シェア
上野 紗妃
2024年1月30日 14:33
「どうだい? 未来の自分に逢った気分は」カエル君はそう言ったが、まさか、それはない。「あの人は偉大な作家だよ。ボクとは違う」「どうしてそう思う?」「昼間あの人の作品をいくつか読んだよ。あんな文章、とてもじゃないが、ボクには書けない」 そう言うとカエル君はまたしてもフフフと意味あり気な含み笑いをした。「それに名前が違うよ。なんだかとても難しそうな名前だった」「……臥龍覆水」「えっ?」