見出し画像

かかりつけ医難民(2) 漢方医

ここ1ヶ月ほど、胃痛が続いていた。
この所、心配事や困ったことが続くと
胃がどよ〜んと重くなる状態はもう1年続いている。
そんなこんなで、去年一度胃カメラで検査もした。

けれど、制酸剤を処方されてもなんとなくスッキリせず。
かかりつけ医難民は続いていたのだけれど
いい加減に目処を立てようと、近隣のお医者さんを探してみた。

ちょっと薬膳をかじっていたこともあって、
漢方薬で徐々に体質改善という方が、
長期的にはいいんじゃないかと思っているけれど、
保険適用の漢方医を探すのは難しい(いや、シンガポールだって保険適用外だったような)。

子どもが小さい頃、王瑞雲先生のところに伺ったことがあるけれど、
家から遠くて、子ども達を連れてではとても通いきれず。
かかりつけ医はある程度近くないとダメなんだ
ということは身にしみていた。
いるだろうか……近所に。

そう思ってネットで検索し、出てきたものを細かく読み……
電車に乗らなければならないけれど、二駅。
散歩だと思えばまぁあるけるかなというところに漢方医を見つけた。

予約をとって伺うと、脈を診て、舌を診て……本当に中医学の先生だった。
胃が痛いのはどういう時ですか?
空腹時? 食べたあと?
肩はこりますか? 自分でこっているという自覚はありますか?
膝が痛い? 腰は? 自覚症状は膝だけ?
様々な自覚症状を細かくたずねられる。

水分は取っていますか?
コーヒーはよく飲みます。
それは習慣? それとも喉が渇いて飲んでいる?
習慣‥…あ、でも、飲みたいと思って飲みます。
改めて問われると、答えられないことも、考えなければわからないことも
たくさんあった。

結果、診断は、
胃が悪いっていうよりは、ストレスだね。

処方された薬は半夏瀉心湯と抑肝散加陳皮半夏
半夏は、「燥湿の作用もあるため胃内停水などの痰飲や嘔吐の常用薬」。
痰飲は、過剰な水分が胃にたまること。胃がチャポチャポいう・腸がゴロゴロ鳴る・腹部膨満感・希薄な液体を嘔吐する・食欲不振・手足のむくみなどの症状が出るという。半夏はそれを乾かす薬。と同時に、理気(気を体に巡らせる 気は元気の気)の効果があって、不眠その他精神安定に効果あり。

両方とも半夏って、どれだけ胃が湿っているんだろうなぁと思いつつ、
とりあえず、服用中。
ちなみに、抑肝散は神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがある場合に効果あり。漢方では、ストレスがたまったりイライラすると、肝に熱がたまると言われている。
肝の隣には胃があるので、肝の熱で胃がやられたりするから、ストレスが
たまると胃がやられる、と中医学では考えると授業で聞いたことがある。

二つもらって、処方としては納得。
薬や個々の生薬については、津村や小太郎漢方のページで
チェックできる。
先生に1週間飲み続けて、副作用などを確認させてください、と言われ
予約をとって帰宅。
これで、一つかかりつけのお医者さんが落ち着くといいなぁと思いつつ。

得意技は家事の手抜きと手抜きのためのへりくつ。重曹や酢を使った掃除やエコな生活術のブログやコラムを書いたり、翻訳をしたりの日々です。近刊は長年愛用している椿油の本「椿油のすごい力」(PHP)、「家事のしすぎが日本を滅ぼす」(光文社新書)