処女宮 - 双魚宮の聖杯:資本主義と時間の創造

ウォールストリートの牡牛(OX)はブロンズ製で、銅は金星を表す金属です。

金牛宮が表示する生命エネルギーを資本に変換する祭壇としての相場は、尽きることのない自然からのリソースを四大元素の相互作用によってリスティングしマーケットにエントリーする魔術師の舞台です。

魔術師を表す水星は、金牛宮と同じ地のエレメントの処女宮のルーラー(支配星)です。

水星は、薬品や医療、使用人も表します。

自然から、人間に有益な要素を抽出する操作全般が水星の役割です。

身体を伴う生命活動が人間社会において好ましいパフォーマンスを発揮させるためには、水星の介入が必要になります。

自然を評価し数値化する指標はなにかというと、それが聖杯=Vesica Pisces(Pisis)

です。

聖杯に代わるものはありません。

聖杯を拠り所としない数値は、あてになりません。

時間の終わりと始まりをつなぐのは、聖杯だからです。

処女宮の対極に位置するサイン(180°、オポジション)は水のエレメントの双魚宮です。金星が高揚するサインです。

双魚宮のアンティシア、処女宮のコントラ・アンティシアである天秤宮で土星は高揚します。

土星は時間の神です。

生命を提供し続ける繁殖活動は月によって表され、金牛宮で高揚します。

月と土星は、夏至と冬至を軸とするサイン、巨蟹宮と磨羯宮のルーラーです。

自然からのリソースを調達する操作が経済成長を支えています。

不可視・不可知領域にある原初のエネルギーに光を与え認識されるものとなるプロセスを聖杯が担います。

そのプロセスを経て現れたものによってリストを構築する領域が処女宮です。

リスト化されることでそれは数えられるものとしてタイトルが与えられ、取引対象となります。

取引成立によって時間が始まります。リストに契約関係が記述される領域が天秤宮です。


ヘブライ文字ゲマトリア数一覧

双魚宮
Pisces 71|26: 2, 13|91: 7, 13|37

מזל דגים
134: 2, 67


処女宮
Virgo 71|35: 5, 7|64 : 2, 2, 2, 2, 2, 2|28 : 2, 2, 7

מזל בתולה
520: 2, 2, 2, 5, 13


天秤宮
Libra 42: 2, 3, 7|24: 2, 2, 2, 3|93 : 3, 31|39 : 3, 13

מזל מאזניים
235: 5, 47


金牛宮
taurus 100: 2, 2, 5, 5|19|62 : 2, 31|44 : 2, 2, 11

מזל שור
583: 11, 53


金星
Venus 81: 3, 3, 3, 3|18: 2, 3, 3|54 : 2, 3, 3, 3|27 : 3, 3, 3

נוגה
64: 2, 2, 2, 2, 2, 2


水星
mercury 103|40: 2, 2, 2, 5|86 : 2, 43|41

כוכב חמה
101


土星
Saturn 93: 3, 31|21: 3, 7|69 : 3, 23|42: 2, 3, 7

שבתאי
713: 23 31



Moon 57: 3, 19|21: 3, 7|51 : 3, 17|15: 3, 5

חודש
318: 2, 3, 53


経済活動はきれいごとではなく、自然からのリソースを人間にとって有益なものに変換するプロセスであり、自然の捉え方次第で、そのあり方も変容していかざるを得ません。

金牛宮"I have"の領域は、お金に関連する活動の一側面に過ぎず、生命活動における経済の相を捉えるとするなら、生命力を表す太陽が高いディグニティを得る白羊宮もしくは獅子宮を取り巻くサインから考慮するほうが実際的です。

この記事では、春分のカーディナル・サインである白羊宮のコントラ・アンティシアの双魚宮(Vesica Pisces)および、アンティシアの処女宮によって、不滅のエネルギーソースがリスティングされ、白羊宮の対極の天秤宮に引き渡されることで時間が始まるプロセスを経済活動として考察しました。獅子宮は経済ではなく国家の領域で捉えるほうが妥当と判断しました。

時間を超越したところにある聖杯を扱う領域としての、処女宮と双魚宮は、資本主義経済において、切り離すことができない役割を担っていると言えます。

 物の交換は所有権の移転であり、経済と権利の現象以外に何もないようにみえるが、モースによればそうではない。物の移動と一緒に、「自己の生命」がひそかに贈与されているというのだ。(中略)
 生産過程は、法的地平の外部にある。労働者は、物を生産するためには、自分の人格的所有である身体とその「生きている労働」の一部を無償(返礼なしに)贈与するのである。(中略)この自己贈与は生産物と不可分であり、交換を通して一緒移転していくだろうとモースは言っているのである。
 p.118-119 - 今村 仁司『交易する人間(ホモ・コムニカンス) 贈与と交換の人間学 (講談社学術文庫)


牛を屠るミトラ神

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