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インドネシアで自家製ビールを造ってみたい[結果編]

瓶、ペットボトルに液を詰めた段階で、タンクの上のほうから掬っていたため1~18までナンバリングした。
最初に詰めたのが1で、最後に底から掬って詰めたのが18という具合だ。(タンク上部から採った液を「番号の若いボトル」と呼び、タンク下部~底から採った液を「番号の古いボトル」と呼ぶこととする。)

ビール製作の工程についてはこちらから ↓

まずは、初めてのビール造りで手探りだったため、作ったビールを怖がらずに飲んでくれ感想を聞かせてくれた協力者の友人、先輩には心から感謝している。協力者なくしてはビール造りは完結しなかった。
今回は におい、味、色、飲後感 などの感想を考えうる要因を挙げていきたい。

*番号が若いボトルは透き通るような茶オレンジだが、番号が古いボトルでは濃く透き通らない茶オレンジをしていた。(沈殿物は見られず、濁っているとも言えない。)

におい

*ビールっぽい
*においが濃い
*ボトルを開けた瞬間に「プシュッ」と空気が抜ける音とビールのようなフルーティーなアルコールのにおいを感じることができる
*番号によりにおい、味が異なる

*番号が古いボトルは日本酒のような香りだが、番号が若いボトルはフルーティーでビール
*雑味が多く、複雑な味。
*すっきりとした味わいというよりは、飲む前のにおいと飲んだ瞬間の舌触りとのど越しでねっとりとした味わいで味自体も変化するため捉えどころの難しい味

飲後感

*ビールのようにグッと飲むよりは日本酒のようにチビチビとなめるように飲むほうが適している
*飲みやすい日本酒のような感じで飲み進めると危ない
*冷やして飲んでもぬるくなってから飲んでもそんなに変化がない
*(飲んだ翌日)二日酔いになる人続出(笑)

所感、分析

以上の協力者の感想をもとに、このように雑味が多く味が濃くなってしまったのか、を分析した。

「番号が古いボトル」は、「番号が若いボトル」よりも砂糖が多く沈殿している(溶けている)ため、発酵が進みやすいと思われその結果味と色の濃いビールが出来上がったと思う。

今回思いつきで造ったこともあり、アルコール度数計を用意できていなかったので正確にアルコール度数を測れなかった。2度目以降も試行錯誤を行うのであればアルコール度数計は絶対あったほうがいいと思う。

(食品会社研究職の先輩に教えてもらったのだが)2次発酵の際に殺菌していないからボトルの中で酸化が進んで雑味が増してしまったらしい。また参加することでアセドアルデヒドが発生してしまうため、悪酔いしやすくなってしまう。そのための殺菌方法は、密閉した容器を熱湯に少しの間浸けること。そうすることで真空状態を保てる。

(食品会社研究職の先輩に教えてもらったのだが)酸素の分しか発酵は進まないので放置して進むのは発酵ではなく酸化。したがって(瓶内を真空にしていない場合)2次発酵後は適切なタイミングで飲まないと味はどんどん劣化していく。一般的には約2週間で発酵は進みきるので、その後は酸化が進んでいる状態となる。保存は冷蔵庫が好ましい。

総括

味はペールエールらしいフルーティーさも少しありながらも、雑味が多くのど越しがあまり良くなかった。ねっとりとした舌ざわりでビールとしては飲みにくかったかもしれない。衛生には万全で気を付けていたつもりではあったが、飲んだ後に体調を崩す人がいなかったのは本当によかった。

今回のビール造りの反省点は、大きく以下の点を挙げられる。

「2次発酵後の殺菌(真空処理)」をできていなかったこと。
発酵されるときには熱を発して外気よりも温度が上がるということを考慮できていない温度管理だったこと。
(22~26度で温度が発酵に適する温度ならば、外気は15~18度くらいを保つ必要があったかもしれない。)
約2週間の2次発酵を終えたあとは酸化が進みにくいよう冷蔵庫保管すべきだったのに、常温(室内冷房23℃の効いた部屋)に保管していたこと。

次回もし機会があれば以上を改善できるよう気を付けたいと思う。

ビールのクオリティは個人的には50点(内訳:作ろうと思った気持ち30点、自分のビールで酔っ払わなかった点:20点)くらいで味もアルコール度数も満足はいってなかったけど、これをきっかけになにが幸せなのか、どんな飲み物を飲んでいたいのか、なんでインドネシアで気軽に飲めるビールの種類が少ないのかを考えディスカッションするとてもいい機会になった。私にとってはその空間や時間がそもそもすでに幸せだったし楽しすぎたので一片も後悔してない。ありがたいことに18本のボトル容器はすべて飲み切ることができた。

(↑ ジャカルタでエールビールが多く置いてあるBrewerkz では勉強の一環でビールの飲み比べしたりもした!!ここ雰囲気もいいのでおススメ!)

次はもっと完成度の高い美味しいお酒を友人に振舞いたい。その時はまた沢山試飲してくださいね(^^)/

では次は、なぜ2回目の製作と継続させず断念したか。
インドネシアでビール造りする際の最大の壁となったインドネシアのお酒の法律について書こうと思う。

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