[Match Review] 2019 明治安田生命J1リーグ 第24節 ジュビロ磐田 vs セレッソ大阪 @ヤマハスタジアム
はじめに
sakashuです。フェルナンド・フベロ監督の初陣のC大阪戦を振り返ります。
スタメン
スターティングメンバーはこちら。
ジュビロ磐田
前節、G大阪戦で貴重な勝ち点1を獲得した磐田。今節のC大阪戦がフェルナンド・フベロ監督の初陣となりました。フォーメーションは4-4-2。DF陣は前節から変更なし。CMFには田口とムサエフが選ばれました。ムサエフは第3節の大分戦以来のスタメンでした。LMFにはアダイウトン、RMFには松本、CFは山田と前節ゴールの中山が選ばれました。
セレッソ大阪
前節、横浜FMを退けたC大阪。前節のスタメンからの変更は1人。CMFに入っていた木本がベンチに、代わりにレアンドロ・デサバトがスタメンに加わりました。
前半 1:27~ 磐田のアダイウトンがクロスを上げるシーン
秋山が田口からボールを受け取った後、サイド張っていたアダイウトンにパスをします。秋山はその後、水沼、松田、デサバトの間にできたスペースへの侵入を試みます。
しかし、秋山へのパスコースを切りながら水沼がプレスバックしました。そのため、アダイウトンは松田と水沼とのマッチアップを強いられることに。また、デサバトはペナルティエリアに侵入してきた山田へのパスコースを消しにかかりました。秋山はスペースが使えないことを判断し、パスコースを作るために一旦下がりました。
縦突破は無理と判断したアダイウトン。ボールを右足に持ち替えクロスを狙うことに。このとき、左サイドに松田、水沼、デサバトを引き寄せることが出来たため、スペースが再び生まれ、パスコースができていました。クロスを察知した中山はゴール前に斜めから入ることに。しかし、クロスボールは弾道が低く、中山はヨニッチに抑えられ、ボールはキムジンヒョンのもとに。
このシーンでは秋山の判断が良かったと個人的に思います。ただ、あの状況でのクロスの選択はどうだったのかと思います。スペースの前にいた田口を使ってあげたら得点の可能性は高まったのかなと思います。
前半 2:16~ 磐田のプレスがハマったように見えるシーン
プレスをかけるときを見定めていた磐田。瀬古が松田にパスを出す。松田が右足でボールを持つことができずに後ろ向きになったとき、アダイウトンがプレスを開始。
松田はリスクを冒さずに瀬古へリターンパス。それをみて山田は瀬古へスプリントをかける。
瀬古はキムジンヒョンへバックパス。山田は瀬古へのパスコースを切るようにさらにプレス。また、ムサエフと田口は藤田とデサバトにそれぞれつきます。
ジンヒョンは藤田へパス。同時にムサエフがプレスをかける。
藤田はフリーの瀬古へパス。藤田を追っていたムサエフはそのまま瀬古へ、アダイウトンはデサバトのパスコースを消すような形でプレスをかけます(松田へのパスコースは切っていません)。
ここで瀬古は体の向きを変えることでアダイウトンをかわし松田へパス。田口が松田へプレスをかけます。このとき、秋山は水沼についてます。
松田は水沼へパスを出しますが、田口がなんとかボールカットし、そのボールをファビオがヘディングでクリアしました。
プレスのかけ時はよかったと思います。むやみやたらに前から行くのではなく、相手がバックパスをせざるを得ないときにプレスをかけて奪おうとしていました。山田とムサエフのプレスは、相手のパスコースを限定していたので効果的でした。
そのあとのアダイウトンのプレスでは、松田のパスコースを切ってほしかったです。松田に渡ったことにより田口が対応しなければならず、水沼がフリーになり、真ん中のスペースを使われかけました。もし水沼にわたっていたら逆サイドに展開され、ピンチになっていたと思います(瀬古の身体の使い方が非常に上手だったのもありますが...)。
プレスをかけたときの中盤の空洞化とリスク管理は名波・鈴木監督時代からの問題点なので、フベロ監督には是非とも直していただきたいです。
前半 3:51~ 秋山がペナルティエリアでクロスを上げるシーン
スローインの流れから、田口が秋山へパスを送ります。このとき、アダイウトンはサイドに広がっています。対して、セレッソは全体が右サイドに寄せています。
秋山はアダイウトンへパス。松田と水沼が対応に行きます。
アダイウトンはフリーの田口へパス。デサバトが田口へプレスをかけます。
デサバトが田口にプレスをかけることによってできたDFラインの裏のスペースへ秋山が侵入。田口はすかさず秋山へスルーパスを出します。
これで秋山がペナルティエリアでフリーの状態でボールを持つことに成功。クロスを中に入れますが、瀬古にクリアされコーナーキックになりました。
非常に良いプレーだったと思います。前半1分にも同じようなプレーが見られたので、これは意図した攻撃の形だったと個人的には思っています。
前半 6:56~ 清武のハンドでノーゴールとなったシーン
清武が奥埜へボールを当てます。このとき、大南は奥埜へついていきます。
奥埜は丸橋へダイレクトパスを行います。ファビオと小川の間および大南の裏にスペースができ、メンデスがそこへ入り込みます。
パスは小川にカットされますが、丸橋がすかさず取返し、そのままファビオと小川の間へ。ペナルティエリアで水沼に向けてクロスを上げますが、秋山にカットされます。その後、田口の視野外から入ってきた清武がシュートを打ちますが、カミンスキーが頭でセーブ。そのこぼれを清武が詰めますが、そのときに腕に当たってしまい、ノーゴールとなりました。
釣り出されたCB裏およびCBとSB(WB)の間を使われてピンチになるというお決まりのパターンでした。セレッソ側はこの形を狙っていたと思います。
(2019/08/25現在 執筆中)