本棚をデコる
本棚に本以外のものを置くのが好きだ。ガラスの一輪挿し、お菓子のおまけについてきた木のおもちゃ、小さなぬいぐるみ、ポストカードを入れた写真立て、カエルのオブジェ、長崎の土産物屋で買った干支のガラス細工。隙間や本の前の棚が余っていると、置きたいだけ置いてしまう。
心が満たされるのである。こんなにもカラフルで、様々な素材でできた様々な文化と背景のあるモノを一箇所に飾ると、素敵だしかわいくなったと感じてしまう。まさにマキシマリスト、ミニマリストの対極にいる。それが私である。
ものがたくさんあること、たくさんのもので飾ることは、悪いことと言われがちだ。しかし、散らかっているのではなく整頓されていて、きちんと管理されていたらマキシマリストとして誇っていいのである。
ちなみに散らかっていたら単なる汚部屋でしかないし、その主でしかない。
ものが少ないと、身軽ですっきりした気分になると思う。部屋は広くなり、洋服などの日々選ぶものに関しては選択肢が減ったのもあり、迷わなくなると思う。
しかし、私は物がたくさんあると楽しいし、幸せなのである。しかしものが散らかってしまえばすぐに汚部屋になるのがマキシマリストの部屋だ。だから管理することが大切なのである。そこでデコだ。
本棚やありとあらゆる棚をデコる感覚でいると、定期的にそのデコを交換したくなる。
それは眺めて悦に入るのがその棚の役割となっているので、それまでのデコに飽きたらまた別のデコにレイアウトなどを変えるという当たり前の感覚なのである。
デコや眺める役割があるので自然と掃除をしたくなる。埃まみれの本棚を眺める趣味などないのである。
本棚をデコることで、その本棚は既存のものから自分のデザインしたものになる。他人のコントロール下から自分の奪還し掌握した自分の領域、それがデコった本棚なのである。
そうなると自然と好ましくなり、愛着が湧き、また眺めたくなる。するとまたデコり直したくなり、掃除もしたくなり、また更に好ましい本棚になる。そのサイクルが生まれる。
本棚をデコるのは、単純にゴチャついた心理の表れではない。本棚のデコは表現でもあり、汚部屋を生み出さないテクニックでもあるのである。
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