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「視点」と「方法」を繋ぐリーズニングの話

だんだんと暑くなってきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか?私はチャリ訪問にて日焼けはしていますが意外と元気にやっております。夏バテはしてなくて、自分でもやや驚いています。

さて、私が所属しているブロックの県士会の研修の開催が近づいてきました。去年は12月で忘年会的でしたが、今年度は8月で夏祭り的です。暑くなると思いますので皆さん熱中症対策をお忘れなく…。

今年度は湘南OTの藤本一博先生にお越しいただきます。私個人としては湘南OTが茅ケ崎で対面開催をしていた頃にかなり参加していたので、わざわざ千葉に来てくださるのは感慨深いものがあります。

今回は、研修のテーマは私が決めたのではないのですがどうもこの「リーズニング」というものが意外と若手の中でも気になっている人がいるんじゃないかと委員の意見もありこのテーマとなりました。

身体評価や神経心理学的検査、ADOC、COPM、A-QOA、AMPS…いわゆる評価。OTがクライエントを理解するためのOTの「視点」。これを学びたい、というのはわかる。

CO-OP、作業に根差した実践(OBP)、神経促通法、認知行動療法…いわゆる実践。OTがクライエントを支援するための「方法」。これを学びたい、というのもわかる。

「リーズニング」

…?

私は時折「視点」と「方法」の話をしていたのだけれど、その真ん中の「リーズニング」の話はあんまりしていなかった気がしたのでちょっと考えていたことをまとめてみようかと思います。



「視点」と「方法」はリーズニングでつながる

OTがクライエントを理解するための「視点」として評価があります。評価というとなんか堅苦しい感じがしますが、どの視点から人を理解するかだと思います。

身体機能しか評価しなければ身体機能という視点からしか理解することが出来ないといった感じでしょうか。

だから作業適応や作業機能障害について評価をすることで、作業という視点から人を理解できるようになると思っています。

次に支援のための「方法」として前述した支援方法ががあります。体系化されていたり、特に体系化されていないものまで、私たちが実践で使っている「方法」は山のようにあります。

専門家しかできないようなものから、はたから見ると誰にでもできるようなもの…。

「方法」の中には誰にできもできるものが沢山あると思います。じゃあOTは必要じゃないのかというとそうではなくて、そこには「視点」から導き出された「方法」を使っているからOTが必要なのだというのがここ数年私が考えていたことな気がします。

「視点」から実際の支援をするための「方法」を導きだすための中間的な過程として「リーズニング」があると思っています。

実践の中で考える道筋がリーズニング(reasoning)である.リーズニングとは推論,推理という意味である.ある事実や前提から結論や解釈を導き出す思考の働きやプロセスであり,ある評価結果や仮設などから判断されることを意味する.

辛島千恵子 臨床家のための実践と報告の進め:入門編  

https://www.jaot.or.jp/files/page/wp-content/uploads/2010/08/practice-lecture-32-6.pdf

OTは何をやってもいい、にならないようにリーズニング

「視点」と「方法」を繋ぐためのリーズニングが無ければOTは何をしてもいいという状況になってしまうと思っています。

今は「方法」だけが表だってしまうがゆえに、素人でもできる、誰でもできるといった話になってしまうことが多いと思います。

リーズニングがあることによって「視点」が「方法」に活かされます。

一方でリーズニングは人それぞれ、また職場の環境によってもかなり左右されるため、しっかりと自分で思考できる、考えることが出来るようになることが求められます。

…さて、どう学んだらよいでしょうか?

ここで研修のお知らせです!

リーズニングは熟達すればするほど、より詳細になってきます。熟練者のリーズニングの過程を知ることが熟達への近道だと思います。

臨床経験25年!藤本一博先生のお話を聴いて、グループワークを通して事例を考えていくことでリーズニングの能力が向上すること間違い無しだと思います。

オンラインもあるので全国からのご参加お待ちしております!

お申し込みはこちらです↓

ではまた!

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