【いちばんすきな花】第11話(最終回) ~「みんな」ではない人と出会って少しだけ生きやすくなった~

この1週間楽しみにしてたけど、いざ最終回と思うと寂しくなる。
毎話、作品のメッセージを受け取って、自分なりに考えて、共感したりそんな考えがあるのかって思ったりしてたこの3ヶ月間、この作品のおかげで充実してたと思う。
心からこの作品に出会えて良かったと思う。
恋愛ドラマだと思ってスルーしなくて良かったし、今後は恋愛ドラマでも見てみるのも良いかもしれない。


勘違いされる人生だったけど、だからこそ間違いないものがよく見えた
勘違いがあったから見つかったもの、出会えた人がいる
他人の価値観なんて理解できないけど、理解したい他人と出会えることはある
みんなみたいにみんなにならなくていい
みんなに嫌われている子なんていない
誰かにとってはゴミになるものでも、他の誰かにとっては大切なものだったりする
人はどうしたって変わっていくのに、なりたい自分にはいつまで経っても変われない
他人に決めつけられた自分の価値からはどうしたって逃れられない
みんなみたいにみんなになれなくて上手に2人組も作れない
居場所を探してウロウロしてた4人が出会って、3人がいてくれる場所が帰る場所になった

『いちばんすきな花』第11話

最後の方の美鳥のモノローグが、この作品の大事なメッセージだと思った。

4人も、美鳥も、希子と穂積も、「みんな」ではない誰かと出会って、その人の存在があったから救われて、すぐに劇的に変わったりはしなかったけど、ほんのちょっとだけ生きやすくなった。

「みんな」みたいになれれば生きやすいとは思う。
「みんな」ではない人がいると救われる人がいるのは事実かもしれない。
決して「みんな」になれた人が悪いわけではなくて、集団の中では声の大きい人や周囲に合わせてしまうのは、自然なことだ。
だけど、無理に「みんな」になる必要はないし、ゆくえが言ってたように「みんな」ではない人がいることで救われる人がいることを知っている人でいたい。

「人はどうしたって変わっていくのに、なりたい自分にはいつまで経っても変われない」、「他人に決めつけられた自分の価値からはどうしたって逃れられない」というこの2つは特に心に響いた。
良くも悪くも環境や立ち位置などによって人は変わり続ける。
なりたい自分というのが分からず、今の自分が正解なのか、その先にいる自分を果たして未来の自分が好きでいられるのか、不安で仕方がない。

自分の価値は自分では決められない。他人から評価されて初めて自分の価値が生まれる。出世するとか、他人から好かれるとか自分では決められない。
他人から評価されないと、自分の存在価値が分からなくなってしまう時がある。


色々な人が色々な悩みを抱えている。
『いちばんすきな花』は、その多くの人に向き合っていると感じた。
答えは1つとは決まってないから、各々が見つけなければいけないけど、こういう見方や考え方もあるよって、そっとささやいてくれているような気がした。2つしか分かれ道がないと思っていたのが、実はもっと分かれ道があって、そっちの方がより良い選択肢だったりするかもしれない。
そんな作品だと思う。

今回は最終回ということで全体的な感想になりました。
今年の終わりに、こんな素晴らしい作品に出会えて本当に良かった。

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