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【オープン社内報】リモートワーク時代の「名もなき仕事」を真剣に考える

こんにちは、sakiです。

今回のテーマは「名もなき仕事」について。

一般的に雑務として片付けられ、重視されないお仕事ですが、リモート全盛時代においては、実はここが重要なんじゃないか、と思ったので、書きながら整理できたらな、と思っています。

名もなき家事ならぬ、名もなき仕事

名もなき家事、という言葉がありますよね。

料理、お風呂掃除、トイレ掃除、など、わかりやすい家事じゃなくて、名づけようのない家事。

わたしがふだんやってるのだと、朝窓開けて換気する、カーテンの開けしめ、お鍋から料理を容器にうつして冷蔵庫にいれる、洗面所やキッチンのタオルを変える、洗面所の鏡を拭く、など。

ひとつひとつは、料理やお風呂掃除ほど時間がかかるものではないけれど、チリツモ…という感じで、積もっていくと意外に家事の時間の比重を占めます。

また、さほど重要じゃなさそうにみえて、これも、毎日のきれい、気持ちがいい、に、地味に貢献している家事です。

さて、会社や、チームで仕事をするときも、こうした「名もなき仕事」は大量に発生しています。

ここ半年くらいわたしは、名もなき仕事をすることが増えて、「これでいいんかな」と思うことがしょっちゅうあったんですが、ここ数日は「いや、むしろここが大事なんじゃないか?」という気持ちに変わってきています。

名もなき仕事に時間を使っていいの?

ちょうど昨日(執筆時点)、notionのカレンダーに、来月のミーティング日程を入力していました。

先日、新しいメンバーが増えて、3人から4人になったのを機に、ミーティングの日程も変わったり、人数が増えた分、調整にも少し時間がかかるようになったり、新しいメンバーの方に、いついつミーティングある、というのを伝えたいな、と思い、カレンダーを作成していました。

ただ、地味な作業に見えて、意外に時間がかかる。
つくりました、と伝えるためのslackの文章を書くにも、またさらに、時間がかかる。

しかも、以前これをつくったときはまだ3人だったし、曜日も固定だったので、使わなくなっていた。

つくったところで、メンバーさんが使うかどうかもわからない…。

そして、わたしのメインの仕事は開発(当時)です。

notionでミーティングのカレンダーを作成する、という「名もなき仕事」、より、開発、という、「名がある仕事」に時間をつかった方がいいんじゃないかなあ、とか、

カレンダーづくり無駄かなあ、とか、
カレンダーいるにしても、他のメンバーさんにつくってもらった方がいいんじゃないかなあ、とか、

こういう、名もなき仕事が、ここ半年くらいで増えたので、しょっちゅう、そんなことを思うのでした。

「ちょっとしたこと」が聞きづらいリモートワーク

そんなことを思いながら作成し終わったあと、休憩がてら家事をしてたら、ふと思うことがあって。

リモートワークにおいては、こういう、情報を集めて見れるようにしたり、みんながアクセスできて、編集もできたりしたり、というのが、けっこう大事なんじゃないかな、と。

というのも、わたしたちは全員フルリモートで、お互い、実際には対面しないまま、3年くらい仕事している…といったメンバー同士もいます。

やりとりはすべてslackで、仕事している時間も、バラバラです。

するとけっこう、「ちょっとしたことが聞きづらい」という問題が頻発します。

また、昨日もあったのですが、すでに共有してもらった気がするけれど、共有されたかどうか定かじゃないし、どのslackのチャンネルにあがってたかも定かじゃなくて、聞くしかないけど申し訳ないなあ…ということもあります。

(弥生会計のアプリにレシートをUPしないといけなかったんですが、そのレシートに手書きで名前と科目書いておいて…と言われた気がするけど、ほんとうにそうか確認しないといけない、ということがありました。)

オンラインだと、「ちょっとしたこと」「こちらの確認不足かもしれないこと」ほど聞きづらいんですよね。

リアルで仕事していると、一緒に仕事していたら、あれ、これって〇〇でしたっけ?という会話はナチュラルに発生するし、一緒に仕事していなくても、同じ場所で作業していたら、相手が席を立ったり、ちょっとふう…って一息ついてるタイミングを狙って声かけたり、なんてことも可能です。

新しく加われたメンバーさんほど、わからないことが多いけれど、どこに何があるのか、情報があるのかってわかりづらくなります。

「この話、私知らないなあ…」とか、「これ、聞きづらいなあ…」ってことが積み重なると、なんとなく、仕事しづらいなあ、ってことも、あるかもしれないよな、と。

これまで、メンバーが3人だったのと、お互いのやってることが独立してたので、やりとりslackのみ、だったのですが、4人くらいになると、少し情報のやりとりや、フローについて考えたいな、って気持ちが、むくむくと湧いてきています。

具体的には、「わからないことがあればまず、ここを見に行く」という場、
つまり、情報が集まり、かつ誰でもアクセスできて、編集もできる場、
というのをつくりたいな、と思っています。

