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あなたの給料を上げる仕組みを公開します

労働力不足や最低賃金の改定などを背景に、
飲食店の人件費が上昇を続けていますね。
あなたの店舗はどうですか?
私のところでは
10年前に比べて時給は150円、社員の最低給料は月額5万円
プラスにしました。
労働者側からすれば、少しでも多くの給料が欲しいですよね。
経営者側からすれば適正価格でお願いしたいところです。

従業員側からすれば時間の対価で給料を増やしたい。
経営者側からすれば結果の対価として給料を考えたい。
この違いを従業員側も勉強しないと、
これが出来たから昇給、
これくらいの期間働いているから昇給してほしい、
となってしまいます。

終身雇用制度や年功序列制など昔からの文化はなくなってきて、
日本の賃金体系は現在大幅に変わってきています。

経営者はコストを抑え利益を確保していくためには、
「人」に関わる数字・指標を正確に捉え、生産性の向上を図ることが大切です。
生産性向上に向けて把握しておきたい数字・指標を改めて紹介していきます。


飲食店は「生産性の向上」が必要?

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そもそも、なぜ飲食店は「生産性の向上」が必要なのでしょうか? 
業態にもよりますが、飲食店のコストにおいて人件費の占める割合は高く、売上に対する人件費の割合では20%~30%前後の店舗が多いです。
生産性を上げて、人件費を抑える、
あるいは同じ人件費のままで売上を増やすことで、
人件費率の割合が1%変わるだけでも利益に対するインパクトは大きいです。

また、スタッフの時給が上昇している点も見逃せませんよね。
19年度の最低時給の目安は東京は1,013円に。
2014年が888円だったので、5年前と比べると120円以上の上昇となっている。
全国平均では約901円だが、政府は1,000円を目指すとしており、
今後も上昇は避けられないません。

そしてそれだけではなくそもそも採用がしづらい状況でもあります。
2019年6月の東京労働局の調査によると、
東京都全体の求人倍率が1.73倍であるのに対して、
飲食調理が6.06倍、接客給仕が8.91倍となっており、
他の職業と比較して採用が難しい状況となっています。

では、生産性はどのような指標で見ればいいのだろうか? 
代表的な指標をいくつか紹介していきます。


2「人時売上高」


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人時売上高は、「売上高÷従業員の総労働時間」で計算します。
社員とアルバイトの区別をせず、同じ1時間としてカウントするので、
時間あたりの生産性で比べることができるのが特徴です。
目安として6,000程度で優秀な飲食店であると言えます。
あまりに高すぎると人数が足りていないことになり、
顧客不満足につながる可能性もあるので注意が必要ですよね。
例えば、
①アルバイトの時給が1000円
(深夜は1.25倍ですので1,250円)
②社員が月30万、保険料など会社負担もあるので給料から1.3倍
会社はその社員に支払いをしています。
39万を営業時間(ここでは7時間としましょう)
7×21日=147時間これを時給換算すると2653円です。

これを社員とアルバイト比率で割ると
社員1:アルバイト3で割るとだいたい1,500円程度になります。

売上に対して25%の人件費率と考えると、
人時売上高が6,000円ないと赤字という事になります

もし普段の営業で、
人時売上が6,000に達してないのに、
忙しいと思っているのであればそれは仕組みが悪いです。
あなたはソッコー仕組みを変えましょう。
そしてチーム全体の業務スピードアップを落とし込みをしましょう。


まず業務のスピードアップと
作業時間の短縮ができる仕組みを考えなければいけません。


2労働分配率


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労働分配率は、粗利高に占める人件費の割合です。
計算式は
人件費÷粗利高
飲食店では、40%以下が目安と言われている。
労働分配率が高い、つまり掛かった人件費に対して粗利高が低かった場合は、生産性を高めて人件費を抑える工夫が必要になってくる。
売上が1,000万原価が30%だった場合は粗利高が700万
人件費が250万(25%)だった場合。
35%ですね。


3「労働生産性」

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労働生産性は従業員1人当たりの生産性を表す指標。
計算式は「粗利高÷換算人員」です。
換算人員とは、フルタイムで働いた場合の従業員数と考える。
8時間働いたスタッフが2人と4時間働いたスタッフが3人いた場合、
総労働時間は28時間となり、
1日8時間勤務を基準とするのであれば、3.5人となる。
労働生産性は50~60万円が基準と言われている。

例えば、
売上が10万原価30%だとすると
粗利高が7万、
当日が3.5人だった場合は、2万円。
2万×25日営業すると、50万ということですね。

4まとめ

どうでしたか?
あなたはこのことを踏まえて生産性の向上をしていますでしょうか?
このように数字を毎日追って仕事をすることで、
あなたの生産性、あなたの店舗は利益体質に変わってきます!
あなたは自分の給料を上げてください、と
あなたはやみくもにアルバイトをシフトに入れてませんか?

その他、生産性に関わるチェックポイント
生産性に関わる代表的な指標を紹介したところで、
これらの生産性を上げるポイントをいくつか紹介します。
スタッフを採用したら、
まずは1つのポジションを一通りできるようなトレーニングが必要です。
中途半端なまま複数の仕事を任せても、生産性は上がらず、
本人のモチベーションも上がらないため、最悪の場合は早期退職につながってしまう。

一方、ある程度仕事ができるようなったら、
複数の仕事ができるような教育が必要です。
欠勤等で急に人数が足りない時も、複数の仕事ができるスタッフが多ければ何とか運営は可能だからです。
調理だけ・接客だけやりたいといった意欲の問題や、適性もあるかもしれませんが、複数の仕事ができれば時給も上がる、
シフトも入りやすいなどの待遇面のメリットを伝えて、
モチベーションを管理することで対応できると思います。

開店前、閉店後の作業や事務作業など、接客・調理以外の作業はできるだけ効率的にできるよう考えましょう。
事務作業はITツールなどの活用で効率化が図れるので、情報収集をして色々試してみると良いと思います。

生産性について代表的な指標と生産性向上についての施策です。
人件費が今後上がることはほぼ間違いなく、生産性を上げることは避けられないと考えるべきです。
自店舗に合った生産性の指標で現状を把握して、生産性を上げる取り組みをスタッフ全員で考えましょう。

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