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5年日記 バランスのとれた日々を送るためのコツ

5年日記をつけ始めてそろそろ6年目が終わるのだけれど、
1年目に気づいたことの一つは、私が書いているの、仕事のことばっかりだ
ということだった。
まぁ、フリーで仕事をしているから、家事以外の時間はほとんど仕事をしているようなもので、1日の大半が仕事に埋め尽くされているわけだから、仕方がないといえば仕方がないのだけれど。
でも、延々と続く業務報告書のような自分の日記を読み返して、
これだけ仕事のことを書いているっていうことは、頭の中も仕事だらけだっていうことだなぁ……と思った。
ちょっと、寂しいよなぁ、そんな人生。

もう少し、趣味とか、なんか、考えることにというのか日記のネタの種類にバラエティーがあってもいいんじゃないか、と思ったのだ。
それで、日記にちょっと意識して仕事以外のことを書こうと思ったのだけれど、これが案外難しい。
昨日何したっけ(←私は朝昨日の出来事の日記を書いているので)?
と思った時に、仕事以外浮かばない日が多いのだ。

それで、ちょっと視覚化するために4色ボールペンを使い始めた。
仕事は黒
家族は赤
自分は緑
教会やボランティアや他の人のことも少し意識しようと思って、それを青にしてみた。

緑は、自分のこと。例えば、友達とランチをした、とか自転車で何キロ乗ったとか、夕方ジョギングに出た……とかそんなこと。映画見た、コンサート行った、も緑。これが、意外に少ない。如何に趣味がないか、自分の楽しみをもっていないかだなぁ、と日記みながら実感する。

もっと少なかったのは、当然ながら、青で。ほとんど登場の場がない。

友人に、手帳に予定を書くときに、3色ボールペンを使っている友人がいて、彼女も仕事を黒にしているけれど、予定は黒ばっかりだ、と言っていた。
私も、日記を4色にし始めてから手帳も4色にしているのだけれど、
確かに予定はもっと黒が多い。
でも、それはしょうがないかなぁとも思う。
だって、物理的に1日8時間以上仕事していたら、活動している時間の大半は仕事なんだから、その予定が多いのは避けられない。

でも、日記はね……と思うのだ。
実際の頭の中に浮かぶことをつけているわけだから、ある意味
その日に印象に残った出来事を数行書き付けているわけで……
ということは、印象に残ること、頭の中にあることも仕事だらけ
っていうのが、視覚化するとバレちゃうというのか……。

それはまずいよなぁ、とつくづく、自分の日記を見ながら思った。
人生バランスが悪すぎる。
でもって、この状態で停年近いまでいったら、待っているのは結構
孤独な老後になっちゃうんじゃないか。
そんなことを考えた。

それで、黒が目立ってきたら、意識して友達をランチに誘ったり
ちょっとお茶する時間を意図的に作ったりしてみた。
土日は時間ができたら、ちょっとボランティアに行ったり、
物理的にどこかにいってボランティアをしないまでも、
例えば、仲良しのおじいちゃんの誕生日が近いからプレゼントを考える
みたいな、頭の中にある「誰かのため」も青で記述するようにした。

昨年母が亡くなる前後は、母のことで手一杯だったので、
赤い日々が続いた。
何日にもわたって日記が真赤なのを今眺めると、
仕事より母の方が圧倒的に優先順位が高かったんだなというのが
わかる。
そんなこと、当たり前じゃん、と思われるかもしれないけれど、
でも、実際に赤い日記を見ると、過去の自分が
まぁ、一生懸命やってたよね、よく頑張った、
と言ってくれているような気持ちになる。

母の葬儀が終わって一段落したあと、
まわりに、ポキンと行かないように、ペースを緩めた方がいい
といったアドバイスや心配をいろいろいただいた時期は、
意識して走ったり、自転車に乗ったり、友人達と出かけたりして、
緑の時間を増やした。

なんとなく視覚化していくことが、自分の今のメンタルの状態を
反映していることがわかってくると、
それを逆手にとって、あ、今もう、仕事で一杯一杯だな、
少しブレークを入れようと、コンサートの予定を探して見たりする。
日記に、コンサートに行こうと思ったけれどチケットは売り切れだった
と書かなくても、ちょっと他のことをする時間を仕事の合間にとって、
何か楽しいことを考えたり、
「友達にこのコンサートに行かない?」と連絡してみる
なんていう、自分のための行動みたいなものがとれるようになってきたのは、私の中では大きな変化。

もう一つ。
例えば、飲みに行く。それが、仕事で、お付き合いで行くなら黒。
家族で飲みに行くなら赤。友人達となら緑。同じことをしても、
誰と、とか何のためにという目的によって、色が変わってくる。
でも、例えば、仕事で親しくなった人と飲みに行くのは……緑で書いている。そして、そうやって黒が緑に転換していく人間関係は、楽しいなぁと
最近思うようになったりしている。

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得意技は家事の手抜きと手抜きのためのへりくつ。重曹や酢を使った掃除やエコな生活術のブログやコラムを書いたり、翻訳をしたりの日々です。近刊は長年愛用している椿油の本「椿油のすごい力」(PHP)、「家事のしすぎが日本を滅ぼす」(光文社新書)