月に紹介したい本 猫本(2月22日はニャーニャーニャーで猫の日)

バレンタインに続き、1月に紹介したい2月企画の本のもう1つは猫本の特集。朔北社の本の中でも猫の本はいくつかあり、残念ながら絶版になってしまった本もあるにはあるが、数少ない我が社のアイテムの中でも比較的、途切れずに売れているジャンルといっていいだろう。

もともと動物の本は人気があるといわれるが、その中でも猫本は飛びぬけて人気のあるジャンルといっていいかもしれない。それはもう、猫専門の本屋さんができちゃうくらいだ。

ところで日本の中にこうした猫本専門店なるものがいくつくらいあるのだろうか?ネット検索くらいでは、もしかしたら拾いきれないかもしれないが…念のため検索してみたところ、東京に3軒、福岡に1軒見つけた。数としては多いのか少ないのか…ほかの動物の本の専門店の存在を知らないのでなんともいえないが、1種類の動物のものを扱い、成り立っているとしたらなかなかの人気だ(もちろんお店の方々の日々の努力もあるだろう)。

本の紹介の前にせっかく調べたので猫の本専門店の名前(リンクを押すと書店の頁に飛べます)と場所と開店した日などを記しておく。興味がある人は是非訪れてみてほしい。

にゃんこ堂(姉川書店内)
住所:〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-2姉川書店内
tel.03-3263-5755
開店日:2013年6月

Cat's Meow Books
住所:〒154-0023 東京都世田谷区若林1丁目6−15
tel.03-6326-3633
開店日:2017年8月8日(世界ネコの日)

necoya books
住所:〒190-0013 東京都立川市富士見町2丁目11-7
tel.042-842-0476
開店日:2022年8月8日(世界猫の日)

書肆 吾輩堂
住所:〒810-0044 福岡県福岡市中央区六本松1-3-13
Tel&fax / 092-791-1880
開店日:古本のみのネット書店 2013年2月22日(猫の日)
実店舗では古本に加え、新本や猫雑貨も扱う 2018年12月3日

まだ、どのお店も、さほど歴史は古くはなく、最初に猫専門としてネットで書店を始めた書肆 吾輩堂さんが2013年の2月にオープンして以来(のちに実店舗としても開店)、この10年の間にできた本屋さんたちだ。その先には保護猫の存在も軽視されずについてきているところに猫に関わる人々の猫への愛情を感じたりもする。保護猫の問題については書き始めると長くなるので又の機会にいずれ書けたらいいと思う。

なぜ専門店は生まれ猫本には他の動物のそれよりも需要があるのか?猫本に向き合うたび、私なりにいつも答えを探しているような気がする。ある人と話した時、犬は、犬種によって好みが分かれるが、猫が好きな人は猫の種類でなく猫全般が好きな人が多いことにも大きな理由があるのかもしれないと言っていてなるほどと思った。

先日、長らく積読になっていたポール・ギャリコの『猫語の教科書』(灰島かり/訳 ちくま文庫)を読み始めて「はっ!」となった。そこになんとなくその答えらしきものを見つけたからだ。気になる人は読んでみてほしい。

彼らは自分のための居心地の良い居場所を作る天才だ。そんな猫を見て、人間はかわいいと思ったり、世話をやいてしまうわけである。とはいえ猫を飼ったことのない私は本当のところはわからないのだけれど。

哺乳類では家畜の次に飼育数が多いのが猫なのだとどこかで読んだことがあるのだがどこだったろうか?にほんペットフード協会が2013-2021年に行った9年間の調査によると…日本全国で犬は約710万6千匹、猫は894万6千匹飼われているという。そして猫専門のWEBメディアCat Pressのサイトで世界の統計で見ると2016年の記事の中で、世界でペットとして飼育されている猫の数は推定「約6億匹」ともいわれ、南極大陸を除くすべての大陸で飼われていると言っている。80億人の人口に6億匹の飼い猫ということになるようだが、すごい数とは思うが想像もつかないというのが正直なところだ。飼い猫でこの数ということは、野良を含めるといったいどのくらいの地球上に猫がいるだろうか?

