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ひとり。

とても。とても人恋しく、思う。

外出自粛、テレワーク。
私たちは、わたしは、ひとりでいることが以前よりもずっと、ずっと、多くなった。

職場の狭い通路で、道を譲りあうことがなくなった。朝の電車で、肩が触れることがなくなった。人とすれ違うことも、会社で同僚、先輩とも言葉を交わす機会、そこにいるという存在さえ感じることができなくなってしまった。

家にいればひとり。
ひとりの時間は時に心地よい。人の目を気にせず、自分の世界に没頭できるのもひとりの時間だ。趣味にせよ、食事にせよ、ひとりでいる時間は自由だ。

だけど、ひとりでいるのはどうしようも無く孤独だ。

いま、こうして感じる寂しさ、今日あった楽しいこと、最近のあれこれ。飲み込むしかなくなってしまう。今飲んでいるビールもわたしひとりのもの。その時間を酔いを、分かち合える誰かがいないことがたまらなく寂しいのだ。

夢には、沢山の人が現れるようになった。
同僚、親友、今どうしてるかなという知り合いまで。私たちは夢の中で、泡沫のしあわせな時間を過ごすことができ、目覚まし時計の音と共に、引き裂かれる。

そんな、日々が続き、わたしは今、たまらなく、寂しいのだと気付いた。

友人と交わす酒の席の軽口も、仕事上のちょっとした会話もない現実がとてもとても、愛おしい。

ああ、早く、こんな日々が終わってしまえばいいな。そうしたら、すぐに会いにいける。堪らなく会いたい、あなたに会えるのに。

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