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死んだ兄の作文を書けと言った学校

私の兄は私が小学生の頃、病気で亡くなった。

当時私は本が大好きで、作文が得意で学校が求める内容や書き方を子供ながら分かっていて、先生にうけそうな作文、賞をとりそうな作文を書いて賞もらっていた。

兄が亡くなってしばらくして、先生に呼ばれて兄の事を作文に書いて何かの賞に応募しては?と言われた。

即座に嫌な気分になり、断った。

今思えば当たり前だし、よく先生はそんな事言ったなと思う。いつも作文が上手だからとかも言われた気がする。

子供だった私はお決まりの兄の分まで~とか書いて欲しいんだろうなと思った。実際の気持ちは兄の分は生きられないし、兄の生きるはずだった分をとってしまってはいけないし、またすこぶる頭が良く、跡継ぎで長男である兄の代わりにもなれない。

小学生の妹として純粋な気持ちは、ずっと病気だった兄、天国では安らかにという気持ちだけだった。

そしてこんな1文しかでてこないので、作文にも出来なかった。

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