イズムを継承しているか 「ゴーストバスターズ(2016)」感想
新作「アフターライフ」公開記念。ゴーストバスターズ強化週間!
3作目はこちら!
元祖「ゴーストバスターズ(1984)」そして前作「ゴーストバスターズ2(1989)」から20年以上。満を持しての続編?「ゴーストバスターズ(2016)」。
キャストも刷新、良くも悪くも現代版に進化した「リブート作品」だ。
前作よりもキャラ立ちな4人
前作から一新、今回の主役のゴーストバスターズは女性4人。
しかもその一人があのメリッサ・マッカーシー。画力バツグンである。
そして、この作品の一番の収穫がケイト・マッキノンだ。
文字通りのマッドサイエンティストを演じているのだが、この人の「怪演」がスゴイ。銃をベロリと舐める、いかにもなシーンは笑ってしまった。
それでいてめっちゃ美人なのがズルい。
彼女のフィルモグラフィーを見ると、まだそんなに出演履歴はないらしい。まだ若いしこれからとても有望な女優さんだと思う。
その他、「ワンダーウーマン1984」のヴィラン役が記憶に新しいクリステン・ウィグや、早口でまくしたる存在感が半端ないレスリー・ジョーンズ。
この4人が物凄い化学反応を起こしている。
「ゴーストバスターズ」といえばビル・マーレイ率いる男性4人組も好きだったが、今回は本当に現代的で個性的、とっても魅力的な4人だ。
シュールすぎるクリヘム
本作の秘書役にはなんと"マイティ・ソー"のクリス・ヘムズワース。
まさにド天然でおバカな役だ。いっつもニコニコしている。
「よくこんな役、受けたな~」と思うぐらいぶっ飛んでる。
ソーをネタにしたメタ的な笑いもあったり、お茶目なクリヘムが見れるのは今作の醍醐味だ。
本作は「ゴーストバスターズ」なのか
本作のサブタイトルは「ANSWER THE CALL」。
旧来のファンの期待に答えることができたかは疑問が残る。
案外ストーリーはゴーストバスターズのイズムを継承していると思う。
前回の「ゴーストバスターズ2」の記事にも触れたのだが、シリーズのお決まりの筋書き
①怪奇現象が起こる
②ゴーストバスターズ出撃!
③手柄をあげるも、役所に「まやかし」だと言われて監禁される。
④その間にゴーストが街に溢れてえらいことに
⑤監禁が解かれ、最終決戦!
は、少々違うところはあるといえ今作も基本的には同じだ。
しかし、先述したようにキャストも前作と比べてガラっと変わっており、前作特有の空気感や絶妙な"間"だったりシュールな笑いはあまり見られない。
「こんなのはゴーストバスターズじゃない!」と旧来のファンが難色をしめしたのもわかる。実際に評価は真っ二つに分かれ、興行収入も振るわなかった。
実はオリジナルメンバーもちょい役で出演しているのだが、この扱い方が本当にヒドイ。
これには私も憤りを感じた。せっかくなのになんだかもったいない…
でも、本家と全く別物として見ると本当にサイコーな映画だ。終始ギャグが飛び交い、メタ的な笑いもある。そしてCGもド派手。最終決戦のラスボスに関しては旧作ファンも泣いて喜ぶと思う。
とにかく何も考えずに純粋に映画を楽しみにたい人におススメする。
ホラー要素も抑えめで、苦手な人もそれなりに見ることができると思う。
とにかくケイト・マッキノンを見るだけでも価値のある映画!
※「ゴーストバスターズ」過去作も紹介しています。よろしくお願いします