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「雨降」神奈川県伊勢原市/吉川醸造

雨降山の伏流水で醸す、滑らかで澄んだ酒

雨降全種

1.2021年に誕生したばかりの新ブランド

吉川醸造ロゴスクエア

吉川(きっかわ)醸造は神奈川県・伊勢原の地で110年の歴史を持つ酒蔵でしたが、創業家である吉川家が事業の譲渡を検討していました。

そこで白羽の矢が立ったのがシマダグループ。都内で不動産事業や高齢者施設運営事業を営む企業ですが、その始まりは島田精米店。米とは縁の深い企業でした。現在でも都内で米粉を使ったフォーで有名な「コムフォー」を運営されています。

2021年4月に出来たばかりのブランドですが、チャレンジングに様々なタイプのお酒を醸されていて、初年度からインターナショナルワインチャレンジやフェミナリーズ世界ワインコンクールの日本酒部門で金賞を受賞。   そのクオリティの高さに注目が集まっています。

2.雨降山の硬水が生む、滑らかなテクスチャと澄んだあと口

雨降山伏流水

銘は大山(おおやま)の別名・雨降山(あふりやま)から取られました。    仕込み水はこの地下伏流水を使用されています。

酒質に幅のあるラインナップの中にも、硬度150mg/lの豊富に湧く硬水を 活かした、滑らかなテクスチャーによる「雨降」らしさが一貫して存在。

さらに驚くべき点は、すべて非常に綺麗で澄んだ後口であること。低精米のお酒や濃醇甘口に振り切ったような酒質でも、風味が潔く消えていきます。

「雨降」という銘に込められた、”世界の「渇き」を癒す慈雨のような存在のお酒に育って欲しい”という願いを体現したような酒質となっています。

3.酒質向上へのたゆまぬ取り組み

酒母室検査室IN空調室

より良いお酒を醸すため、設備投資もスピード感を持って実行されています。直近では電気式甑を導入、酒母室や検査室も冷蔵プレハブを入れた部屋全体を空調室にする徹底ぶり。今後はパストライザーや溶残酸素除去システム・無酸素充填システムを導入予定、更なる品質向上を目指されています。


※パストライザーとは?→出来上がった酒に「火入れ」を行って品質の安定を図る際、瓶詰めしたボトルにシャワーを当て加熱と冷却を行う装置。    自動温度管理による短時間かつ精密な火入れを行うことで、酒質の劣化を防ぐことができる。

※溶残酸素除去システムとは?→出来上がったお酒に溶けた酸素を除去することで、酒の酸化(劣化)を防止する装置。機械本体も1000万円以上、運用にはガス代もかかるため、非常にコストがかかる。

※無酸素充填システムとは?→瓶詰めの際、窒素を注入し瓶内の酸素を追い出した上でお酒を充填するシステム。窒素は水に溶けにくい性質を持つため、運搬中や保管中の品質低下を防ぐことができる。

4. 一貫したデザインとブランディング

雨降ロゴ黒枠あり

「雨降」はそのデザイン性の高さやブランディングの徹底も特長のひとつです。近頃は酒造技術向上の影響もあり、各地で美味しい日本酒が作られるようになってきていますが、ことデザインやブランディング、という観点からいくと、まだ大幅に改善の余地があるのでは、と考えています。

吉川醸造の代表である合頭義理(ごうとうのりみち)氏は虎ノ門ヒルズの設計、2020年のグッドデザイン賞の受賞等で知られる一級建築士でもあり、「雨降」は合頭氏の指揮のもと、一貫したデザイン戦略とブランディングが行われています。

ラベルの「雨降」の字は、銘の由来でもある雨降山(阿夫利山)の阿夫利神社神主の方に揮毫いただいたもの。余談ですが、30回以上は書いてもらったとの事でした。笑

5.「雨降」のこれから

蔵元の方は、”まだまだ誕生したばかりのブランド、囚われずに色々なお酒を醸していきたい”と話されていました。

様々なお酒にチャレンジしていく中でそのブランドを高めていく「雨降」、要注目の銘柄です。

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sake。EC SHOP→https://sakemaru-itabashi.stores.jp/

※「雨降」はECでの取扱はありません。商品詳細のご紹介のみとなります。

ご購入については各種SNSのDMにてお問い合わせください。

スクエアロゴ


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