線で遊ぶ【#イラスト/線画/基礎】
画力を上達させる上で、
線を描く練習をするのは必須です。
この記事では絵を描く前段階として、
線を描く練習をします。
この記事で学ぶことは以下の通り。
『線を描く・絵を描くのは楽しい』
という気持ちを持って、
線を描く感覚を勉強します。
一つ一つ項目をこなし、
楽しく学びましょう。
いきなり色々やってしまうと
何をすればいいのか混乱しますし、
挫折の素になります。
混乱したり、前に進めなくなったりします。
体験談です。
一つ一つ集中してやりましょう。
※筆者はデジタルで絵を描いていますが、
紙とペンで描いても問題ありません。
※記事にある画像は全て筆者の自作です。
無断転載は禁止です。
トレースや勉強に使う分には問題ありません。
個人での範囲のみでご使用ください。
【演習】線で『遊ぶ』
まずは好きな色とペンを使って、
線で遊んでみます。
ここではルールは一切ありません。
思うがままに描きましょう。
直線を引いてみたり、
丸や星を描いてみたり、
うねうね描いてみたり、
ガタガタしてみたり、
はみ出してしまったり、
プロっぽくシャッシャと描いてみたり……。
自由に描いてみましょう!
もっとぐちゃぐちゃに描いてもいいです。
線を描くときの紙の摩擦は
とても気持ちがよくて楽しいですね。
【演習】色んなペンを使って遊ぶ
線を描くのを楽しんだら次は、
違う種類のペンを使って遊びます。
筆者はCLIPSTUDIO PAINT(以下クリスタ)
を使用しています。
どんなソフトや画材でもいいので、
色んなペンを使ってみましょう。
上記はクリスタに初めから
用意されているペンの一部です。
カスタムすることもできますが、
最初からいろんなことをやりすぎると、
混乱してしまいます。
そのため初めての方は、
既存のペンを使うことをお勧めします。
好きなペンを見つけるのが最良ですが、
最初は見つからなくても全然OK。
描いていくうちに、
自分の絵柄と合わせて、
どのペンを使えばいいのか分かってきます。
ペン探しは慣れてきてから行いましょう。
好きなペンが見つければ御の字。
見つからなくても、
ペンが変われば絵柄も変わるので、
最初の内はこだわらなくていいです。
個人的オススメは『Gペン』『丸ペン』
『カブラペン』『濃い鉛筆』『シャーペン』
【演習】筆圧を意識しながら描く
筆圧とは、『描く(書く)強さ』の事です。
筆圧はペンを押し当てる強さ
によって線に強弱が表れます。
筆圧が弱ければ、線が細くなり、
筆圧が強ければ、線が太くなります。
次は筆圧を意識して描いてみます。↓↓↓
デジタルでは筆圧感知の設定があるので、
自分の好きな感覚に設定しましょう。
最初は分からないまま設定しても大丈夫。
たくさん描くうちに、自分の感覚を知り、
なじんでいくと思います。
何度でも変更できるので、
今は『線は筆圧を意識して描くものだ』
と言うことだけ覚えておいてください。
(※筆圧が関係ない描き方もあります)
・筆圧の練習をするなら
もし筆圧を練習するなら、
アナログで『筆ペン』を
使うことをお勧めします。
力を少し入れるだけで、
すごく太く描いてしまうので、
筆ペンは筆圧の練習にはおすすめです。
自分の筆圧が強すぎると感じるのであれば、
試してみましょう。
鉛筆の場合なら、柔らかい芯(2BやBくらい)で。
芯の太さは0.5で問題ありません。
【演習】直線を描いてみる
線を描くことに慣れたら、
長い直線を描いてみましょう。
まずは長い直線をキャンバスの端から端まで
縦線と横線を描いてみましょう。
描き方は自由ですがたくさん描かず、
縦横それぞれ一本ずつ描いて、
現在の自分の実力を見てみましょう。
細いペンの方が同じキャンバス内でも
距離を稼ぐことができます。
できれば筆圧は均一で描きましょう。
デジタルであれば『カブラペン』の様な
筆圧差が出にくいペンがお勧めです。
アナログであれば『マジック』や『サインペン』
を使えば、筆圧差が出にくいでしょう。
これが綺麗に描けるようになると、
格段に画力が向上します。
ついでに字も上手くなります。
ここでは実際に描いてみて現在の
画力を確認してみてください。
確認だけで問題ありません。
・素早く描くのがコツ
線を綺麗に描くコツは『素早く描く』ことです。
ゆっくり丁寧に描くと線画ヨレてしまい、
汚く見えます。
勢いも大事!
プロのメイキング動画を見ると、
線はゆっくり描いていません。
その描き方を目標にしましょう。
★曲線を描いてみる
絵は直線だけではできていません。
(当たり前ですが……)
直線と曲線を練習することで、
自由に綺麗な線が描ける基礎が身に付きます。
直線に飽きてきたら、
曲線にも挑戦してみてください。
【演習】丸を描いてみる
まずは白紙に丸を『大きく』描いてみましょう。
なぜ大きく描くのかというと、
小さく描くときに比べて誤魔化せないので、
より自分の画力を確認することができます。
【演習】円をトレースしてみる
白紙にいくつか円を描いたら、
次は円をトレースしてみましょう。
※トレースとは『線をなぞること』です。
自作で簡単にトレースシートを作りました。
好きなものをトレースしましょう。
自分で作るのもアリです。
円をトレースすると自分の手癖に気づきます。
例えば右利きなら円の右上あたりや、
右下あたりが描きにくいのではないでしょうか?
