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『アゲハ蝶』解題

ポルノグラフィティ代表曲の1つ、『アゲハ蝶』です。不思議な旋律と物悲しい歌詞が、心に刺さる1曲です。

しかし、歌詞はかなり難解です。ギターの新藤晴一様が書かれたとの事ですが、天才にしか許されぬ業と言うべきかもしれません。
これを、取っ掛かりの部分だけでも解いてみよう、というのが本論の趣旨になります。

出だしのサビに、
「世の果てに似ている漆黒の羽」
とあります。
つまり、「アゲハ蝶の羽≒世の果て」です。

世の果て、という表現は他の部分にも散見されます。

「世の果てでは空と海が交じる」
これを先程の式と繋げると、
「アゲハ蝶の羽≒世の果て=空と海が交じる場所」
になります。

そして締めのサビで、
「近づく事は出来ないオアシス」
という部分があります。
ここは無根拠なのですが、「近づけない=世の果て」なのではないでしょうか?

全てを繋げると、
「アゲハ蝶の羽≒世の果て=空と海が交じる場所=オアシス」
となります。

また、言うまでもなく、アゲハ蝶とは恋焦がれている相手でしょう。ラストのオアシスも同様です。

つまり、恋焦がれる人(アゲハ蝶)は、空と海が区別出来ない世の果てにも等しい程遠い、と歌っているのが『アゲハ蝶』なのではないかと思うのです。届かぬ相手に近づこう近づこうとして、それが叶わぬ事をこれでもかと繰り返す歌、それが『アゲハ蝶』だというのが私なりの解釈です。

以上です。

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