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お洒落街道まっしぐら

 少し夏の暑さも過ぎ去って肌寒く感じる日も多くなってきた。すっかりエアコンの活躍の出番も減り、窓を開けて吹き込んでくる秋風だけであっても十分に生活することが出来、半袖半パンという非常にラフな格好だけで過ごすのもあと少しで厳しくなるなと思うと寂しさすら覚えてしまう。

 そんな中私が危惧しているのは秋服の少なさと着こなしの難しさ。2020年にコロナウイルスによる自粛期間が多くあったなかで、春秋服を買うタイミングをうっかり逃してしまいそのまま今までに至るというわけである。そのような自分と同じような境遇の人は少なくないのではと思う。外出の機会が滅法少なくなって、自宅で過ごす時間が多くなったのでその分部屋で過ごすことに重きを置いて、部屋着を充実させることが多くなったことは記憶に新しい。

 私的にこの時期の服の着こなしが一番難しく思う。ロンT一枚にしてもデザインは無地がいいのか、カジュアルやストリートがいいのかで値段とのにらめっこが始まる。学生あるあるの苦悩に直面してしまう。アウターは厚すぎても暑くなるし、薄すぎても寒くなるしで調節も難しい。気温の変化によって急激に寒くなったり、たまに夏かと勘違いさせてしまうくらいに暑いと感じる日もあったりとこの時期の服装はいつも以上に気を張り巡らせてしまうのである。

 私は恐ろしい程に自己肯定感が低く自信も欠如しているが、有り難いことにお洒落だと極まれに服装を褒めて貰うことがある。これは持論だが、私のような自己肯定感が低いからこそ服装に気を配ることでその自己肯定感の低さを覆い被さってあたかも普通の人を装うことができるわけである。そうこうしている間にまた秋が近づいてくると共に悩みのタネが少しずつ大きくなっていくのである。
お読みいただきありがとうございました。

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