手の構造上仕方のない事ですが、
そういう弱点を修正していくことで
丸も綺麗に描くことができるようになり、
丸をなぞることでそれに気づくことができます。
【演習】同じところを周回してみる
円の描きにくい部分を知ったら次は、
円の一つをなんどもなぞってみましょう。
なぜ周回するのかというと、
綺麗な丸を描く感覚を掴むためです。
何もないところで丸を描く時に
綺麗な円が描けているか迷ったと思います。
しかし『ガイド』があれば、
綺麗な円を描く道標になるので、
綺麗な円を描く練習になります。
これは直線でも言えることです。
大学ノートの『罫線(けいせん)』は、
直線のいい練習になります。
お手本に従って練習してみましょう。
野球で言えばバットを振る練習。
陸上で言えば走るフォームを定着させる練習。
文字の練習をする時も最初は
お手本をなぞっていたと思います。
その感覚です。
【演習】トレースしてみる
次に曲線ですが、
少し趣向を凝らして、
絵をトレースして描いてみましょう。
曲線練習はトレースで練習するのが一番で、
実際線画を描くときの実践にもなります。
できれば好きな絵師さんか、
目指すべき目標の絵柄などがおすすめです。
線がハッキリした絵ならなんでもOK。
絵によっては線を描かない絵もあるので、
今回は避けましょう。
下記に線が少ないイラストを描いたので、
髪の部分だけなぞってみてください。
はみ出たりズレたりしてもOKです。
楽しく髪を描いてみてください!
実際に自分以外の絵をトレースしてみると、
様々な発見があります。
トレースさせてもらうと、
上手な人はとても細かく丁寧です。
他人の絵をトレースすると
自分の癖を発見したり、
同じ線をなぞることで、
線について学ぶことができます。
※許可がない限りは基本、投稿などは禁止です。
コピーしてトレースするだけなら大丈夫です。
しかし自分が描いた絵だと言ったり、
無断転載などはしてはいけません。
・手ブレ補正(デジタルのみ)
初めての人は線を一本なぞるだけでも
滅茶苦茶難しいと思います。
私もデジタル絵を始めた時は、
線をなぞることすらまともにできませんでした。
そういう方は『手ブレ補正』機能について
調べてみてください。
(ここでは割愛します)
手ブレ補正は、
『ガタガタの線をある程度補正してくれる機能』
なので線を綺麗にしてくれます。
手ブレ補正値が高い程、ガタつきが減ります。
ただし数値が大きいと描画されるスピードも
減速するのでそこは調整が必要です。
(メモリが大きいパソコン程、処理が速いです)
★線は一本で描く
さて、線に慣れてきたところで、
どんな線が描けると良いのでしょうか?
どんな線を目指せばいいのでしょうか?
どんなことでも言えますが、
目指す目標を設定しておくと、
迷いがなくなります。
線画を描く上で重要なのは、
線を『一本で描く』ということです。
これが綺麗な線の基本です。
丁寧で一本の線で絵を描く方が綺麗に見えます。
その上、線画を描くときに下書きの段階から
線の数を減らしておくと迷い線が減ります。
最初は絵の鍛錬が足りなくて、
迷いまくり線が多発すると思います。
慣れていけば迷うことは減ってきます。
試行錯誤を繰り返しましょう。
いずれ、描くスピードと共に慣れていきます。
プロのメイキングを見ても
最初はがさがさ描いていると思います。
それを段々と修正して、
絵を完成させていくものです。
そんなイメージを持ってみてください。
ここでは『線は雑に適当に描かない』
と覚えておけば大丈夫です。
★まとめ
線を描いて『描く』ことを体感する
直線、曲線、丸、図形など、自由に描く
色んな種類のペンで描く
直線を描く
曲線を描く
トレースする
線画は一本の線で描く
いかがでしたでしょうか?
今回は線について体感できたと思います。
線を描くことは絵を描く上での基礎になりますので、
是非参考にしていただければ幸いです。
↓次の記事
★おまけ
・線の強弱を使った絵は難しい(個人的見解)
デジタルで絵を描いていて
思うことがあるのですが、
筆圧を意識して線の強弱をつけて
線画を描くのはとても難しいです。
どの線を太く描けばいいのか分からない。
線の強弱がバラバラで絵が汚く見える。
そんな悩みを抱えています。
イラストを描く練習をしたいのに、
筆圧の強弱に引っ張られて、
線が上手く見えない……。
だったら、線の強弱が少ないペンを
使えばいいのでは?
確かに、筆圧を自在に操るのは
避けては通れないのですが、
人体の構造を勉強したり、
ラフなどの段階では筆圧は
あまり考えずに描くことで
余計な悩みを減らすことが
できるかもしれませんね。
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