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【現代詩】「output」#7

前回

印象の清廉を穢し実態の穢を心から愛するとそれを誓いあったふたりにとってこの吐き出し難いものこの喉の奥を塞ぐように重く蟠る栓のような鈍く連続する苦痛はまるでその誓をつなぐリングとしてただ繋ぎ止めるための鎖として堅く堅く確かに存在していたまるで翔ぶようにあの高いビルディングの階段を軽やかに駆けるその姿は油に汚れた天使のようでふわりふわりと柔らかく靡く羽根に似た髪の放つ愛憎の滾りを濾し抜いたかのような香りと共に世界を射抜き容赦なく世界の命を断つ振り向きざまに交わす視線のあどけなさとその心根から発現する魔的な狂気をただその白く鞣された皮に真紅のインクで刻みその形象に慄き伏す者共を純潔で嘲笑い無形の鞭で打ち据える悲鳴嗚咽に溢れるぐるりの様相はその脳裏数億年に映る幻想と交錯し恐怖のあまり甘く甘く絶望のあまり甘く甘く揺らぐ空想世界のダンスがまるであまりにも深い場所でつかえて窒息しながら仰け反る喉の美しさと背を丸め求める愚者の遊びから混沌を超えた空虚の原野に枯れて打ち捨てられ見向きもされない名も無い精神の枯れ枝から現在へ一瞬の過去を棄て一瞬の未来を睨みつけ竦み震えるその足を強く強くしかしガクガクと震えながら踏み確かめるこの世界確かめるこの肌確かめる放出の感覚その意味を解る時に始めてあの懐かしく刻まれ抉られた肉体の悪を開放し狂う世界に示寂してなお虚空に帰るその日を夢見ている

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