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シェア歓迎【日本酒】台湾市場の重要情報

弊社COOL JAPAN TRADING㈱は中華圏を中心に日本酒(清酒)の海外ブランディング、マーケティング、輸出、現地販売先管理迄可能な数少ない一気通貫企業です。現在、中国、台湾、香港の総代理として14酒蔵様のお手伝い中。マーケティング露出事例はこちら 弊社にてお手伝いできそうなことがあれば、お気軽に弊社HPよりご連絡下さい。問合せはこちら

▼要点のみ見たい方へ(目次も兼ねて)

1. 統計から見る台湾
(1)輸出全体(数量/金額)
●定量データからも世間の論調程、伸びていないのが本音では?数量は逆に減少傾向。ブランディング、マーケティングが最適化されていないことが背景。マーケティング実行者と蔵元含む商流に入っている企業との利害関係が完全一致しない事が前述の状況を生み出していることが多い。
●輸出金額は増加傾向だが、成長速度は鈍化気味。

(2)台湾
●輸出数量は凹凸あるが概ね平均すれば横ばい
●輸出金額は2018年のみ突出した+成長だが、足元5%以下の成長で推移。市場規模は約14億円。


2. 台湾市場の特徴(詳細一読をオススメします)
●台湾は全体の10%以下のシェア。然し、中華圏(中国/香港/台湾)における市場としての成熟度(先行度合い)は香港>台湾>中国。中国大陸という大きな実を食べる為に、市場規模は限定的ながら、台湾攻略は必須。つまり、台湾のみに焦点を当てると、競争は激しいし、伸びしろは限定的だが、中国大陸との親和性という要素を考慮すると、市場参入必須。木のみにを見ず、森も見るべし。

3. 台湾輸入に必要な業務
 →詳細は下段ご参照下さい。
4. 台湾の税金と流通価格(一般論)
一般的に日本上代の2倍で現地飲食店が購入し、日本同様x約2.5-3倍で最終消費者に提供。

1. 統計から見る台湾
世界全体に焦点を当てたとき、日本酒(清酒)の輸出状況は如何でしょうか?添付グラフの赤枠に注目下さい。
●公開の報告書や記事の論調ほど伸びていないと感じたのが正直なところではないでしょうか?コロナの影響あれど、数量はむしろ減少傾向。もっと成長余地ある市場環境なのに、何故?ブランディング、マーケティングが最適化されていないから。背景には、マーケティング施策の実行者と蔵元含む商流に入っている企業との利害関係が完全一致しない事が多い。
●輸出金額は増加傾向だが、成長速度は鈍化気味。本記事では詳細ないが、御存知の通り大きな勢力は中国。然し、中国のみの統計を見ても、木を見て森を見ない状態になり、誤認識する可能性がある為、香港も合わせた数字推移をご確認下さい。詳細はこちら

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▼台湾向けの日本酒輸出金額&輸出数量は以下(2020年数量データなし)。

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サンプル数が少なく、統計としての精度は落ちますが、
●輸出数量に関しては添付赤丸の通り、凹凸あるが概ね平均すれば横ばい
●輸出金額は2018年のみ突出したプラス成長だが、足元5%以下の成長で推移。市場規模は約14億円。数量が横ばいで輸出金額が増えた背景は
(a)台湾の購買力が大きくなったこと(=裕福人口増)。
(b)高単価な日本酒(清酒)が日本で市場投入されたこと(プレミアム化)
→少し語弊がありますが、台湾消費者の持つお金が増えて、同時に市場に高級商品(日本酒)が増えたから、購入した格好。


<参考資料>台湾のGDP成長率と日本のGDP成長率比較
→ほぼ全ての年で日本以上の経済成長率を記録。

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全輸出金額と数量における台湾のシェアは以下ご参照。

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●全輸出数量に占める台湾の割合は5%前後。
●全輸出金額に占める台湾の割合は11%から年々減少し現在9%。

