うぃん

学校で歴史の先生をやっています。旅や日々の備忘録。忘れたくないことが日増しに増えていく

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最近の記事

あ: アゲダ

ポルトガルの首都リスボンから、発車寸前の満員列車にぎりぎり飛び乗って到着したのは、アゲダという小さな町だ。 「アンブレラスカイプロジェクト」 カラフルな傘で空を埋めつくしてしまおうなんて、一体誰が最初に考えたんだろう。感謝でしかない。 長年憧れ続けて夢にまで見た景色は、想像よりずっと「傘! 傘! 傘!!」という感じで、そのインパクトの強烈さに思わず笑ってしまった。 しかも今年のテーマは「日本」のようで、あちこちにSUSHIやらKIMONOのモチーフのアートが描かれている。

    • 唐揚げと豚の角煮

      父方の祖母は、とにかく誰かにご飯を振る舞うのが好きな人だった。 私の実家は、父方の祖父母の家のすぐ近くにあって、母親の仕事が遅くなる日はきまって夜ご飯を祖母の家で食べさせてもらっていた。 食べ盛りの孫たちにご飯を振る舞うのが楽しかったのか、よく、もっといらんか?おかわりは?と聞かれた覚えがある。 なんなら外食する時も、いつもあれこれ色んなものを注文して「おばあちゃんはこんなに食べきれないから、好きなだけたんまりお食べ」と言っていた。でもだいたいは父親が食べきっていた気がす

      • 溢れる色と北端の港町

        「ジブラルタル海峡を渡ってイスラーム圏のモロッコからキリスト教圏のスペインへ」 そもそも私が時計回りにぐるりと地中海を一周してしまおうなんて考えたのは、この長年の夢をどうしても叶えたかったからだ。 確か一年と少し前、青の町シャウエンに行った時も同じルートのバスに乗った覚えがある。世界一の迷宮都市フェズからモロッコを北へ北へと走り抜け、ジブラルタル海峡を臨む北端の港町タンジェへと、7時間ほどバスに揺られる。 「あれ、暑くない。むしろ涼しいくらい」 到着してまず驚いたのは

        • 餃子を求めて何千里

          先日、餃子をたくさんたくさん包みました。とても1人では食べきれないほど。もちろん余った分は何個かに分けて冷凍しておきます。 それにしても家に餃子のある生活とはなんと素晴らしいのでしょう。かりっと焼いて食べるのももちろんよし、鶏ガラスープに好きな野菜と餃子を入れてお鍋で温めれば即席ワンタン風スープの完成です。 なんだか日々の生活がパッとしない方は、まず手始めに餃子を包んでみてはどうでしょうか。もしくは朝ごはんをしっかりめに食べてみるのもいいかもしれません。 さて、今日はそ

        あ: アゲダ

          初めましてのご挨拶

          わたしたちは、時間を持て余して初めて重たい腰を上げるのかもしれません。古代ギリシャのポリスで様々な学問や思想、芸術が花開いたのは、彼らが日常の雑事は奴隷に任せて自分たちは十分にものごとを考えられるだけの時間を手にしていたから、というのは有名な話。まあ言ってしまえば暇だったわけです。 かく言う私も、全く予想もしない形で半ば強制的にひとりで部屋にこもる時間を与えられ、ようやくこれまでやろうと思っていたけど出来なかったこと、いや、やらなかったことを精算し始めました。 まず今回は

          初めましてのご挨拶