脱線しすぎたので、そろそろ本題に…。
そんなわけで猫はかなり人の生活の中で身近な動物であり、超猫好きでなくとも猫の本はみんなのお楽しみの1つであり、調べると本当に沢山の猫本をみつけることができる。そこから書店に並べるものを見つけ出すというのも並大抵ではないない。書店の棚にいつでも並んでいる本もあるかもしれないが、ここでは、この普段あまり書店では並ばない、朔北社の本とか…?😉少し古いけれどまだ流通している本の中から普段目立たないけれど面白そうなものを探してみたいと思って選んだ。読んだことのある本と読んでないけど読んでみたら面白そうというのも混ぜながら…。

リストは前回同様、①朔北社の本、②今回自分が持っていて好きだったり、気になったりした本で現在も流通していそうなもの、③絶版や品切れだけど…の3つの分類で、同じ出版社の本ばかりの紹介にならないように、自分なりに選んでみた。その中で読んでみようかな?置いてみようかな?に繋がる本が一冊でもみつけてもらえたら嬉しい。

【朔北社の猫の本】
『ねこのエレメノピオ』(ハリエット・ジーフェルト/文 ドナルド・サーフ/絵 泉山真奈美/訳)

ぼくには夢があるんだよ。ぼくの夢はね…

『10ぴきのいたずらねこ』(メンシェ・ファン・キューレン/文 ヤン・ユッテ/絵 野坂悦子/訳)

最初は10ぴきいた、いたずらねこたち、さてさてどこへいくのかな?

『ふとっちねこ』(ジャック・ケント/作 まえざわあきえ/訳)

あんなに小さかった猫ちゃんが…

【他社の猫本】こんなタイトルの本はいかがですか?
『ねこのみち』(うえむらたかし/作 クレヨンハウス)定価:1500円+税
『こねことおつきさま』(アルベルティーヌ・ドゥルタイユ/作・絵 ふしみみさを/訳 徳間書店)定価:1500円+税
『わたしはあかねこ』(サトシン/作 西村敏雄/絵  文溪堂)定価:本体1300円+税
『タンゲくん』(片山健/作 福音館書店)定価:本体1200円+税
『ネコのなまえは』(枡野 浩一/ぶん 目黒 雅也/絵 絵本館)定価:本体1300円+税
『こねこのぴっち』(ハンス・フィッシャー/作 石井桃子/訳 岩浪書店)定価:本体800円+税
ケロちゃんえほん(3)『ねこのおいしゃさん』(ますだゆうこ/文 あべ弘士/絵 そうえん社)定価:本体1000円+税
『ねこのたまたま』(倉本美津留/作 いぬんこ/絵 好学社)定価:本体1400円+税
『ねこでんしゃ』(山口マオ/作 交通新聞社)定価:本体1300円+税
『ネコヅメのよる』(町田尚子/作 岩崎書店)定価:本体1500円+税
『しろちゃんしろネコおしゃれずき』(ふくながじゅんぺい/作 絵本塾出版)定価:本体1300円+税
『私はネコが嫌いだ。』(よこただいすけ/作 つちや書店)定価:本体1400円+税
『にゃんとわかる ねこのひみつ』(ハンナ・ポーター/著 ヤナガワ智予/訳 青幻舎)定価:本体1500円+税

≪品切・絶版の他社本≫ ※こちらは現在入手はできませんがご参考までに。
『おりこうねこ』(ピーター・コリントン/作・絵 いずむらまり/訳 徳間書店)定価:本体1500円+税
『みみずくとねこのミミー』(エドワード・リア/文 バーバラ・クーニー くどうゆきお/訳)定価:本体1150円+税
※こちらはあまりよい説明のページがなかったので家にある本から表紙の写真だけ


『ネコヅメのよる』はとても売れた本なのであえてリストに載せなくてもとためらわれたが、やはり、このお話に通じる体験をしたことがあり…まだ読んだことのない誰かに読んで欲しくなったのだった。

ある日夜遅くに帰宅する道すがらの出来事。ねこたちが次々に同じ方向に向かって歩いていく姿を目撃したことがあった。いったいどこへいくのかはわからない。人間とは関係ないねこたちだけの…集まりがあるのだろうと直感した。あちこちの路地から猫があらわれてはどこかへ向かって歩いて行くんだから。ついていったらどうなったのだろうか?忘れられない夜だった。

猫にまつわる不思議な体験、そして、これは!と思う、あなたのすきな猫本はありますか?よかったらどうぞ教えて下さいね!

余談だがこの記事を書くにあたって自宅にあった猫の本を探したら、自社本を除き、絵本とそれ以外で18冊あった。私は別段猫が好きというわけではないのにである。どちらかというと犬派である。🐕

※本にはみんなリンクをつけました。各出版社のサイトで表紙や、どんな内容か解説を読むことができます。
(文責:溝上)