2. 台湾市場の特徴
上記の通り、全体の内、台湾は10%以下のシェア。然し、大中華圏(中国/香港/台湾)における市場としての成熟度(先行度合い)は香港>台湾>中国。中国大陸という大きなパイを食べる為に、市場規模は限定的ながら、台湾を無視できない。つまり、台湾のみに焦点を当てると、競争は激しいし、伸びしろは限定的だが、中国大陸との親和性という要素を考慮すると、市場参入必須というのが弊社の見方。酒蔵視点に立つと、点(単一の国)ではなく、線や面で事業展開したいところ。

▼<参考情報>国別の国際きき酒師数(2021年7月時点)
添付から、日本酒文化普及の貢献度が高い酒師数は香港>台湾>中国。総人口に占める割合は中国を「1」とした場合、台湾は「72」、香港は「392」であり、この数値はある意味日本酒文化の浸透度と言っても過言ではない。数字が小さい=市場の成長余地であり、教育コストの高さとも表現できる。

国別国際きき酒師数

日本酒業界関係者の想像以上に、中華圏(中国/香港/台湾)の日本酒業界は村社会で、みんな仲良しでグループチャットがあります。つまり、会話を見ていれば、次にどこで何が流行するかはおおよそ予測できるし、ポイントさえ押さえれば、再現性あるマーケティング、ブランディング手法はある。

台湾の市場競争が厳しい理由は以下。

(1)税率がそこまで高くない(消費者の購入障壁はそんなに高くない)
(2)現地輸入通関過程において、酒蔵作成の書類が不要(中国は必須/香港は台湾同様不要)。従って、採算さえ、合えば全銘柄が理論上、合法的に台湾で流通しうる。つまり、流通ブランドが多い(=競合が多い)
(3)親日ゆえ、日本食含めた日本酒文化が消費者に浸透しており、日本酒に親しんでもらうという消費者教育コストは低い。一方でGoogleも利用でき、情報の非対称はほぼなく(語学のハードルはあれど)、同時に消費者のニーズは多様化しており、1つのブランドが爆発的に売れる土壌構築難易度は高い。

▼<参考情報>2017年〜2019年の国別訪日外国人のグラフ
台湾は中国、韓国に続く第3勢力で年々微増中。コロナ後も同傾向は継続するものと考えられ、より台湾消費者の日本酒に対する需要は多様化すると予想される(触れる日本酒数が増える為)。

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3. 台湾輸入に必要な業務
書類の必要な時間軸を確認すべし。輸出時に全書類必要ではない。
コロナの影響もあり、以下全て本紙(ハード)不要(PDFで処理可能)。
<日本側>
①INVOICE(通関業務はエクセルでOk)
②Packing List(同上)
③輸出免税付表:酒蔵名で2部作成し、輸出通関迄に通関会社に到着。

<台湾側>
④原産地証明書(商工会議所発行):最短1営業日。酒蔵名である必要なし。
⑤商品の瓶全体写った写真と表&裏ラベルの写真:携帯で撮影写真ok。
→現地当局への商品登録の一貫

即利用可能な雛形(①〜④)が必要な方は無料でお送り致しますので、下記より連絡下さい。*貿易書類雛形入手*

4. 台湾の税金と流通価格(一般論)

●結論:一般的に日本上代の2倍で現地飲食店が購入し、日本同様x約2.5-3倍で最終消費者に提供。

台湾の税金:{CIF価格x20%+900円/本(入庫迄の現地諸経費込み)}x5%で計算可能。
-台湾CIF価格(詳細はGoogle)x 20%の関税・・・(A)
-(A)+約315円/本(アルコール量に比例)+580円/本現地ロジ費・・・(B)
-(B)x5%の営業税・・・(C)

最後に興味ある方は以下も御覧ください。
『【日本酒の中国輸出】最低限知るべきこと』
https://note.com/sake_cjt/n/ne46005429def





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