【本棚】「歴史思考」で気持ちが軽くなったよ
コテンラジオの深井龍之介さんの著書「歴史思考」を読みました。
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4478112274/
コテンラジオはPodcastランキングでも常に上位に位置しているので、聞いた人も多いと思う。
私はこのラジオで「歴史」に対する考え方が180度変わりました。
学校で習った「歴史」はひたすら暗記の学問でしかなくて、面白さをちっとも感じられなかったけど。
このラジオは一つの時代や人物について、何編にも渡りじっくり紹介してくれる。人物像がはっきりと浮かび上がってきて「物語」になるんですよね。そうすると、歴史に対する感覚がまるで違ってくる。
また、コテンラジオではその人物像の意外な面も紹介してくれるのが魅力。
現代では「聖人君子」として崇められている人も、実は人間らしいダメダメな一面を持っていたりする。
この本は、平たく言うと、その残念な部分を集めた本です。
本には「歴史を知れば悩みが吹っ飛ぶ!」という帯が巻かれていますが、ほんとその通り。
自分の認識なんて、俯瞰で見ると全く見当違いだったりする。
例えば、イエス・キリスト。
世界中で知らない人はいないくらいの偉人。
ですが、30歳くらいまではただの大工だったそう。
その後ヨハネに弟子入りし自身もキリスト教の伝導を行いますが、弟子はたったの12人。「12使徒」なんて言うとカッコイイですが、今でいうと零細企業です。
そんなイエスがなぜこのような捉えられ方になったのか。
端的に言うと、たまたま、だそうです。
え!?!?!?!?
びっくりしますけど、歴史を紐解くとそういうことみたいです。
たまたま、後世の人が彼の教えはすばらしいと普及し、それが広がった。
歴史ってそんなものなので、短期的なスパンで人の評価をするのはやめよう、と深井さんは説いています。
あの、ガンディーですら、少年時代は非行もし、大人になってもまわりに借金をしながら生きていたような時代があった。
人前で話すが苦手で、弁護士という仕事もロクにこなせなかった。
そんな人があれだけ大きな影響力を持つ人物に変われるんです。
自分の人生、人と比べてどうこう悩んでも意味がない。
稼げる人が偉いって誰が決めたんだっけ?
恋愛は男女間でするものっていつから決まってたんだっけ?
当たり前と捉えていたものが、全然当たり前じゃないんだって気づく。
ただ一つ、偉人たちに共通するのは、最後まで諦めずに自分の信念を貫いたこと。自分が正しいと思う道を、ときには回り道もしつつ、苦労もしつつ、ただ信じて突き進む。
その想いに共感した人が後に連鎖反応を起こし、今では想像もつかないような未来へと変貌したりする。
人は一人では偉業は成し得ない。
人との繋がりが大切なんだってことも同時に感じました。
勇気をもらえる本でした。
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