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PRはプロモーションとは違うんだよ問題
はい。日本では非常に誤解している人が多い問題です。語感が似てるからなのか「アピール」みたいな意味合いで使われる事が多いですし、PRomotionの略だと思ってる人も多いようです。実際「新しい商品をPRしたい」みたいな使われ方よくしますね。
でも正しくはPRとは「Public Relations(公衆との関係性)」の略。公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会によると「組織とその組織を取り巻く人間(個人・集団)との望ましい関係を創り出すための考え方および行動のあり方」とされています。
事業を長く継続していくために、自分たちの見られ方や、サービス・プロダクトの使われ方を日頃からデザインすることがPRとも言えます。
ビジネスはいろんな関係性の中で成り立っていますし、その関係性をどうデザインするかという意識でいないとなかなか思いつかないこともあります。
たとえば、LINEのイントネーションの話。
LINEで初のCMをやるときに、LINEを発音する際のイントネーションを「ライン⤵」ではなく「ライン⤴」とすることにこだわったという話を聞いたことがあります。
「LINEを使う」ではなく、「メールするね」のように「LINEするね」とみんなが言ってる世界線を見据えて、名詞としての「ライン⤵」ではなく、動詞としての「ライン⤴」を演出したみたいなことだったと記憶しています。
日常生活に当たり前にあるようなサービスにするために、発音のされ方をデザインするというのもPRの仕事です。PRを単なるプロモーションや告知として捉えていると、この発想にはなかなか至らないと思います。
何かしらを告知したいタイミングになって初めて告知の方法を考えていては、部分最適になるばかりで理想の状態に向けて積み上がっていきません。
例えばAppleはプロダクトやサービスはもちろん、様々な取り組みを通じて、自分たちを取り巻く関係性を構築し続けているからこそ、ああいう強固なブランドになりえているわけです。
まず自分たちをとりまくステークホルダーは誰なのか。彼らにどのように認識されると、事業の継続性につながるのか。そのために日頃からどういう行動を取るべきなのか。ひとつひとつをきっちり言語化して、そのための行動を起こしていく。それを積み重ねていくことこそがPRの本質だと考えています。
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