今のところ、notionをそうした場にしようと考え中です。

オンラインに情報が集まり、編集できる場をつくる

情報を一元化して、集約する、というのも大事ですが、それよりも、

誰でもアクセスできて、編集できる

というところの方が、重要なんじゃないか、と思っています。

ここについてはまだうまく言語化できていないので、今後深ぼっていきたいテーマになりました。

さて、notionで、いろんな情報を集めて、見れるようにする、っていうのを、真剣にやろうとすると、けっこう時間もエネルギーもかかります。

でもひとつひとつの作業は、メモを残しておいて見やすいかたちにしたり、カレンダー作成したり、アイコンを変えたり、ノートの場所考えて整理したりとか、非常に地味。

しかも、つくったところで活用されるかは蓋を開けてみないとわからないし、活用されない場合、やり方を考え直したり。

これを、名もなき仕事や、雑務として捉えると、面倒くさくなってやらなくなったり、誰かにお願いするとしても、〇〇つくっておいてください、みたいな感じになって、どうやったら「情報が集まり、かつ誰でもアクセスできて、編集もできる場」をつくれるか、という視点が、抜け落ちてしまいがちになるんじゃないかなあ、と。

でも、リモートワーク時代は、オフィスの代わりに、オンラインに、情報が集まる場をつくらないといけない。

というわけで、これは名もなき仕事じゃなくて、チーム運営/会社運営、とか、経営とか、マネジメントとか、そういうレイヤーで考えて、名を与えてもいいんじゃないか、と思っています。

とりあえず思いついたネーミングは「デジタルアセットマネジメント」です。笑 てきとうだけど、全部カタカナなだけで「っぽさ」は出せるなと…笑

まあただ、あまりここにこだわりすぎて、無駄なdocsやきれいすぎるnotionの作成が増えるのもまた違うので、あくまでも、それ自体を目的化せずに、「情報が集まり、かつ誰でもアクセスできて、編集もできる場」を仕組みとしてつくる、というふうに捉えるといいんじゃないかな、とも思いました。

名もなき仕事に名を与える

名を与えると、それだけで注目される、という効果があります。

わたしも、半年くらいずっとこういう、notionでテンプレートつくったり、ミーティング前にmiro用意したり、して、これでいいんかな(時間の無駄じゃないかな)という気持ちが大きかったですが、コーポレートサイトをつくるときに、メンバーさんがわたしの肩書きに「会社運営」と加えてくれていて、そうか、これって会社運営の一貫なんだ!って思えて、自信が持てました。

ちなみにですが、名もなき仕事(家事でも)の割合って、全体の仕事の6割くらい占めているんじゃないかな、というのが個人的な感触です。

この名もなき仕事について、内田樹氏は、村上春樹の小説を元に「雪かき仕事」として紹介していたことがあります。

家の前の雪かきって、やったところで道行く人には感謝されないし、意識されないけれど、でもやらないと、滑って転んで怪我をしてしまうから、必要な仕事である。

そういう「雪かき仕事」で、この世界は今日も無事にまわっている。社会を支えているのが、こうした名もなき雪かき仕事なのだ。

…という話を読んで、昔非常に感銘を受けたし、今でも大事にしたいな、と思っています。

ただ、こういう雪かき仕事、名もなき仕事って、家でも仕事でも、自分ばかりやっている、っていう気になって、他の人の名もなき仕事には気づかない、ということが起こりがちなので、

  • 名もなき仕事に名前を与えて、認知度と価値を向上させる

  • 名もなき仕事こそ、仕事全体、家事全体を支えている、という共通認識を持つようにする

というふたつは意識してやりたいです。

わたしも、他のメンバーさんの名もなき仕事に、気づいてないことはいっぱいあると思うので、見つけたらすぐに感謝の意を伝えようと、書きながら改めて思いました。

あのAppleも「名もなき仕事」がなければ成功しなかった

この記事の下書きをメンバーさんにシェアしたら、「ちょうど、似たようなテーマでこんな記事がありましたよ」とシェアしてもらいました。

あのジョブズも、Tim Cookがいなかったら成功しなかっただろう、という趣旨の話。

Tim Cookは、グローバルセールス&オペレーションの方でvice presidentとしてやってきた方で、いわゆる「名もなき仕事」をやってきたそう。

In companies, the unsung heroes are the operation guys who make everything work.

https://finance-yahoo-com.cdn.ampproject.org/c/s/finance.yahoo.com/amphtml/news/steve-jobs-succeeded-tim-cook-former-apple-exec-131521023.html

ざっくり意訳すると、 「企業における名もなきヒーローとは、会社のあらゆる仕事がスムーズに上手くいくように力を注ぐ、オペレーションに関わる人たちである」なんですが、

そっか、unsung heroって言葉聞いたことある!と、なんだかしっくりきた記事でした。

おまけ

notionは作成したテンプレートを公開できるので、これからnotionをいろいろ試行錯誤して、こうしたらうまくいった!というのができたら、ひとつひとつ、このnoteで公開していきたいな、と思っています。

すでに使っているおすすめのnotionテンプレートがあれば、コメントかインスタでおしえてくださいね〜!

それでは、また。

saki


働き方をほぐすメディア(仮)は、月に3回、同じ会社で働くSAKIとしゅうとも自身の働く・生きる経験をベースに、読んでくださる方と一緒にこれからの働き方を考えたくてnoteを書いています。

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次回の定期更新は1月30日の予定です。
それではまた、次のnoteでお会いしましょう〜!

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