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餃子を求めて何千里

先日、餃子をたくさんたくさん包みました。とても1人では食べきれないほど。もちろん余った分は何個かに分けて冷凍しておきます。

それにしても家に餃子のある生活とはなんと素晴らしいのでしょう。かりっと焼いて食べるのももちろんよし、鶏ガラスープに好きな野菜と餃子を入れてお鍋で温めれば即席ワンタン風スープの完成です。

なんだか日々の生活がパッとしない方は、まず手始めに餃子を包んでみてはどうでしょうか。もしくは朝ごはんをしっかりめに食べてみるのもいいかもしれません。

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さて、今日はそんな餃子にまつわる小話を。

小麦粉の皮に餡を包んだこの餃子という食べ物、実は名前や材料や調理法を少しずつ変化させながら世界の色々な地域に根付いているとても面白い料理なのです。

わたしが初めて世界の餃子に惹き付けられたのは、大学二回生の頃に訪れたウズベキスタンは「青の都」と呼ばれるサマルカンドにて。

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訪れた時期がちょうど冬だったからなのか、キンと冷えた空気と、霞がかかったような静謐な青色がとても印象に残っています。

そんなサマルカンドで入ったご飯屋さんで出会ったのが、ウズベキスタン版餃子とも言える「マントゥ」という料理です。

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見た目は巨大な蒸し餃子?茹で餃子?のようで、なんといわゆる「餃子のタレ」のようなものもかかっています。そして注目して欲しいのが横に添えてあるヨーグルトソース。これが案外よく合うんです。

そして何よりも「マントゥ」というその名前!どう考えても日本の「饅頭(まんじゅう)」と同じルーツです。そもそも日本の饅頭(肉まんと言った方がわかりやすいかもしれません)も中国から伝わった食べ物ですしね。

そしてウズベキスタンにはシルクロードの要所となったオアシス都市も多く存在します。中国など外部との交流も盛んだったことから、そこから文物だけでなく料理も伝わっていったのかもしれません。もしくは遊牧民がマントゥ片手にユーラシア大陸中を駆け回ったのかも…(実際にマントゥを乾燥もしくは凍らせて持ち運んでいた遊牧民もいたそうです。日本の懐中しるこみたい。)

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日本とウズベキスタン、何千キロも離れた土地でよく似た名前のよく似た料理が食べられている。そう考えるとなんだかとってもすごいことのように思えませんか?

友人から聞いた話によれば、ウズベキスタンから更に西へと進んだポーランドなどの東欧でもよく似た餃子料理が食べられているそうです。東南アジアにも色々な餃子料理があるらしい。もうこれはユーラシア大陸は餃子に支配されていると言っても過言ではないのでは…?


いつか、ただただ世界中に存在する餃子料理を追い求めるだけの旅がしてみたいものです。中国からスタートして西へ西へとヨーロッパへ。もちろん東南アジアも忘れちゃいけない。ネパールにもあるそうだからインドだって確認しなくちゃいけない。そして自分だけの餃子世界地図を作ることが出来たらなんて素敵なんでしょう。


ああ、また早く旅に出かけたいなあ

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これは余談ですが、ウズベキスタンの食卓でよく見かけたこの茶器とお皿、とっても素敵だったので我が家にもお迎えしました。その土地の日常で愛されているモノは本当に心踊りますね。

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