#2.甘い星屑
布団に入ってから、今日のことをまだ記録していないことに気づく。
三日坊主どころか一日坊主になるところだった。
実を言うと、こういったマメなことは性分ではないのだ。
でも、続けることに意味があると思うのだ。
思いたいだけ?かも。
そう、それで、今日のこと。
昨日、ここら辺は流星群が降った。
パルメリウス流星群だ。
パルメリウス流星群は、他の流星群と違って、甘い味がするから好きだけど、その分掃除が大変なので、おんなじくらいには好きじゃない。
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あさ、地下室で寝ていたせいでいつもより少しだけ寝坊してしまった。
今日は、週に1度のお隣の家のロロを散歩に連れていく日。
ロロは星屑は嫌いなので、落ちていても拾い食いはしない。
ロロが満足行くまで散歩をした後、家に戻って作業をすすめる。
家に戻ってすぐ、仕事にとりかかる。
昨日お休みしてたぶん、今日はちょっとだけ頑張って作業をすすめた。
ひる、電話で次の取材旅行の日程を組む。
来月、アンドロメダ銀河に次の作品のリサーチをしに行くのだ。
最近、メモ代わりにボイスレコーダーを使うようにしたら、メモよりもその時々の周囲の音をとることがふえた。
自然の音、機械の音、楽しい音、怖い音、沢山の音が、ポッケの中に詰まっていると思うとワクワクする。
ゆうがた、今日は夜から久しぶりに会う友人と食事の約束があったので、身支度を整え、少し早めに家をでた。
一駅分余分に歩いてみたりして。
久しぶりにあった友人は、記憶よりも少し老けていて、でも相変わらず楽しい奴だった。
なにかの研究をしているらしいのだけど、難しい言葉ばかり使うのと、守秘義務とやらで詳しく言えないことばかりなので結局なんの研究をしているのか分からなかった。
なんだかんだで盛り上がり、ふたつの月がだいぶ傾いた頃、お開きとなった。
近頃の夜はだいぶ涼しい。
爽やかな夜風で少しだけ体を冷ます。
帰りは二駅ぶん、余分に歩くことにした。
夜中の散歩は、なにかを考えるのにうってつけなのだ。
昨日の流星群の名残りか、時々小さな星屑が頭に落ちてくる。
口をあけて待っていると、星屑がひとつ、ホールインワン。
パルメリウスの星屑は、つめたくてあまい。
はっかのようにすうっと鼻を通り抜ける香りがした。
よなか、バスタブにためたお湯に浸かる。
今日はなんだか、充実した一日だった。
あしたも、楽しい一日でありますように。
ハロー、ハロー、ちゃんと聞こえてる?
それでは
おやすみなさい。
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